海外での暮らしが長くなると、現地でも車の運転を始める人が多くなります

国によって道路の進行方向が異なるだけでなく、標識や交通ルールも異なるため覚悟と注意が必要です

渡航前に日本で取れる国際免許証は有効期限が一年ですので、海外でそれ以上運転する予定がある人は、現地の運転免許取得も考えることになるでしょう。

今回の記事では、海外でも運転できるよう車と運転に関する英単語や表現を車のパーツ、道路、免許など7つの項目に分けてご紹介します。

海外で車のある生活を始めようとするとき、英語の基礎情報として役立てていただけたら幸いです

車に関する英語

車を表す英単語はもちろん「car」ですが、他にも「automobile」「vehicle」という単語もあります。

車の広告で「SUV車」と書かれているのを目にしたことがあるかと思います。

この「V」はvehicleのVです。

SUV車は「Sports Utility Vehicle」の頭文字で、一般に「多目的スポーツ車」や「スポーツ用多目的車」などと訳されます。

最近はあまり使われないようですが、以前は「RV車(Recreational Vehicle)」という言葉も見聞きしました。

四輪駆動車を4WDというのは、「Four-Wheel Drive」の頭文字からです。この場合のwheelはタイヤのことを指します。

「車を運転する」は「drive a car」です。

  • I can drive a car.(車を運転出来ます。)
  • I know how to drive a car.(車の運転の仕方を知っています。)
  • I will drive the car today.(今日は私が車を運転しましょう。)
  • I drive alone.(一人で運転します。)

「drive」は、人を車で送るという意味にも使えます。

  • I can drive the children to school this morning.(今朝は私が子供たちを車で学校に送ります。)
  • I drive my wife to work.(妻を職場に送る。)
  • Let’s take a drive / Let’s go for a drive to ~.「~までドライブしよう。」
  • It’s a long drive to New York.(ニューヨークまでは、長距離ドライブになります。)

車は何年運転しているのかと運転経験を訊ねるには「How long have you been driving?」と訊きます。

海外で車を借りるとき、「with driver(ドライバー付き)」でレンタルするか「self-drive(自分で運転)」か選べる場合があります。

  • I’d like to rent a car with a driver.(ドライバー付きで車をレンタルしたいです。)
  • I will drive by myself.(自分で運転します。)

日常の会話ではdriverといいますが、フランス語で「chauffeur」という単語が使われることもあります。

運転手のことです。

「運転手付きの車」というなら「chauffeur driven car」となります。

ドライバーに対し、同乗者は「passenger/s」といいます。

  • This car can carry 8 passengers.(この車は8人乗りです。)

「運転が上手ですね」というときは「be good at ~(~が得意)」を使います。

  • You are good at driving (a car) / You drive very well.

運転が荒いときは「rough」という単語を使います。

  • You drive so rough / roughly.(運転が荒いですね。)
  • Please drive carefully / safely.(安全運転をお願いします。)
  • Please reduce the speed.(スピードを落としてください。)
  • start the engine(エンジンをかける。)
  • turn off / stop / cut the engine.(エンジンを止める。)

エンジンをかけるというとき、「ignition(点火、点火装置)」という単語が使われることもあります。

  • ignition switch / system(イグニッションスイッチ/システム)
  • slow down / reduce speed(減速する)
  • speed up / accelerate(加速する)
  • overtake(追い越す)
  • Let’s overtake that car.(あの車を追い越しましょう。)
  • Let the fire engine overtake us.(消防車に先に行かせましょう/追い越させましょう。)

車の主なパーツ名

ここで主なカーパーツを表す英単語を見てみましょう。

パーツの名前にはカタカナが多い割に、英語では別の言い方がされているものも多くあります。

英語でタイヤのことを「wheel/s」と呼びますが、wheelは「輪」のことであることから、ハンドルを表すにも同じ単語が使われます。

ハンドルは「steering wheel」または「wheel」です。

「at the wheel」とはハンドルの傍にいるという意味ですし、「behind the wheel」というとハンドルの後ろにいるという意味です。

それらはすなわち「運転中」ということです。

  • I’m currently at the wheel.(今、運転中です。)
  • tire / tyre(タイヤ)

アメリカ英語とイギリス英語でスペルが異なります

私たちが日本で普段よく見るスペル「tire」がアメリカ英語です。

パンクは「flat tire」です。

  • I got a flat tire.(タイヤがパンクした。)
  • Do you have a spare tire?(スペアタイヤはありますか?)
  • Put on the spare tire.(スペアタイヤをはめる。)
  • driver’s seat(運転席)
  • passenger seat / front passenger seat(助手席)

チャイルドシートは「booster seat」、赤ちゃん用のものは「baby car seat」といいます。

  • seatbelt(シートベルト)

乗り物の安全ベルトを締めるときは「fasten」という動詞を使います。

  • horn(ホーン)

英語ではクラクションとはいいません。クラクション(Klaxon)とはホーンの製造メーカーの名前なのです。

  • brake / brake pedal(ブレーキ)

ブレーキをかけるという動詞にもなります。

  • side brake / hand brake(サイドブレーキ/ハンドブレーキ)

accelerator / accelerator pedal(アクセル) 「アクセル」ではなく「accelerator」と略さずいいましょう。

  • clutch / clutch pedal(クラッチ)
  • blinker / indicator(ウィンカー/方向指示器)
  • rear view mirror(バックミラー)
  • side view mirror / side mirror(サイドミラー)
  • rim(リム)

日本語では車の後部の積荷スペースを「トランク(trunk)」と呼びますが、それはアメリカ英語です。

イギリス英語では「(car )boot」と呼びます。

道路

海外で車の運転をするとなると気になるのが、走行車線の向きではないでしょうか。

右車線走行を「right-hand traffic(RHT)」、日本のような左車線走行を「left-handtraffic(LHT)」といいます。

左車線走行をする国は日本以外では、かつてイギリス植民地だった国に多く見られます。

車線は「lane」です。

  • left lane / right lane(左車線/右車線)
  • passing lane(追い越し車線)

イギリス英語では「overtaking lane」となります。

  • Stay on your lane.(車線を変えずに走行する。)
  • Change the lane.(車線を変更する。)

「高速道路」を表す英単語は下記に挙げるようにたくさんあります。

定義も国や場所によって異なります。

  • superhighway
  • highway
  • freeway
  • expressway
  • motorway

ドイツ語圏では「autobahn」、イタリア語圏では「autostrada」という言葉で呼ばれています。

高速道路に「乗る、降りる」は「get on 、get off」を使います。

「乗り物に乗る、降りる」というときと同じですね。

  • Get on the expressway / Get off the motorway
  • Drive the freeway.(高速道路を運転する。)

「主要道路」のことをhighwaytrunk roadmain roadなどといいます。

  • toll road(有料道路)

tollとは料金のことです。

料金のかからない道路は「toll-free road」です。

舗装した道路のことを「paved road」または舗装材の会社名から「Tarmac road」といいます。

「dirt road」とは未舗装道路のことです。「unpaved road」ということも出来ます。

  • traffic light / traffic signal(信号)

「赤・黄色・緑」の信号、赤と緑は「red」と「green」ですが、黄色に関してはアメリカでは「yellow」、イギリスでは「amber」と呼ばれます。

amberとは「琥珀(こはく)」のことです。

  • Red is to stop. (赤は止まれです。)
  • Green is to proceed, while yellow / amber means “proceed with caution”.(緑は進め、そして黄色は“注意して進め”の意味です。)
  • intersection / crossroad / crossing(交差点)

運転免許

免許のことをライセンスと呼ぶのは知られていますが、書くときは二種類のスペルがあります。

語尾が「se」の「license」はアメリカ式、語尾が「ce」の「licence」はイギリス式のスペルです。

このイギリス式の綴りのややこしいところは、動詞(許可を与える)として使う場合は「license」と書くという点です。

自動車運転免許は英語で「driver’s license」または「driving license」といいます。

ちなみにイギリス英語とアメリカ英語の様々な違いについては以下の記事で詳しく解説されているので一緒に参考にしてみてください。

知ってみると面白い!アメリカ英語とイギリス英語の違い4選

  • International license(国際運転免許証)
  • Valid for one year from the issuance(発行から一年有効)
  • driver’s license number(運転免許証番号)
  • driving school(自動車教習所)
  • driving lesson(自動車教習)

免許などの「更新」は「renewal」といいます。更新するは「renew」です。

  • My license will expire in August.(私の免許証は8月に切れます。)
  • I have to renew the license.(免許証の更新をしなければなりません。)
  • Before the expiration.(期限が切れる前に)

自動車事故

自動車事故は英語で「car accident / auto accident」といいます。

「小さな/大きな」は「minor / major」で表します。

「witness(目撃者)」は「目撃する」という動詞にもなります。

  • I witnessed a car accident.(交通事故を目撃しました。)
  • damage(ダメージ)
  • The damage was huge.(とてもひどいダメージだった。)
  • plate number(ナンバープレート)
  • scene of the accident(事故現場)
  • injury(ケガ)
  • ambulance(救急車)
  • Please call an ambulance urgently.(急いで救急車を呼んでください。)
  • insurance company(保険会社)
  • road conditions(道路状況)
  • police report(警察による調書)

「警察に報告する」は「report to the police」、「事故を報告する」は「report the accident」、警察に「届け出る」ことは「file」という単語を使って「file a police report」といいます。

駐車に関する英語

駐車場は英語で「parking (lot)」または「car park」と呼びます。

「駐車する」という動詞は「park」です。

  • You can park the car here.(ここに車を停めていいですよ。)
  • Don’t park your car here.(ここには車を停めないでください。)
  • How much is the parking fee per hour?(1時間あたりの駐車料金はいくらですか?)

たいていの駐車場には「Park at Your Own Risk」という表示があります。

「駐車場で事故が発生した場合は責任を負いかねます」ということです。

「at your own risk」は、文字通りの訳で「自己責任で」という意味になります。

  • Parked car(駐車中の車)

日本では几帳面に車をバックさせて駐車するのがスタンダードですが、海外では頭から駐車スペースに入るスタイルが標準です。

  • Park in reverse.(バックで駐車する。)

ヨーロッパの街なかでよく見かける縦列駐車は「parallel parking」と呼びます。

Park and Rideという交通システムがありますね。

自家用車を「park(駐車)」して、公共交通手段に「ride(乗る)」ことで、渋滞を緩和させようという仕組みです。

「lift」とは、「持ち上げる」という意味の単語です。イギリス英語ではエレベーターの意味でもあります。

「人を車に乗せる」というにもこの単語を使います。

「Can you give me a lift to ○○?」といえば、「○○まで乗せてくれる?」の意味です。

  • I promised to give my friend a lift to the office tomorrow morning.(明日の朝は、友人を職場まで乗せていくって約束をしたんだ。)

相乗りすることは「carpool / car pool」といいます。

  • Let’s arrange a carpool to the market.(マーケットへ相乗りしていきましょう。)
  • I can offer the carpool.(私が車を出しますよ。)

ガソリンスタンド

ガソリンはアメリカ英語で「gasoline」または「gas」、イギリス英語で「petrol」です。

「ガソリンスタンド」もそれぞれの呼び名に呼応してアメリカ英語では「gas station」、イギリス英語では「petrol station」といいます。

修理やメンテナンスも行うガソリンスタンドだと「service station」と呼ばれます。

  • diesel(ディーゼルガソリン)
  • regular gasoline / petrol(レギュラーガソリン)

無鉛ガソリンは「unleaded」です。「lead」とは鉛のことです。

「fuel」は燃料のことですが、「燃料を入れる=給油する」という動詞にもなります。

  • I will fuel the car before I get home.(家に帰る前に給油します。)
  • I need to get some fuel.(給油が必要です。)

「満タンにする」というなら「fill up a car」となります。

  • I only filled up my car yesterday.(昨日、満タンにしたばかりです。)

まとめ

今回の記事では、海外生活で車を取り入れるときに知っていると便利な英単語、フレーズを集めてご紹介しました。

海外で車を使うようになったら、時には日本では考えられないような運転や「暗黙のルール(tacit rules)」に気付き、驚かされることもあるかもしれません。

外国で自分で運転するようになったら、きっとたくさんの新しい発見があり、普段とは違った風景が目に付くようになるはずです。

投稿者プロフィール

西東 たまき
西東 たまき
2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。