大人になると、いくら食べ物が不味くても、あからさまに「不味い!」というのが不適切な状況がたくさんあります。
しかし、だからといって無理して美味しいふりをする必要ももちろんありません。
さりげなく口に合わないことを英語で伝えるには何ていったらよいのでしょうか?
特に食文化の異なる外国では、全く未知の食べ物や受け入れ難い味に出会うことはよくあることです。
この記事では、出してくれた人のせっかくの気持ちを損ねることなく「遠回しに表現する不味い」から、「はっきり伝える不味い」までをご紹介します。
もくじ
英語で「不味い」は?
人にはそれぞれ味の好み(preference)というものがあるので、どうしても口に合わない、不味いを表す言い回しも必要になってきます。
そのような時、英語で上手く言い表すには何といったらよいのでしょう?
モジモジしていては、遠慮していると思われてさらにすすめられてしまうなんてこともあるかもしれませんよ!
ここから、色んな「不味い」の英語表現を4種類にわけて説明していきます。
口に合わない
遠回しに「不味い」と伝える表現はこちらです。
他の人たちが美味しいと食べているものを不味いと感じるなら、それは「自分の口に合わない」のです。
- Sorry, I can’t eat this.(すみませんが、食べられません。)
- It tastes strange.(変わった味がするね)
見知らぬ食材を試したときなど、「未経験の味」に出会ったときは上のような言い方が出来ます。
要するに「好みじゃない、不味い」という意味ですが、ストレートに「不味い」というよりもスマートな言い方です。
- It tastes different than I thought.(思っていたのとは味が違う)
期待していた味と違うというときはこの表現です。
メニューの写真や説明書きはいかにもおいしそうだったのに、食べてみたら「何これ?」といった状況です。
「It tastes different than I expected(期待していたのと違う)」という言い方も出来ます。
お取り寄せした品が、いざ開けてみたら期待通りでなくてガッカリという時にも使えます。
値段・見た目の割に美味しくない
「値段の割に美味しくない」といった評価もあると思います。
そのようなときは、次のような表現が出来ます。
- It’s not good for its price.(値段ほどよくない。)
- It’s not worth the price.(値段に見合わない。)
- Considering the price, it’s not that much delicious.(値段を考慮すると、それに見合うほど美味しくない。)
「見た目は美味しそうなのに、食べたらそれほどでもない」というときは、こちらです。
- It doesn’t taste as good as it looks.(見た目ほど美味しくない)
- It looks so good but if you eat it, it tastes awful.(見た目はすごくいいんだけど、食べるとヒドイですよ。)
- It’s disappointing.(ガッカリです。)
美味しくない
遠回しな表現から一歩進み、「美味しくないですね」というならこちらです。
- It’s not tasty.
「美味しい」という表現「It’s tasty」を否定形にした「美味しくない、不味い」です。
「for me(私にとっては)」を付けて「It’s not tasty for me」とすれば、「他の方には美味しいかもしれないけど、私には美味しくない」といったニュアンスになります。
- I don’t like it.(好きじゃありません、好みではありません)
味見をした結果、自分の好みでないことが分かったのなら「好きじゃない」といいます。
単に「嫌い」というだけでなく、「I prefer ○○ to this(これよりも○○の方がいい)」という言い方をすれば前向きな表現になります。
ちなみに「It is not my cup of tea.」で「好みじゃない」という意味のイディオムです。
teaとありますが紅茶や飲食物に限らず、あらゆることに対して使うことが出来ます。
好き嫌いを表すとき、このような言い方も覚えておくと会話に彩りを添えることが出来ますよ。
- It’s not my taste.(私の好みではありません)
- It’s tasteless.(味がない)
「甘み、塩味、酸味、苦味、渋み、旨味」などの味覚に当てはまるような味がないときは「味がない」と感じるものです。
例えば、豆腐の食べ方を知らない外国人が豆腐をそのまま食べたらきっと「This is tasteless」というでしょう。
不味い!
作ってくれた人の前ではなかなかいえない言葉ですが、レストランやホテルなどで不味いものが出てきたときはこういうしかありません。
次のフレーズはどちらも「ひどい、耐え難い=不味い」という意味です。
- This is horrible!
- This is disgusting!
次の表現も同じような意味になります。
- It’s terrible.
- It’s awful.
- It’s unbearable.
「気持ちが悪い」というニュアンスを含んだ「不味い」なら以下のような単語が使えます。
気持ち悪さの強さは下に向かって強くなっていきます。
- unpleasant
- nasty
- gross
見た目、においがダメ
食べたら味は美味しいのかもしれないけど、とりあえず「見た目」が気になるというときもあります。
「見た目」は英語で「appearance」といいます。
「美味しそうに見えない、そそられない」というには次のようなフレーズがあります。
- It’s not appealing.
- It’s not appealing to me.
- It doesn’t look good.
- It’s unappetising.
「不味い」の表現で使った「ひどい、耐え難い」を意味する単語をここでも以下のように使うことが出来ます。
「It looks ○○」とすると、「見た目がひどい、耐え難い」となります。
- It looks horrible.
- It looks disgusting.
- It looks terrible.
- It looks awful.
におい(smell)がダメというのであれば、「It looks」を「It smells」に言い換えるだけで「においがひどい、耐え難い」にアレンジすることが出来ます。
- It smells unbearable.
- It smells unpleasant.
- It smells nasty.
- It smells gross.
- Sorry, I can’t take this smell.(このにおいがダメです。)
他にも例えば、外国の見慣れない食べ物であれば、「It’s exotic(エキゾティックですね」」なんて言い方で、さりげなく拒絶するニュアンスをかもしだす方法もあります。
「It’s interesting」というフレーズさえ、使う状況次第で「受け付けない」ことを遠回しに伝える表現になるのです。
この食品、大丈夫?
もしかしたら、美味しくないのは食べ物が悪くなっているせいという可能性もあります。
もともと変わった味の食べ物なのかもしれませんが、あるいは腐りかけているのかもしれません。
まさかの食中毒(food poisoning)を防ぐためにも、おかしいのでは?と思ったら以下のように確認してみるのは悪いことではないでしょう。
- It tastes funny.(ヘンな味がする。)
- Hasn’t this food gone bad?(これ、悪くなってない?)
- Isn’t this spoiled?(腐ってない?)
- It’s rotten.(これ、腐ってるよ。)
- It’s not edible / It’s inedible.(食べられません(食べられる状態にない)。)
- Is this really OK to eat?(これ、本当に食べて大丈夫?)
食べたくないときに英語で断るには?
食べ物を強引にすすめて来る人のことを「food pusher」といったりします。
pushは「押す」、「pusher」は、押し付けてくる人という意味です。
食べ過ぎになるから断る、嫌いだから断る、食事制限があるから断るなど、断りたい理由は人により様々です。
もう食べたくないときの断り方は、「I already had enough(もう十分頂きました)」「I can’t eat any more(これ以上食べられません)」といえばよいでしょう。
けれども、まだ食事が始まったばかりで「お腹が一杯です」の理由が使えないときは、素直に「I can’t eat ○○(○○は食べられないのです)」といって理解してもらいましょう。
他にもこんな断り方があります。
- I don’t like ○○.(○○が嫌いなのです。)
- I’m on a diet.(ダイエット中です。)
「I’m allergic to ○○(○○アレルギーなのです)」といったら、それ以上すすめてくる人はいないはずです。
すすめられたアルコール飲料を断るときは「I have to drive(車を運転しなければならないので」でいいでしょう。
まとめ
以上が、英語で「不味い、美味しくない」とうまく伝えるための英語表現です。
食べ物を美味しいと感じるか、不味いと感じるかは、その食べ物に慣れているかどうかもポイントといえるでしょう。
納豆を美味しいと楽しめるのは、それが慣れ親しんだ味だからです。
食べ物を不味いと感じたならそう伝えるのは悪いことではありませんが、用意してくれた相手にどう伝えるかを考えるのも大事なことです。
投稿者プロフィール
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2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。
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