日本の経済成長が伸び悩む中、アメリカ、ヨーロッパそしてアジアは順調な経済成長を続けています。

日本の大手企業だけでなく、中小企業も「海外進出で生き残ろう」と続々と社員を海外に送っています。

しかし、特に中小企業となると英語ができない社員が大半です。

毎度通訳をつけっぱなしにするわけにはいかないので、各社員が英語力を伸ばすことを求められてることが増えています

それも、単に「TOEIC 700点取りました」というスコア上の英語力ではなく、より実践的な英語力を求められています。(TOEICが900点あるのに、英語の打ち合わせでほとんど役に立たなかった、という人は少なくありません。)

 

そんな中もしあなたが急に海外営業をするように言われたらどうすればいいかと悩むでしょう。

 

ここでは、海外ビジネスを伸ばすために英語を学ぼうと考えている方、または海外での打ち合わせが必要となる方に向けて、海外営業で使える5のフレーズをお伝えします。

ここに書いてあるフレーズを5つしっかり覚えて海外営業に役立てていきましょう

営業打ち合わせのはじめで使うフレーズ

1.Please let us introduce our company. (私たちの会社について説明させてください)

初めて訪問する企業に対して、自分の会社の説明を切り出すときに使うフレーズです。

握手、名刺交換が終わり、「ニューヨークは初めてですか?」といった雑談が終わった後、切り出すのがよいでしょう。

雑談はここまでで終わりで、ここからは仕事の話ですよ」というシグナルを送る意味合いもあります。

一般的に、日本の企業に比べて海外の企業は、雑談を好みません

たとえ1時間の打ち合わせ予定であっても、30分で要点を話し終われば、それで打ち合わせ終了です

1時間の時間枠を使い切るためにダラダラと雑談することはほぼありません。

よって、「Please let us introduce our company」と宣言することで、ここから仕事の話です、そしてあなたの時間を無駄にしないように気遣っていることを伝えられます。

海外企業からの困った質問に対して使うフレーズ

2.Good question. (よい質問ですね)

例えば、とある製品の日本国内シェア3位の企業が海外営業した際に、海外の面談相手から以下のような鋭い質問を受けたとします。

うちは日本国内シェア1位のA社と取引があります。A社はBCDという機能を持っていますが、御社は持っていませんよね。では、BCDの機能がないのに、どのように性能を担保しているのでしょうか?

このBCDという機能を持っていないのは、国内シェア3位の自社の技術力不足だったとしても、何か切り返さないといけません

とはいえ、「うちはA社ほど技術力がないんです」といってしまっては、面談相手は商品を扱ってくれません

困ったな、、、という時に使うのが、「Good question」です。

「Good question」には、2つの意味合いがあります。

まず、「あなたは大変良く理解していて素晴らしいです。その理解に基づいて重要な質問をしています。よい洞察力を持っています」と相手を褒める意味です。

そして「Good question」といって間(ま)を持たせる、その間に相手に対しての返答を考える意味合いです。

困った質問が来たら、「Good question」と条件反射的に使えるフレーズです。

海外企業とのやりとりの漏れを防ぐフレーズ1

3.I will list up today’s items and send them back to you. (今日のトピックをリストアップしてメールします)

英語で商談をするとき、よほどの英語達者でなければ理解できないポイント、聞き逃したポイントなどがあります。

これは通訳を挟んでいても起こります。

(通訳は英語を日本語に訳すプロではありますが、あなたの所属する業界、あなたの会社、あなたの会社の製品については大して知識がないからです。)

理解度に自信を持てない打ち合わせをそのまま終わらせるのは危険です

よって、こうした場合は「I will list up today’s items and send them back to you」といって、自分で理解した重要事項を書き出してメールするようにしましょう

自分で重要事項を書き出すのはとても重要です。

それは、

  1. 自分の理解度を改めて確かめることができる
  2. 内容について問題がないかを相手に確認させる

という2つのメリットがあるからです。

もちろん、英語にメールで書きだすのは面倒ですが、打ち合わせ終了直後にカフェで書き出してしまえば、新鮮な頭の状態ですから、15分もあればリストアップが完了します。

海外企業とのやりとりの漏れを防ぐフレーズ2

4.Could you list up today’s items and send them back to me? (今日のトピックをメールしてもらえませんか?)

これは、3の逆バージョンで、「自分から重要事項を送る」ではなく、「あなたから送ってもらえますか?」と依頼するやり方です。

あまりおすすめはできませんが、状況に応じては使えるフレーズです。

 

なぜおすすめできないかというと、一般的に「メールしてください」と依頼しても、ちゃんとメールで返信してくれる人が少ないからです。

メールするのは面倒です

よって、その時相手は「OK, メールします」といっても、メールが送られてくる確率は半分以下だと思ったほうが良いでしょう。

 

だから、本来的にな自分から送ったほうが確実なのです。

しかしながら、例えば相手の話す英語は非常に早口だったり、アクセントが聞き取りにくかった場合、打ち合わせ自体の理解度が50%を下回っている場合もあるでしょう。

こうした場合にのみ「あなたから送ってもらえますか?」と依頼するのがよいでしょう。

海外企業とのやりとりの漏れを防ぐフレーズ3

5.Please let me summarize today’s discussion. (今日の打ち合わせを要約させてください)

打ち合わせについて十分に理解ができた場合、「自分の理解と相手の理解が一致しているか」を確認し、そして「相手に次に行うべきアクションを正しく理解させる」ために使うフレーズです。

もし会議室にホワイトボードがあれば、ホワイトボードに打ち合わせで出てきた重要なアイテム列挙して、誰が、いつまでに、何をするかを書き出します。

例えばこのような感じです。

  • ABC to send sample XYZ device by this week. (ABC社は、今週中にXYZデバイスのサンプルを送る)
  • DEF to confirm device implementation requirement by tomorrow. (DEF社は、明日までにデバイスを導入する際の要望事項を確認する)

誰が、いつまでに、何を確認する、というアクションアイテムがないと、基本相手は何もやってくれません。

このアイテムについて合意させること、そして漏れがないかを確認すること、そして打ち合わせ後、1日おきくらいに連絡して進捗を確認するのがよいでしょう。

まとめ

以上が海外営業を目指すビジネスマン必見の、使える英語フレーズ5選です。

営業をやったことがある方はお分かりだと思いますが、議論がどんどん細かくなると、お互いの理解にぬけが生じることはよくあります。

これが、自分の母国語ではない英語になると、抜けが生じるのは当たり前、必ず抜けが生じる、くらいに思っておくのがよいかと思います。

きちんと確認しながら打ち合わせを一つ一つ丁寧に行っていくことで、そのうち英語での打ち合わせにも慣れて、慌てることも減っていきます

ぜひ上記のフレーズを活用して、実のある営業活動を行ってください