誰しも自分の意見を持ち、話し合いに際しては、きちんと賛成・反対の考えを表明出来るようでありたいと願うものです。
「きちんと」というのは、誤解などを生むことなく的確に意見を伝えることが出来、なおかつポジティブな思考で建設的な話し合いに貢献出来るという意味です。
しかし、これを英語でできる人はかなり少ないです。
海外とビジネスをする時に自分の意見をしっかり表現できないと、相手の有利なように話が進んでしまったりと決して良いことはありません。
そこでこの記事では、明日からの議論ですぐに役立つ英語ではっきりと賛成・反対を表明するためのフレーズをたくさん紹介していきます。
この記事を読んで、フレーズを実際に口にして議論の場で積極的に活用していきましょう。
もくじ
英語で表す「賛成と反対」
賛成・反対を表す動詞にはagree(賛成)とdisagree(反対)があります。
名詞形はそれぞれagreementとdisagreementとなります。
- I agree with you.(あなたに賛成です。)
- I disagree with them.(彼らには反対です。)
agreeable(賛成出来る)という形容詞を使って表現することも出来ます。
- His opinion is generally agreeable.(彼の意見は、おおむね賛成出来る。)
次のような単語を使うと、賛成・反対の度合いを表せます。
- partly(部分的に)
- generally(おおむね、ほぼ)
- quite(結構、ほぼ)
「全くもって」「全面的に」というなら、totallyやcompletelyなどを使います。
- I totally agree with his opinion.(彼の意見には、全くもって賛成です。)
社会的な状況では、「支持者/賛成者/サポーター」はsupporter、「対抗勢力/反対者/敵対者」はopponentという言葉を使います。
opposeは「反対する」という意味になります。
- Movement of the opposition party.(反対勢力の動き。)
- A debate between supporters and opponents.(賛成派と反対派の討論。)
- Supporters and opponents clash.(賛成者側と反対者側のぶつかり合い。)
賛否を議論した結果、決断が下されます。
決断することを「make decision」や「make choice」といいます。
名詞形で「decision-making」ともいいます。
- Process of decision-making.(意思決定のプロセス。)
- We have to make decision now.(決断を下さなければなりません。)
- Can you make choice?(あなたが決めてくれますか?)
- How to make better choice.(よりよい選択をするには。)
「~するかどうかを決める」というときは、「if ~or not」または「whether ~ or not」を使います。
- Let’s decide if we go or not.(行くか行かないか、決めましょう。)
- Clarify whether you agree or not.(賛成なのか反対なのか、明らかにしてください。)
- Our decision whether we accept it or not is waited.(了承するかどうか、私たちの決断が待たれています。)
「どちらかに決める」という状況では、「whether A or B」や「which」などを使います。
- Let’s discuss whether we buy it or not.(それを購入するかどうか議論しましょう。)
- Decide which is better.(どちらが良いか決めてください。)
- Which opinion do you agree / support?(どちらの意見に賛成ですか?)
二者択一の判断をするときは、「pro-con list」というのを作るというアイディアがあります。
pro-con listとは、一枚の紙に長所と短所をそれぞれ挙げていき、客観的な判断を下す助けにするためのツールです。
「Aか、Bか」というようなシンプルな決断を求めるときに有効な手段です。
「長所・短所」「賛否」を端的に表す言葉が「pros and cons」です。
proは「長所・賛成」、con は contrasを略したもので、「短所・反対」を意味します。
言葉の響きに変わった印象を受けたとしたら、それはこの言葉がラテン語だからです。
英語で表すなら、「for and against」や「advantages and dis advantages」となります。
以下の記事では英語の中で今も使われているラテン語の表現を解説しているので合わせてみておくと勉強になります。
賛成・反対表明の実用フレーズ
意見の表明
- In my opinion(私が考えるには、)
- The way I see it(私の見たところ、)
- Frankly speaking,(率直にいうと、)
- If you want my honest opinion(率直に言っていいというなら、)
- According to ○○(○○によると、)
- As far as I’m concerned~(私に関する限り、)
- If you ask me(私としては、)
意見を訊ねる
- What’s your idea?(あなたは、どう思いますか?)
- What are your thoughts on ○○?(○○に関するあなたの考えは?)
- How do you feel about ○○?(○○についてどう感じますか?)
- Do you have anything to say about ○○?(○○について、何か意見はありますか?)
- What do you think?(あなたはどう思いますか?)
- Do you agree?(賛成しますか?)
英語の賛成表明フレーズ
ここでは、賛成意見を上手に伝えるための英語フレーズをご紹介していきます。
カタカナでもお馴染みの「サポート(support)」には「支持する、支える」という意味がありますが、人の意見を支持するというときにも使える単語です。
- I support his idea.(彼の意見を支持します。)
「これ以上、賛成出来ません」とは、最大限の賛成表明になります。
英語ならではの表現ですね。
- I couldn’t agree with you more.(全く賛成です。)
- I agree with you 100%!(100%賛成です!)
- That’s so true.(その通りです。)
- That’s for sure.(間違いありません。)
- You’re absolutely right.(本当にその通りだと思います。)
- Absolutely.(全くその通りです。)
- That’s exactly how I feel.(正に私もそう思います。)
- Exactly.(その通りですよ。)
- (I think) you are right.(あなたの言う通りです。)
- No doubt about it.(疑いの余地もありません。)
こちらは少し遠慮がちな賛成表明です。
- I guess so.(そう思いますね。)
- I suppose so./I guess so.(そう思いますね/そうだと思います。)
- I was just going to say that.(私もそう言おうと思っていたところです。)
英語の反対表明フレーズ
さて次に、反対意見を上手に伝えるための英語フレーズをご紹介していきます。
ここでも英語ならではの面白い表現もあります。
「I beg to differ.」とは、直訳すると「異なることを乞う」という意味で、相手に遠慮するニュアンスを与えつつ異なる立場を表明しています。
ここでは「あいにく、私の意見は異なります」といった感じになるでしょうか。
他にも、こんなややこしくてユニークな表現方法もあります。
- I think we’re going to have to agree to disagree.(「反対」ということでまとめましょうか。)
直訳すると「反対することに同意すべきようですね」という意味です。
人の意見に反対するとき、「disagree」や「 oppose」(共に「反対する」という意味)」などの単語を使うと、ストレート過ぎて良い印象になりません。
下記例のように「I’m sorry」や「I’m afraid 」(あいにく、申し訳ないですが)などの枕詞を使ったり、「I don’t agree ~」や「I don’t think ~」のように「not+agree/think」などを使うようにします。
以下は、反対を表明するときの定番フレーズです。
- I don’t think so.(そうは思いません。)
- I’m afraid I disagree.(あいにく賛成しかねます。)
- I’m sorry, but I don’t agree.(残念ですが、賛成出来かねます。)
- I don’t see it that way.(私には、そうは思えません。)
- I’d say the exact opposite.(私の意見は、全く逆ですね。)
「同じく私も反対」というには、「Me neither.(私も、そうは思いませんね)」という言い方もあります。
単語neither自体に否定の意味があるので、noなどの他の否定語を付け加える必要はありません。
次のフレーズを使うと、強い反対姿勢が伝わります。
- I totally disagree.(明確に反対します。)
- No way.(有り得ません。)
こちらは、ストレートで強い反対や拒絶を示す表現です。
親しい仲間とならば「それは、有り得ないよ!」などといえますが、ビジネスの場で使うにはストレート過ぎるので注意しましょう。
まだ賛成とも反対とも決めかねているときのコメントです。
- No, I’m not so sure about that.(どうですかねえ/私にはまだ何ともいえません。)
- That’s not always the case. (いつもそうとは限りません。)
- Why don’t we see it from the opposite angle?(反対の角度から考えてみませんか?)
ところで、議論が白熱して来ると、中断(interruption)も入って来たりします。
話している最中に割って入られたとき、「まだ話が途中なのですが、」というには“Excuse me, I haven’t finished my statement.”や”Let me finish.などを使うとよいでしょう。
逆に、人が話しているとき自分が割って入ってしまったときは”Sorry, go ahead.”などといって譲ります。
また例えば、人の意見を受け付けず、自分の意見を突き通そうとする人がいたら、いくら話し合ってもムダだという気になるものです。
そんな時には“Whatever you say.”で「どうぞ、お好きに。」という表現も使えます。
議論で便利な英表現
最後に議論に役立つ英語の表現を6つ紹介していきます。
in fact / actually
「実際のところは」「実は」という意味です。既存の議論に新しい視点・意見を提供するときに使えます。
- In fact, I have a different opinion.(実は、私は別の意見を持っています。)
- Actually, I think her idea is better.(そうですね、私は彼女のアイディアの方が良いと思います。)
他にも「well,~」を同じように使うことが出来ます。
- Well, I don’t always think that way.(そうですね、私もいつもそう考える訳ではありません。)
- Well, in my opinion~(そうですね、私の意見は~)
mutually beneficial
「双方に利益がある」という意味です。
決め事をするときは、双方が等しく利益があることが理想です。
一方だけが不利益を被ることなく双方が勝者となることを「win-win」の関係といったりもしますね。
- Discussion for a mutual benefit.(相互利益のための話し合い。)
- Win-win solution.(双方に利益がある解決策。)
specific
「具体的な」という意味です。
「一般論は不要」という状況で使える単語です。
- Please be more specific.(もう少し具体的にお願いします。)
- Let’s be more specific.(もっと具体的に話しましょう。)
option
私たちにも十分馴染みのある英単語ですね。
オプションとは「選択肢」のことです。
- We have multiple options.(多様な選択肢があります。)
選択肢がいくつあるかによって、議論の流れも変わってきます。
focus on~
「~にフォーカスする/焦点を当てる」です。
話をしているうちに、いつのまにか横道にそれるということはよくあります。
それに気付いたら「○○に焦点を絞ってみましょう」や「本題に戻りましょう」などと呼び掛けてください。
- We might have a different view if we focus on ~.(~に焦点を絞ったら、他の見方が出来るかもしれませんよ。)
- Let’s focus on ○○.(○○にフォーカスしましょう。)
Does it work?
「上手く行くか?」です。
出て来た意見の再確認を促すフレーズです。
- Do you think does it work? (それで上手く行くでしょうか/それで上手く行くと思いますか?)
まとめ
以上が、議論の場で賛成・反対といった意見をしっかりと伝えるための英語表現です。
議論に際しては自分の意見を確立させた上で、今度はそれを適切に伝えるテクニックが必要です。
今回ご紹介したフレーズを使えば友好的、生産的に反対・賛成の意見を上手に伝えることが出来ます。
是非お試しください。
投稿者プロフィール
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2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。
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