謝罪しなければならない状況に陥ったとき、英語できちんとその気持ちを伝えることが出来るでしょうか。

「謝罪=Sorry」が思い浮かんでも、残念ながらそれで全て対応可能ではありません。

日常シーンならSorryでこなせる場面は多いですが、ビジネスできちんと対応したいと思うならそれなりのフレーズを身に付ける必要があります。

この記事ではプライベートでもビジネスでも、一通りの謝罪場面を切り抜ける基本パターンをしっかりご紹介しています。

必要になったときの参考にしていただければ幸いです。

カジュアルな謝罪

まずは、日常生活において使えるカジュアルな謝罪フレーズを5つご紹介します。

Sorry!

日常、カジュアルな状況でのちょっとした謝罪は、ほとんどこれでカバー出来るでしょう。

何について謝るのか、「for」を使って「謝罪の理由」を添えましょう。

メールなどの返信が遅れてしまったときは、

  • Sorry for late reply.(返信送れてごめん。)

約束の時間に遅れてしまったときは、

  • Sorry for being late.(遅れてごめん。)
  • Sorry for not coming today.(今日は、行けなくてごめん。)
  • Will you forgive me?(許してくれる?)

歩いていて肩が触れ合った、人の足を軽く踏んでしまったなんてときも「Sorry!」で十分です。

  • Oops! Sorry!(おっと、すみません!)
  • So sorry!(ほんとすみません!)

I’m sorry for ○○.

上の例がsorryのひと言で済ませているのに対し、こちらはきちんと文章になっている分、より改まった気持ちが伝わります。

  • I’m sorry to have kept you waiting for a long time.(長いこと待たせてしまってごめんなさい。)
  • I’m sorry for not being able to help you.(手伝えなくてすみません。)

上の例文では

sorry for +名詞
sorry to +動詞

という定型表現を使っています。

I’m so sorry / I’m really sorry

I’m sorryに「so」「really」「very」を付けるだけでかなり印象が変わります。

謝罪の気持ちが真剣に伝わる表現です。

  • I’m so sorry. I don’t know what to say.(本当にすみませんでした。何とお詫びしたらよいのか分かりません。)
  • I’m really sorry for what I did.(私がしてしまったことを、本当にお詫びいたします。)
  • I’m very sorry. I hope you will forgive me.(本当にすみませんでした。許してもらえたらよいのですが。)

他にも「genuinely(真剣に)」「terribly(すごく)」などを使って表現をアレンジすることも出来ます。

  • I’m genuinely sorry for what I caused.(私が引き起こしてしまったことを真剣にお詫びいたします。)
  • I’m terribly sorry for my mistake.(私の不手際を本当にお詫びいたします。)

I apologize

上の例で挙げた「I’m sorry」を「so」や「really」で強調したのと同程度の謝罪になります。

「apologize(謝罪する)」という単語を使うと、言葉の硬さゆえにフォーマル度が上がります。

誠実に謝らなければならない状況に使いましょう。

「apologize」「謝る、謝罪する」という動詞、「apology」は名詞で「謝罪」の意味です。

なお、イギリス風のスペルでは語尾の「ze」が「se」となります。

意味や使い方に違いはありません。

他にもアメリカ英語とイギリス英語には様々な違いがあります。

これについては以下の記事を参考にしてください。

知ってみると面白い!アメリカ英語とイギリス英語の違い4選

  • I need to apologise you.(あなたに謝らなくてはならないのです。)

I’d like to apologize / I want to apologize

家族や友人に対し、あらたまって謝りたいときのフレーズです。

そのまま訳すと「謝りたいのです」となります。

日本語の感覚では「“謝りたい”なんて言っている間に謝れ」と、まどろっこしい感じがするかもしれませんが、英語のフレーズとしては「あらたまって謝らせてください」というような誠実なニュアンスがあります

  • I’d like to apologize you.(あなたに謝りたいのです。)
  • He wanted to apologize you.(彼はあなたに謝りたいと言っていました。)

「Let me apologize」を使っても「謝らせて欲しい=謝りたい」という表し方も出来ます。

  • Let me apologize you.(あなたに謝りたいです。)
  • I’m serious.(真剣に言っているのです。)

ビジネス向けの謝罪フレーズ

ビジネスでの謝罪は、やはりどれもよりフォーマルな形になります。

個人として謝る場合、主語は「 I 」になりますが、会社として謝罪する場合は「We(私ども=弊社)」とすることに注意してください。

また、フォーマル度を上げるためには、「I’d like to」「We’re」のような 省略形は使わないというのもポイントです。

ここでは、さらに謝罪の切り出し方も含め、ビジネスにおける英語の謝罪フレーズを5つご紹介します。

謝罪の切り出し方

謝罪を始める前に、「実は・・・」と事情を切り出す必要があります。

「Unfortunately,(あいにく)」「We are afraid that ~(残念ながら)」などのフレーズを使って事情の説明をしましょう。

  • Unfortunately, the scheduled shipment was canceled without prior notice.(あいにく予定していた配送が、事前連絡なくキャンセルされてしまいました。)
  • We are afraid to inform you that ~(残念ながら~をお伝えしなければなりません。)

We regret that ~

「残念、遺憾に思う」といった意味のregretを使った謝罪表現は、ビジネスでよく使われます。

  • We regret that it is no longer available.(恐れ入りますが、それはもう取り扱いがございません。)

「deeply(深く)」を付けて強調することで誠実さが増します。

  • We deeply regret that what we have caused.(この度のことにつきましては、大変遺憾に思っています。)

「regret」という単語は

We regret +名詞
We regret that +主語 +動詞

という使い方をします。

We apologize

こちらは、ストレートに「お詫びする」という行為を示す言葉であることから、より積極的な謝罪の印象があります。

  • We apologize for any inconvenience this may cause you.(不都合をお掛けするかもしれませんことをお詫び申し上げます。)

動詞の前に「do」を付けても強調の効果があります。

  • We do apologize for the delay we caused you.(遅延を生じさせることとなってしまい、大変申し訳ございません。)
  • We do apologize for any inconvenience caused.(ご迷惑をお詫び申し上げます。)

文章の最後にあらためてお詫びを添えるときの定番フレーズです。

We apologize for +名詞

という使い方をします。

It was my / our fault

「それは私の落ち度です」という意味です。

自分のミスであることを認める言葉ですので、謝罪のフレーズに添えると良いでしょう。

  • I agree that it was my fault.(確かに私の落ち度でした。)

「I should have ○○(○○すべきでした)」「I shouldn’t have ○○(○○すべきではありませんでした)」などを使って具体的に謝罪の気持ちを表現し、理解を求めることが出来ます。

  • I should have taken it more seriously.(私はもっと真剣に考えるべきでした。)
  • I should not have told him.(私は彼にそれを言うべきではありませんでした。)

「was supposed to ○○(○○すべきでした)」も同じように使うことが出来ます。

  • I was supposed to have arrived on time.(私はきちんと時間通りに到着すべきでした。)
  • I was not supposed to neglect it.(私はそれを軽く考えるべきではありませんでした。)

「mistake(間違い、不手際)」という単語もあります。

  • I know / I understand it was my mistake.(それは私の不手際だったことは理解しています。)

Please accept our apologies

「お詫び申し上げます」は、「当方の謝罪をお受け取りください」という言い方で表します。

さらに気持ちを付けたしたい場合は、ただのapologiesではなく「sincere」「deepest」を付けると心から誠実に謝罪する表現になります。

  • Please accept our sincere / deepest apologies.(心よりお詫び申し上げます。)

お詫びだけではなく、今後どのような対処をするのか伝えることも大切です。

  • We promise that we will never let it happen again.(もう二度とこのようなことが起きないようにすることを約束いたします。)
  • We will find out the cause and let you know as soon as possible.(原因が分かり次第後連絡いたします。)

謝罪されたら

それでは、謝罪されたときにはどのように返したらよいのでしょうか。

「ごめんじゃ済まない」状況なら、謝罪の後に様々な交渉ごとが発生すると思いますが、そんなに謝ってもらうほどのことではないという場合の返答例を挙げてみましょう。

Not at all.

「どうぞお気遣いなく」といったところです。

「I also should have ○○(私も○○すれば良かったのです」「I could have ○○(私も○○出来たはずなのです)」などを使って、そちらだけの落ち度ではありませんと伝えることも出来ます。

  • Not at all. I could have reminded you.(私もあなたにリマインドすれば良かったのです。)
  • Not at all. I should have asked you more details.(私も、もっと詳しいことまで確認しておくべきだったのです。)

No apologies necessary.

「謝罪は不要です」という意味です。

  • No apologies necessary. Our client just postponed his visit until next month, so we only need to have the items by then.
    (弊社のクライアントの訪問がちょうど来月まで延期になったので、それまでに品物が届けばよいのです。)
  • No apologies necessary. We have the alternative measure.(代替手段があります。)

No worries.

「心配しないでください」という意味です。

  • No worries, it’s nothing to me.(心配なく。こちらにとっては何ともありませんから。)
  • No worries. Please come when you can.(心配なく。来られるときに来てください。)

まとめ

以上が、どんな場面にも対応できる英語の謝罪フレーズです。

英語だけに限りませんが、適切に謝罪を伝えようとするなら、場面や相手によって適した表現を使う必要があるということです。

英語では、カジュアルな日常表現とフォーマルなビジネス向けと大きく二つに分けることが出来ます。

その上で、それぞれの主なフレーズを少しずつものにしていくようにすると、マスターしやすいと思いますよ。

投稿者プロフィール

西東 たまき
西東 たまき
2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。