いくら体調管理に気を使っているとしても、時には「体調がよくない」状態に陥るケースは発生します。
「寒気がする」などの風邪の予兆や、疲れや環境の変化から「ちょっと気分が悪い」など、ある程度の体調不良は誰にもあることです。
医者にかかるにしろ、薬局で薬を買う、あるいは身近な人に病状を訴えるにも、基本的な体調不良の様子を伝える語彙は必要です。
海外でそのような状況に直面した場合は、それらを英語で伝えなければいけません。
そこで、海外で体調を崩してしまったときに正しく病状を伝えられる17の英語表現をこの記事でご紹介します。
また他にも、医者との英会話表現について、深刻な病名など、以下のような病気に関する記事があるのでこちらも参考にしてみてください。
海外で万が一のときのために!虫歯や口の中のSOSを伝える英語表現
成人病・予防接種など、知っておきたい深刻な病気の英語表現31選
もくじ
英語で「具合が悪い」というフレーズ
「具合が悪い、体調がよくない」ときは、次のような定番フレーズで言い表します。
- I don’t feel good / well.
「I feel good / well(気分がよい、体調が良い)」の否定形です。
- I’m sick / I feel sick.
このフレーズは「具合が悪い」というだけでなく、「気持ちが悪い、吐き気がする」という意味でも使えます。
- I’m under the weather.
「under the weather」は「具合が悪い」という意味のイディオムです。
つまり、「I’m not in a good condition(コンディションが良くない=体調が良くない)」ということです。
「何がどうおかしいのか、はっきりいえるほど明らかではないが、何か変だ」というときもあります。
そのような微妙な体調は「Something is wrong」や「I feel something is wrong」という表現を使えばニュアンスを伝えられます。
- I feel something wrong with my stomach.(胃の調子が何だかおかしい。)
- But I don’t think it’s serious.(でも、深刻な状態ではないと思います。)
- Let’s see how it goes.(様子を見てみましょう。)
痛みのタイプを伝えるフレーズ
痛みにもいろいろなタイプがあり、それによって対処も異なります。
どのような痛みなのかを正しく伝える必要があります。
- sharp pain(鋭い痛み)
- dull pain(鈍い痛み)
- acute pain(急激な痛み)
- pricking pain(ちくちくする痛み)
- pulsing pain(脈打つ痛み)
- slight pain(ちょっとした痛み)
- stubbing pain(刺すような痛み)
- burning pain(焼け付くような痛み)
- pressing pain(締め付けるような痛み)
- bad / terrible / severe pain(ひどい痛み)
- ○○ has started to pain since last night.(○○が昨晩から痛み始めました。)
- The pain at ○○ has stopped.(○○の痛みは止まりました。)
経過を伝えるフレーズ
病状は少しずつ変わって行ったりします。
経過を伝える表現も出来るようにしましょう。
処置する方も病状把握の材料になるので、より的確に判断してもらえます。
○○の部分に様々な症状を入れ、症状の経過を伝えることが出来ます。
- ○○ is getting worse.(○○がひどくなっています。)
- ○○ is gradually being reduced.(○○は徐々に治まって来ています。)
- ○○ is getting better little by little.(○○は少しずつ良くなって来ました。)
- ○○ is reduced.(○○は治まりました。)
- I don’t have ○○ any more.(もう○○の症状はありません。)
慢性的な病状があったら「chronic(慢性の)」を付けます。
- I have a chronic stomach problem.(慢性的にお腹の調子がよくありません。)
- I have a chronic headache.(慢性的な頭痛持ちです。)
「いつから」を伝えるには「since ○」を使います。
「○から、○以来」という意味です。
- I have a fever since yesterday.(昨日から咳が出ています。)
- two / three days ago.(2日/3日前から)
- last week.(先週から)
- one month / two months ago.(ひと月/ふた月前から)
英語で表す様々な病状
症状を「symptoms」といいます。
- These are the typical symptoms for flu.(これらはインフルエンザの典型的な症状です。)
事前に何かの兆候がある場合もあります。
「兆候」は英語で「sign」といいます。
- This is a sign of fever.(これは熱が出る予兆です。)
何かの薬を飲んでいて副作用として症状が出ている場合もあります。
「side effect」という言葉が出てきたら「副作用」のことです。
以下、様々な「よくある病状」を英語でご案内していきます。
そのような病状が「ある」といには「I have ○○」といいます。
○○の部分に病状を入れて使ってください。
頭痛・腹痛・歯痛
「痛み」の病状は「ache」や「pain」で表します。
頭痛なら「headache」というように、痛む箇所を組み合わせれば表現できてしまいます。
- I have a headache / stomach ache / tooth ache.(頭痛/腹痛/歯痛がします。)
- continuously(ずっと)
- sporadically(散発的に)
- sometimes(ときどき)
- repeatedly(繰り返し)
頭痛の中でも「偏頭痛」は、「migraine」といいます。
- I’m suffering from migraine since ○ years ago.(○年前から偏頭痛持ちです。)
気持ちが悪い、吐き気がする
「具合が悪い」で紹介した「I’m sick」は、「気持ちが悪い」というときも使います。
他の言い方も挙げておきましょう。
- I feel like vomiting.(吐きそう。)
「vomit」は「吐く(動詞)」「嘔吐(名詞)」のことです。
口語では、「through up(吐く)」もよく使われます。
- I’m almost throwing up.(今にも吐きそう。)
- I threw up twice / I vomited twice.(2回吐きました。)
少し硬い言葉になりますが、説明書きなどの文書では「nausea」もよく見かけます。
「ノーズィア」というように発音します。
フランスの作家サルトルの代表作・邦題『嘔吐』の英語名が『Nausea』(フランス語の原題 『La Nausée』)でした。
- I have nausea.(吐き気がします。)
血圧が高い
医療に関し「BP」と略された表示があったら、「Blood Pressure(血圧)」です。
脈が「高い、低い」は「high、low」で表します。
- I have a high / low blood pressure.(血圧が高い/低いです。)
- My blood pressure is high / low.(私の血圧は高い/低いです。)
「高血圧」は「hypertension」、「低血圧」は「hypotension」といいます。
「hyper-」は「超」を示す言葉、「hypo-」には「下」という意味があります。
- I’m taking medication for hypertension / high blood pressure.(高血圧の薬を飲んでいます。)
脈が速い
「脈」は「pulse」といいます。
- Please take my pulse.(脈を計ってください。)
- My pulse is racing.(脈が速い。)
「race」は「競争」を意味する「レース」です。
レースのように脈が速まっている様子を表しています。
脈のペースは次のような言葉で表現します。
- slow(遅い)
- fast(早い)
- regular(規則正しい)
- Irregular(不規則)
- normal(普通)
下痢をしている
「diarrhoea」または「diarrhea」です。
- I have a diarrhoea.(下痢をしています。)
背もたれのない椅子を「スツール(stool)」と呼びますが、この単語には「便」という意味もあります。
便の状態を表す言葉に、「ゆるい(loose)」や「水のような(watery)」「タールのような(tarry)」などがあります。
ちなみに「尿」にあたる英語は「urine」です。
めまいがする
「めまい」「たちくらみ」は、「dizziness」や「vertigo」などを使います。
- I feel a little dizzy.(少しめまいがする。)
- I have vertigo.(同上)
- I have serious dizziness.(ひどくめまいがする。)
「faint」を使い「I feel faint」もまた「めまいがする」という意味ですが、動詞として使うと「気絶する、気を失う」という意味になります。
- I feel faint.(めまいがする。)
- I fainted.(気を失った。)
寒気がする
熱の出始めは寒気を感じます。
「I feel chilly」で「寒気を感じる」です。
「chill」は「冷」という意味です。
- I feel chilly. I think I’m going to have a fever.(寒気がします。熱が出るのだと思います。)
- I feel cold. Can you cover me with more blankets?(寒いです。もっと毛布を掛けてもらえますか?)
だるい、疲労感
「I feel dull」で「だるい」という意味になります。
「dull pain(鈍い痛み)」をご紹介したように「dull」には「鈍い」という意味があるのです。
「体が鈍く感じて思うように動けない=だるい」ということです。
「疲労感がある」というときは「tired」を使います。
- I feel tired.(疲労感があります。)
「fatigue」もまた「疲労」を意味する単語です。
- I’m suffering from fatigue these days.(最近、疲労に悩まされています。)
「体が重い」という表現をするときもあります。
「heavy(重い)」を使えばOKです。
- I feel heavy.(体が重い。)
- My legs are heavy.(足が重い。)
熱がある
「熱」は「fever」です。
- I have a slight / high fever.(微熱/高熱がある。)
「熱っぽい」というなら「fever」に「~っぽい」を意味する接尾語「-ish」をつければ「feverish(熱っぽい)」という病状を表します。
- I feel feverish.(熱っぽい。)
「体温計」は「(clinical) thermometer」です。
「体温」は「body temperature」といいます。
「熱を計る」は、「take」や「check」を使います。
- I take / check my body temperature.(熱を計ります。)
咳が出る
単語「cough」は「咳をする」という動詞であり、「咳」という名詞でもあります。
- I have a bad cough since morning.(朝から咳がひどい。)
- dry cough(乾いた咳)
- wet cough(湿った咳)
喉を痛めた結果声が枯れてしまいます。
しわがれ声を「hoarse voice」といいます。
- My voice became hoarse. (声が枯れています。)
- I lost my voice.(声が出なくなりました。)
喉が痛い
「喉の痛み」は「sore throat」です。
- I have a sore throat.(喉が痛いです。
- It’s too painful to swallow.(痛くて飲み込めません。)
クシャミ・鼻水・鼻詰まり
「クシャミ」は「sneeze」です。
- I keep sneezing all day.(一日中クシャミが止まりません。)
鼻水が出る状態を「I have a runny nose」といいます。
「run(走る、流れる)」から来ている形容詞「runny」は鼻水が流れている様子を表しています。
鼻詰まりは「stuffy nose」や「blocked nose」といいます。
「stuff」は詰まった状態を意味する言葉です。
鼻詰まりが「解消する」は「clear」や「unblocked」などを使います。
- My nose is finally cleared.(鼻詰まりが、やっと解消しました。)
食欲がない
「食欲」は「appetite」です。
「食欲不振」は「appetiteを失う」という言い方で、「appetite loss」や「loss of appetite」といいます。
- I don’t have appetite at all.(全然食欲がありません。)
- I have little appetite.(食欲があまりありません。)
- I don’t feel like eating.(食べたい気がしません=食欲がありません。)
体調が落ち着いて来て食欲が戻ったら、次のようにいいます。
- I’m having my appetite back.(食欲が戻ってきた。)
- My appetite is back.(食欲が戻った。)
体重減少
「体重(weight)」の減少は「weight loss」です。
「loss」は「喪失」を意味します。
- I lost my weight 3kg in past one month.(ひと月で体重が5キロ減った。)
急激な体重減少は心配ですよね。
- I lost my weight drastically in a short period.(短期間のうちに体重が急激に落ちた。)
「drastically」は「劇的に、大幅に」といった意味です。
反対に体重が増えたというときは「gain」を使います。
- I gained 3kg in a week.(一週間で3キロ太った。)
まとめ
以上、誰にもよく起きがちな様々な病状を英語で伝える表現をお伝えしました。
体調を崩すと誰しも不安になりますが、せめて人に病状を伝えられるだけでも安心出来るものです。
きちんと病状を伝えられれば薬を買うことも出来ますし、病院へ行っても適切な処置を受けることが出来ますね。
もし、よく起きがちな症状があるなら、海外に行く前にその英語表現だけでも覚えておきましょう。
そんなときの助けとしてこの記事をご参考ください。
投稿者プロフィール

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2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。
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