日本語の音に慣れた耳にとって、英語の聞き取りは簡単なことではありません。
ライティングやスピーキングは何とかなっても、ヒアリングになると「聞き取れないものは、聞き取れない」ものだったりするのです。
そんな時に皆さんは英語でパッと聞き返しのフレーズを言うことができるでしょうか?
会話中に聞き取れなかったポイントをしっかり確認できることがプライベートの会話はもちろんビジネスにおいても非常に重要です。
この記事では、英会話中に聞き取れなかった使える18個の聞き返しのフレーズを状況に応じてご紹介します。
しっかりと聞き返しができるようにここに書いてあるフレーズをできるだけ多く活用していきましょう。
もくじ
知っておきたい聞き返しの英語フレーズ
以下に挙げていくのは、言われたことが聞き取れなくて聞き返すためのフレーズです。
理解出来ないまま話が進んでしまって適切な反応を返せなかったり、トンチンカンな返答をしないためにも、是非いくつか覚えておきたいですね。
Excuse me?
最もスタンダードな聞き返しフレーズといえるでしょう。
「すみません」「失礼ですが」の意味として使えます。
このフレーズを少し強い口調で「Excuse me?!」と聞き返すと、「聞き捨てなりませんね、今、何とおっしゃいました?!」と、抗議を示す表現にもなるのです。
話す口調と状況により、自然と意味が使い分けられるのです。
Sorry?
「すみません、何とおっしゃいました?」の意味です。
これもExcuse meと同じように使えます。
I’m sorryで謝罪の表現になるほか、残念に思う気持ちや、お悔やみを伝えるのにも使えるフレーズです。
- Sorry, one more time.(すみません、もう一度お願いします。)
Could you say that again?
「もう一度それを言ってもらえますか?」という意味です。
カジュアルに言うならCan you say that again? となります。
Could you please repeat that?(もう一度繰り返してもらえますか?)も同じ意味です。
Come again?
文字通りの意味からは全くピンと来ませんが、これもまた聞き返しフレーズです。
聞き取れなかったときや、理解出来なかったときにもう一度繰り返しを依頼するのに使います。
Pardon
きちんというときは、I beg your pardon.です。
「すみません」と、お詫びの言葉としても使えます。
- I beg your pardon, I couldn’t quite hear you.(すみません、よく聞き取れませんでした。)
「Pardon me」としても同じ意味です。
- Pardon me, what did you say you did?(すみません、あなたは何をしたっておっしゃいましたか?)
What did you say?
ストレートに「何て言ったのですか?」です。
答えるときは、I said~またはI’m saying ~(~と言ったのですよ)と答えることが出来ます。
- 「What did you say right now?」(今、何て言ったのですか?)
- 「I said / I’m saying you look gorgeous.」(とても綺麗ですよと言ったのです/言っているのです。)
過去の特定のときに何て言ったのか?と問うことも出来ます。
- 「What did you say when we were driving?」(一緒にドライブしているとき、何て言ったの?)
- 「Just forget.」(もう忘れてください。)
What?
「何?」「何ですって?」という具合の表現です。
- Sorry, what?(すみません、何ですって?)
So what? と聞き返すと「で、それが何か?」といったニュアンスの表現となります。
ぶっきらぼうな言い方をすると、あまり感じがよくないので口調に気を付けましょう。
So? というと「で、それで?」と、先を促す表現になります。
I still didn’t get that.
「まだ理解出来ません」という意味です。
何度か聞き返してもまだ分からないときは「still(まだ)」などを付けたり、言葉を入れ替えるなどしてアレンジしましょう。
同じフレーズで、catchを使うことも出来ます。
- I still didn’t catch that.(まだ分かりません。)
声が小さくて聞き取れない!
電話で音が小さくて聞き取れないときや、周囲がうるさくて聞き取れないときは、何度も聞き返したところでラチがあきません。
そんな「大きな声で話してください」というときのフレーズは、こちらです。
Could you speak up a little, please?
「少し声を大きくしてもらえますか?」という意味のフレーズです。
Could you speak louder, please?(もっと大きな声で話してもらえますか?)も同じ意味です。
I can’t hear you
聞こえないときは、聞こえないと伝えましょう。
騒音などが大きくて「聞こえません」といいたいときに使ってください。
- Sorry, I can’t hear you! I’m at the train station right now.(すみません、聞えないのですが! 今電車の駅にいるのです。)
- I couldn’t hear you. Can you repeat that?(聞えませんでした。もう一度繰り返してもらえますか?)
I missed that again!
このフレーズは「また聞えませんでした!」と言う意味になります。
繰り返してもらったけど、まだ聞えなかったという状況です。
電話の回線状況に問題があるようなら、そう伝えましょう。
- We have a bad connection / reception.(回線状況が良くないですね。)
- I’m unable to hear you clearly.(はっきり聞こえません。)
先方の聞こえ具合はどうでしょうか。
- Do you hear me?(あなたには私の声が聞こえますか?)
かけ直すと状況が改善することもあります。
もう一度かけ直したいときは以下のフレーズを使ってください。
- Can I call you back?(こちらからかけ直してもいいですか?)
- Can you call me back?(そちらからかけ直してもらえますか?)
- Let’s talk again later.(あとでまた話しましょう。)
早口で聞き取れない!
しゃべり方が早いため、話に付いていけないというケースもあります。
ここでは、スピードを落としてもらうように依頼したい時にフレーズを2つ紹介します。
Can you speak slowly?
「ゆっくり話してもらえますか?」という表現になります。
それでも聞き取れなければ、moreを加えて、更にゆっくりしゃべってもらえるようお願いしましょう。
- Can you speak more slowly?(もっとゆっくり話してもらえますか?)
英語の聞き取りが苦手なことを伝えて、相手の理解を求めるのもよい策です。
- It is not easy for me to understand spoken English.(私は、英語の聞き取りに苦労しているのです。)
spoken Englishで「話されている英語」という意味です。
英語の書き取りや読み取りは出来るが、聞き取りだけが困難という区別が伝わります。
You speak too fast!
あまりに付いていけないときは、率直に「話すの速いですね!」と伝えましょう。
話の意味が分からないとき
聞き取りは出来たけど話が理解が出来ないというときは、これらのフレーズで意味を確認しましょう。
I don’t understand you.
「理解出来ません」
I don’t understand what you mean.
「何を言いたいのかが分かりません。」
- I don’t understand what he means / what it means.(彼の言っている意味が/その意味が分かりません。)
I don’t get the point.
「言っていることのポイントが分かりません」です。
theを、yourやhisなどに変えてI don’t get your / his pointと応用も出来ます。
What is the point?
「要点は何ですか?」
相手の説明がポイントを外れていたり、曖昧な表現で意図が分からないなどといった場合は、このように聞くことも出来ます。
聞き取れないとき・対処のコツ
聞き取りに自信がない、あるいは何とか聞き取れたけれど、それで正しいのか確認したいときは是非復唱しましょう。
相手の話したことを、自分の耳で聞こえた通りにオウム返しに繰り返すのです。
理解に問題がなければ、聞こえた通りで正しかったということになりますし、間違っていれば相手が正してくれるでしょう。
大事な箇所は、適宜言葉を言い換える工夫をしてみましょう。
例えば、先方が「○日に」と言ったとしたら、「15日ですね?(on fifteenth)」を「火曜日ですね?(on Tuesday)」といった曜日表現に変えてみるのです。
聞き取りの確認だけでなく、勘違いの有無がないかという意味での再確認としても有効な方法です。
- Sorry, it’s not correct. It’s Wednesday, not Tuesday.(すみません、勘違いでした。火曜ではなくて水曜日でした。)
中でも数字は、聞き間違いがあっては大変なことになります。
数字のやり取りをするとき、二つ並びの数字ならdouble、三つ並びであればtripleという単語を使って確認するようにすると聞き間違いのリスクを減らすことが出来ます。
もちろん、こちらから相手に伝える場合も、この方法を活用してください。
- 4477 → double eight, double seven
- 0006 → triple zero sixまたはtriple oh six
また、17と70など、語尾がteenとtyで紛らわしい数字のときは、1-7(one seven)や7-0(seven-zero)と分けて言うといった工夫をすることで聞き間違いを防ぐことが出来ます。
耳で聞き取れなくても、スペルを言ってもらえれば分かることもたくさんあります。
「Could you spell that word for me?(スペルを言ってもらえますか?)」と依頼するのも手です。
内容によっては案外、その方が早かったりするものです。
正確にスペルを伝えるために
聞き返しの表現や、分からないときの対処法をご紹介して来ました。
そこで、最後に「正しくスペルを伝える」コツにも触れておきましょう。
名前などの固有名詞を確実に伝えるために、アルファベットを一つずつ言うことがあります。
そのようなときに役立つ「フォネティック・コード」というものがあります。
「アルファ(A)」「ブラボー(B)」「チャーリー(C)」のような単語を使って無線で交信しているシーンを映画で観たことありませんか?
これは、NATO phonetic alphabetと呼ばれるものです。
人の名前や国の名前などを使ったものなど、いくつかのバージョンがあります。
ここでは、覚えやすく国名を使ったバージョンをご紹介することにしましょう。
必ずしもこの通りでなければならないというわけではないので一つ一つ覚える必要はありませんが、頭の片隅に入れておくと、イザというときの参考にはなりますよね。
アルファベットを正しく伝えることが大事なので、実際はその場で思い付いた単語を応用しても全く問題はありません。
A | America |
b | Brazil |
C | China |
D | Denmark |
E | England |
F | France |
G | Germany |
H | Hong kong |
i | India |
J | Japan |
K | Korea |
L | london |
M | mexico |
N | New york |
O | oslo |
P | paris |
Q | quebec |
R | rome |
S | spain |
T | tokyo |
U | union |
V | victoria |
W | washington |
X | x-ray |
Y | yellow |
Z | zebra |
まとめ
以上が、英会話中に聞き取れなかった英語を聞き返す英語フレーズ集です。
言葉が聞き取れないということは、ネイティブでもよくあることです。
そのようなときは、聞き取れなかったときや、話が理解出来なかったときの「聞き返しフレーズ」が助けになります。
是非とも、ここでご紹介したフレーズをいくつか覚えておきましょう。
投稿者プロフィール
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2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。
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