「感情豊か」というのは英語では魅力の一つに数えられます。
何を考えているのか、あまり感情が伝わってこない人より、喜怒哀楽をきちんと表現出来る人は生き生きとした印象を与えます。
英語で感情を伝えるには、感情を表す単語だけ抜き取って覚えるのではなく、感情を表すお決まりの表現フレーズをセットで覚える必要があります。
一語で伝えられる表現もありますが、全てがそうではありません。
そこでこの記事では、感情を表す英単語を6個ご紹介したのちに、定型フレーズ+感情を表す英単語の組み合わせ方法を解説します。
感情や表情に乏しく、何を考えているか分からないと評価されないためにも、感情を表す言葉を充実させてみましょう。
もくじ
感情を表す基本英単語
まずは、感情を表す基本単語をご紹介します。
これらは一語で使うことも出来ますが、次の項目でご紹介する定型フレーズに当てはめて使えばもっと状況にピッタリ来る形で上手に思いを伝えることが出来ます。
Happy
ありきたりと思われるかもしれませんが、「喜しい」「楽しい」の感情を表す基本英単語です。
- Thank you. I’m happy.(どうもありがとう。とても嬉しいです。)
「about」や「that~」を使って、「何がhappyなのか」を伝えます。
- I’m happy about the news.(そのニュースを聞いて嬉しいです。)
- I’m happy that you came.(あなたが来てくれて嬉しいです。)
Great
これもまたあらゆる場面で非常によく使われる英単語です。
辞書をみると「非常な」「大変な」などかなり強い印象を感じる言葉ですが、実際は「いいね」「OK」程度の感覚で使われますので、躊躇せず気軽に使ってください。
- 「I booked the restaurant for dinner tonight.」(今夜のレストランの予約を入れておいたよ。)「Great.」(いいね。)
- 「Brian said he can join us.」(ブライアンも来られるって。)「Great.」(良かった。)
Wonderful
喜びを表す言葉です。
嬉しいニュースが耳に入って来たときなどに喜びの気持ちを込めて口にしてみましょう。
- It was so wonderful!(あれは素晴らしかったなあ!)
「Isn’t it ○○?」で「○○じゃないですか?」となります。
- Isn’t it wonderful that she’s going to introduce us to the branch manager?(彼女が私たちを支店長に紹介してくれるって、素晴らしい話じゃないですか?)
Interesting
「興味深い、面白そう」という意味で、お馴染みの単語です。
- I think it’s interesting.(面白そうだと思いますよ。)
- It must be interesting.(きっと面白いですよ。)
似たように「興味をそそる」という意味の「intriguing」という言葉もあります。
ほとんど同じように使うことが出来ますが、こちらは興味深く感じる度合いが「interesting」よりも強く表れます。
「interesting」が単に興味深いという感情を表すなら、「intriguing」はさらに追求したいほどの興味を感じるといったニュアンスの違いがあります。
Sad
「悲しい」という意味です。
- It’s a sad story.(悲しい話ですね。)
- Do I look sad?(私は、悲しそうに見えますか?)
- I felt sad to see her off.(彼女を見送って悲しかった。)
「悲しませる」という意味の「sadden」という動詞もあります。
下記は、形容詞ではなく動詞で表す「悲しい」の表現例です。
- It saddens me.(悲しいな。)
- I was saddened.(悲しかった。)
Embarrassing
「きまりが悪い」、「恥ずかしく思われる」といった意味です。
- 「You got a stain on your tie.」(ネクタイにシミが付いてるよ。)「Oh no! It’s embarrassing.」 (本当だ! 恥ずかしいな。)
- It was embarrassing the way he behaved.(彼の振る舞いを恥ずかしく感じた。)
感情を表す定型フレーズ
上記に挙げたような感情を表す言葉を組み合わせ、文章として感情を表す方法をご紹介します。
What a+名詞
「What a +名詞」で、「何て○○なんだ!」という意味になります。
ポジティブな状況でもネガティブな状況でも使える便利な感情表現のフレーズです。
- What a wonderful day!(何て素晴らしい日なんだ!)
- What a beautiful scenery!(何て美しい風景だろう!)
- What a pity.(残念だな。)
- What a mess!(何てこった、メチャクチャだ!)
How+形容詞
「How +形容詞」もまた「何て○○なんだ!」となります。
「What a ~」は名詞とセットで使うのに対し、こちらは形容詞と組み合わせて使う違いに注意しましょう。
- How smart you are!(君は何てスマートなんだ!)
- How awesome!(素晴らしすぎる!)
- How unlucky you are today.(君は今日、何てついてないんだろう。)
- How sad.(何て悲しいことだろう。)
It is / was ~
「それは○○ですね/○○だったね」です。
- It was so surprising!(びっくりしたよ!)
「I am / was surprised(驚いた)」という表現は、シンプルに自分の感情を伝えているのに対し、「It was surprising」では、「驚きの状況」にフォーカスした表現になっています。
- It’s unbelievable!(信じられない!)
「incredible」という単語を使って「It’s incredible」とすることも出来ます。
別の言い方をすると「I can’t believe!」ですね。
- It was a great experience.(あれは最高の経験でした。)
- It was unforgivable.(あれは、とても許せたものではない。)
I am / I feel+形容詞
「I am 」または「I feel」に様々な形容詞を付けて「私は○○だ」「私は○○と感じる」という意味を作ることが出来ます。
I was / I feltのように過去形にすれば「○○だった」「○○と感じた」と、過去を語る表現になります。
一緒に次のような単語を使えば、「とても」「すっかり」「完全に」といった具合に、表現を強調することが出来ます。
- so / very
I am so / very glad to see you.(お会い出来てとても嬉しいです。)
- quite
I’m quite impressed.(結構感動しました。)
- really
I was really mad.(本当に怒り狂っていました。)
- extremely
I was extremely angry.(最高に怒っていました。)
- absolutely
I felt extremely relaxed.(最高にリラックスしていました。)
- completely
I was completely crazy.(私は、全くもって愚かでした。)
- totally
I am totally moved with the story.(あのストーリーには、すっかり感動しました。)
feel like +~ ing
「~するような気がする」という表現です。
- I feel like trying.(やってみようかな。)
- I feel like smiling to everyone.(誰もに微笑みかけたいような気分だよ。)
- I feel like crying.(泣きたい気分だよ。)
- I feel like dying.(もう死んでしまいたい気がするよ。)
否定の形「don’t feel like ~ing」にしても使えます。
- I don’t feel like talking.(しゃべる気がしません。)
受動態で表す感情表現
英語には受動態で表す感情表現がとてもたくさんあります。
単語そのものは「○○させる」という意味(他動詞)であるのを、受け身にして使うことで「○○させられる」、つまり日本語の自然な表現では「○○である」という意味で使うことが出来るようになるのです。
confuse(混乱させる)→ be + confused(混乱させられる)= 混乱している
- I’m delighted.(嬉しい)
- I’m pleased.(嬉しい)
- I’m excited.(わくわくする。)
- I’m wondered.(首をかしげる。)
- I’m amazed.(驚いた、呆れた。)
- I’m depressed.(落ち込んでいる。)
- I’m frustrated.(イラついている。)
be動詞を過去形にすれば、過去の感情を表すことが出来ます。
- I was tired.(疲れた。)
- I was upset.(腹が立った。)
他動詞(○○させる)のまま用いて感情表現することも出来ます。
例えば、「I was disappointed at his attitude(彼の態度にはがっかりしました)」というところを、受け身にせずに単語をそのまま使って「His attitude disappointed me(彼の態度は、私をがっかりさせた)」と言い換えることも出来ます。
主語を人物(この例では「 I 」)とするか、事柄にするか(この例では「his attitude」)に違いがあります。
何かをすることに○○な感情を感じるというなら「to+動詞」で表せます。
- I’m excited to go fishing in the river.(川へ釣りに行くのにワクワクする。)
「釣りに行く」は「go fishing」です。
- I was delighted to be greeted by her.(彼女に挨拶されて嬉しかった。)
- I am pleased to be with you.(君と一緒にいられて嬉しいです。)
- I was amazed to know your achievement.(君の功績を知って、驚きました。)
- I’m discouraged to apply for the new post.(新しい役職に応募する気が失せた。)
「courage」は勇気の意味です。
「○○させる」という意味を持つ接頭辞「En」+「courage」で「勇気付ける」という意味になります。
また、欠如や否定の意味を持つ接頭辞「dis」+courageにすると「勇気をそぐ」「やる気を失わせる」というような意味になります。
- I’m encouraged to ○○.(○○する気が出てきました。)
- You encouraged me to ○○.(あなたが私に○○する気を出させてくれました/勇気付けてくれました。)
まとめ
以上、感情をより豊かに表現するための英単語、英語フレーズ集をご紹介しました。
日本では感情を豊かに表すことを特に奨励するような価値観はありません。
しかし、英語の世界ではそのような抑えた感情表現は必ずしも好意的に理解されません。
むしろ感情表現に使われる言葉は、大げさでは?と思われるほどです。
慣れて来ると、そのストレートさが人間らしくて良いと思えてくるものです。
英語で感情を自由に伝えられるようになったら、人々はもっとあなたのことを理解してくれるようになりますよ!
投稿者プロフィール
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2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。
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