食べ物に関する話題は世界中どこへいっても人々の興味をそそり、話が尽きないトピックです。
今回は世界の主な主食である5大穀物の一つ、そして日本の主食である「米」について英語で語ってみませんか?
世界では日本以外にも米を主食としている国がたくさんあり、その種類や食べ方も実に様々です。
日本文化のシンボルでもある「米」は、実は世界共通の話題にもなるのです。
海外でも関心の高い和食の中心的食材「米」に関する英語表現、知っているときっと役立つことでしょう。
記事では他にも、今や世界中で食べることが出来る「スシ(Sushi)」についてもご紹介しています。
海外へ出掛ける前に外国の「スシ事情」を仕入れておくのも楽しいのでは?
コメと炊飯に関する英語
まずは、コメと炊飯に関する英語表現について解説していきます。
近年、日本ではパンや麺類の消費が増え、米の消費は減少傾向などといわれていますが、まだまだ米は日本の主食として揺るぎない地位を確保しているといえます。
「主食」は英語で「staple food」といいます。
- Rice is the staple food of Japan.(米は日本の主食です。)
- main dish / entrée(主菜)
- side dish(副菜)
世界には米を主食とする国はたくさんあります。
「米を食べる国」というとアジアの国々が思い浮かぶかもしれませんが、実は、遠いアフリカの国々でも米は重要な主食の一つとして日々食べられており、米料理の種類もいろいろあります。
さて、日本語では「米」というと調理前のものを指し、炊いた米は「飯」と呼んで区別しています。
英語では、そのような区別はなく「rice」という単語一つで「米」も「飯」も意味します。
あえて区別する必要があるときは、「米」は「rice grain(粒状態の米)」または「uncooked rice(未調理の米)」、「飯」は「cooked rice(調理した米) / boiled rice(茹でた米) / steamed rice(蒸かした米)」などと表現を使い分ける必要があります。
和食のご飯のような、調味していない飯は「プレーンな飯」ということで「plain rice」と呼びます。
海外では、一見「普通の白飯」でも、実は少量の塩や油を足して炊かれていることが多いです。
- How to cook rice(米の炊き方)
- How do you cook rice in your country?(あなたの国ではどのように米を調理しますか?)
- rice recipe(米料理のレシピ)
- Can you share the rice recipe from your country?(あなたの国の米料理のレシピを教えてくれますか?)
炊飯器は「rice cooker」です。
炊飯器は機種によって値段の幅が大きく、炊き上がりの質も全然違います。
- high-end rice cooker(高級炊飯器)
- inexpensive rice cooker(安価な炊飯器)
- cook rice in a rice cooker(炊飯器で米を炊く。)
- cook rice in a pot(鍋で米を炊く。)
- cook rice in microwave(電子レンジで米を炊く。)
米を炊く前にはしばらく浸水する必要があります。
米を浸水させるは「soak the rice(米を浸す)」です。
日本の米は浸水させないと芯が残ってしまうため、浸水はおいしいご飯を炊くのに欠かせないステップです。
しかし、これは必ずしも米を炊くのに必須の手順ではありません。
海外で普及している米の種類には浸水が必要ないものもあります。
- Soak the rice for 15 minutes.(15分間米を浸水させます。)
さて、米はつきたてが断然美味しいということで、家庭用精米機を持つお宅も珍しくありません。
精米機は「rice polisher」や「rice polishing machine」などといいます。
「米を研ぐ」は英語では単に「米を洗う」というだけです。
- wash and rinse rice(米を洗ってゆすぐ=米を研ぐ)
日本では米を量るのに「合」という単位を使います。
英語でいう場合、それでは通じません。
分量を具体的に理解してもらうには、一合は約150gであることから「150g rice」と表現します。
日本では「合」という単位を計量に使っているということを伝えようとするなら「1 go」ということになりますし、感覚的な分量を伝えたいなら「1 cup rice」といえばよいでしょう。
- I cooked 3 cups of rice for dinner.(夕食に米を3カップ炊きました。)
- This rice cooker makes 8 go rice at a time.(この炊飯器は8合炊きです。)
和のコメ料理、英語では?
次に、おにぎり、お弁当、丼ものなどといった米料理についてご紹介します。
最近では和食好きな人や料理好きな人であれば、お弁当を「Obento」または「Obento lunch box」、おにぎりもそのまま「Onigiri」といって通じる人も増えています。
お弁当は、様々な和風のおかずが少量ずつ試せることから人気のメニューともなっています。
- Two obento, please.(お弁当を二つお願いします。)
- How to make onigiri.(おにぎりの作り方)
- rice ball / onigiri(おにぎり)
- grilled rice ball(焼きおにぎり)
おにぎりの「具」というには「filling」という単語を使います。
- rice ball filling(おにぎりの具)
- What filling would you like for your rice ball?(どの具のおにぎりがいいですか?)
- salmon rice ball(サケのおにぎり)
- pickled plum rice ball(梅干しのおにぎり)
日本でお祝い事に欠かせない「お赤飯」です。
これを英語でいうなら、説明的な言い方で表すことになります。
例えば、「red rice with beans(豆入りの赤い飯)」「red-bean rice(赤い豆を入りのご飯)」「glutinous rice with red beans(赤い豆を入れて炊いたもち米)」などといった具合です。
- Glutinous rice with vegetable(炊き込みご飯)
- Glutinous rice Chinese style(中華風おこわ)
「rice bowl」は、ご飯をよそう茶碗のことですが、同時に「丼もの料理」も指します。
親子丼は英語では「chicken and egg rice bowl」という名で知られていますし、牛丼は「beef bowl」などと呼ばれます。
また、「Oyakodon(親子丼)」「Gyudon(牛丼)」など日本語のまま表記されることもあります。
「Tempura rice bowl(天丼)」も「Tendon」という表記も見られます。
- fried rice(チャーハン)
- chicken fried rice(鶏肉入りチャーハン)
- rice flour(米粉)
- dumplings made from rice flour(団子(米粉からつくった団子))
- rice flour bread(米粉パン)
- rice cake(餅)
上の場合の「cake」とは、「まとめて固めたもの」という意味です。
ところで、日本語の「ご飯」には、炊いた米という他に「食事(meal)」の意味もありますよね。
もちろん、英語の「rice」にはそのような意味はありません。
- What time the dinner / lunch / breakfast is?(ご飯(夕食・昼食・朝食)は何時ですか?)
- What is the today’s menu?(今日のご飯は何ですか?)
- I’m having tempura for tonight.(今晩のご飯は天ぷらにします。)
- I haven’t had anything to eat since morning.(朝からまだ何もご飯を食べていません。)
海外のスシ(寿司)事情
寿司(sushi)は外国でも人気があります。
ただし、海外の「スシメニュー」の中には日本で食べる寿司とはだいぶ異なるものも多く、時に派手な名前が付けられた「創作スシ」といった感じのものが多く見られます。
それら独創的なスシメニューの数々は、日本人にとっては「目からウロコ」ではないでしょうか。
今では洋風スシの定番ともいえる「カリフォルニアロール(California roll)」も、当初は画期的な組み合わせが話題になったのではありませんでしたか?
握り寿司は、海外でもそのまま「nigiri」で通っていることが多いです。
巻き寿司は「Maki」と呼ばれる他、「maki roll」「roll sushi」などといった呼び方があります。
「Cucumber roll / Kappa roll(かっぱ巻き)」や、いなり寿司はベジタリアンでも食べられる数少ないスシの一つとなっています。
いなり寿司は英語では「Inari sushi pocket」や「pocket sushi」などと呼ばれています。
もし、通じないようであれば「deep-fried tofu pocket filled with sushi rice」などと説明的に表現します。
- hand-roll sushi(手巻き寿司)
人気の和食・スシですが、依然として「魚を生で食べることへの抵抗感」をぬぐえない人はいます。
以前、
確かに食べてみれば味はとても美味しいけれど、魚を生で食べている事実を受け入れるのが耐え難い!
と語った人がいました。
このような人たちに対してよく、スシを食べるにあたり、『生の魚(raw fish)を食するのに慣れていない人は「cooked sushi」から挑戦しましょう』といったアドバイスをすることがあります。
「cooked sushi(調理した寿司)」とは一体どんなものなのか、日本人にはちょっと想像がつきません。
要するにアナゴやタコ、イカ、エビなど加熱処理をした寿司ネタのことです。
天ぷらをネタに使ったスシも人気があります。
それもまた「cooked sushi」です。
酢飯は、海外では「sushi rice」として通っています。
これで通じない場合は「vinegar rice(酢で調味した飯)」という言い方をすることになります。
日本風の短粒の米種を「スシライス」と呼んでいる場合もあります。
英語で表すコメの種類
ひと口に「米」といっても種類は様々です。
英語ではどのような言い方をするのか見てみましょう。
【white rice / polished rice(白米)】
polishとは「磨く」という意味です。
単に「rice」といえば白米のことになります。
- How much is the rice for 1kg?(米1kgはいくらですか?)
【70% polished rice(七分づき米)】
70% polishした米という表現です。
【half-polished rice(五分づき米)】
半分、つまり50% polishした米です。
【brown rice / whole grain ri3ce(玄米)】
「粒」のことをgrainといいます。
whole gainとは、皮を除去していない「全粒」の意味です。
- You need to add a little more water to cook brown rice.(玄米を炊くには、少々水を多めにする必要があります。)
【sticky rice / glutinous rice(もち米)】
もち米のベタベタ感から、glutinousとは「糊(glue)のような」という意味です。
【basmati rice(バスマティ米)】
インドなどで食べられている、パラパラした食感で香りのある長粒米です。
バスマティとはインドの言葉・ヒンディー語で「香り」を意味しています。
- Basmati rice is available in the supermarket.(バスマティ米はスーパーで売っています。)
【aromatic rice(香り米)】
インドのバスマティに加え、タイのジャスミンライスが有名ですね。
- Aromatic rice is wonderful when it is paired with Thai dishes.(タイ料理には香り米が良く合います。)
アメリカで食べられているwild riceは日本語では「マコモ」と呼ばれる植物です。
【short-grain rice(短粒米)/long-grain rice(長粒米)】
- What type of rice is popular in your country?(あなたの国では、どのタイプの米が食べられていますか。)
稲作に関する英語表現
最後に少し、稲作に関する言葉にも触れておきましょう。
米を植える(田植え)は「rice planting」といいます。
収穫(稲刈り)は「harvest」です。
田んぼ(水田)は「rice paddy」または「paddy field」といいます。
「段々畑」はrice terraceです。
- rice planting season(田植えの時期)
- rice harvest season(稲刈りの時期)
- Machine is used for rice planting.(田植えには田植え機が使われています。)
- rice production and distribution(米の生産と流通)
まとめ
米と日本の米料理は、私たちにとって身近な食ですが、英語で考えてみるとまた新しい発見があったのではないでしょうか。
昨今は、世界中どこの国にいってもいくつかの日本料理レストランが必ず見つかります。
和食通の外国人も珍しくなく、スシをはじめとする和食への関心は高くなっています。
今度、外国人と「米談義」になったとき、この記事を思い出していただければ幸いです。
投稿者プロフィール

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2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。
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