人からお誘いを頂いたときどのようにお断りするべきか、日本語でも非常に気を使うものです

英語では、どうすれば誘ってくれた相手の気を悪くさせることなく上手にお断りを伝えられるのでしょうか

曖昧な表現をして「一体、どっちなのだろうか?」と思われるのだけは避けたいところですし、ぶっきらぼうな応対をしてしまって「もう誘いたくない」と思われるのもイヤですよね。

断るシチュエーションは、ビジネス上のオファー、プライベートのお誘いなど様々ありますが、この記事では、パーティなどのイベントごとへのお誘いに絞って英語で上手に断る方法をご紹介します。

ステップ順・断りのコツ

「断る」という意味を持つ単語には、refuseやrejectまたはdecline、turn downなどがあります。

しかしながら、人に向けて使うには直接的過ぎるので、断りを伝える会話の中では他の表現が使われます。

ここでは、お断りする際の対応手順を追いながら、その際に使える英語フレーズの確認をしていきましょう。

①返答は早く

招待状や誘いの連絡をもらったなら、返事をしないで放置するのはもってのほかです

断りの返答をするときほど、早く返事を返すようにしましょう。

②まずは誘いへのお礼

パーティなどのイベントへの招待であれば、大勢の中から選んで声を掛けてくれたことに対し、まずは「招待ありがとうございます」と、感謝の気持ちを伝えましょう

  • Thank you for the invitation.(招待ありがとう。)
  • I appreciate the kind invitation.(ご招待いただき、ありがとうございます。)

断りの言葉に入るまえに、「参加出来れば良かったのですが」というフレーズを入れるとアタリが柔らかくなります

  • I wish I could come, but ~(行けたら良かったのですが、)

英語では、go(行く)とcome(来る)の使い分けに注意しましょう。

「その人のいる方に向かって行く」というときはcomeになります。goだと、「第三の方向」へ向かうことになります。

他にもいろいろな言い換え表現があります。

  • I wish I could be there, but~(行けたら良かったのですが、)
  • I’d really like to join you, but~(是非参加したいですが、)
  • I wish I could attend ○○ but ~.(私も○○に参加出来たら良かったのですが、)
  • If I could make it, I definitely would, but ~(出来ることなら、絶対参加していたところですが、)

③断りを伝える表現方法

断りの言葉は、簡潔かつハッキリと伝えましょう

申し訳ないという気持ちからだとしても、どっちつかずの返答をしては相手に迷惑です

断るときは日本語でも「すみませんが」「あいにくですが」などの表現を使いますが、英語でも、そのように響きを柔らかくする表現があります。

  • Unfortunately,
  • I’m afraid,
  • It is regretful
  • I regret
  • (I’m) sorry
  • It’s a pity
  • Unfortunately, I already have plans for that night, so I won’t be able to attend.(あいにくその夜は他の予定があって参加出来ません。)
  • Sorry, not today.(今日は、ちょっと。)

I cannot make itで「都合が付けられない」という意味になります。

  • Sorry, I can’t make it. I have my son’s graduation ceremony to attend.(すみません、都合が付けられません。息子の卒業式に出席しなければならないのです。)
  • Sorry, I don’t think I can make it. I already have another appointment.(ごめん、行けないんだよ。先約があるんだ。)

④理由を添える

なぜ断るのか、その理由を添えましょう

Noの返事には違いないのですから、簡単に触れるだけで結構です。

事細かに伝えると、かえって言い訳がましく聞えます。

もし、残念だという気持ちがあるならば、最後に「次回こそ」や「またよろしく」と伝える方が前向きです

  • I’m busy / I’ll be busy.(忙しいです/忙しくなります。)
  • I’ll be busy ~ing.(~で忙しいのです。)
  • I’m very busy at the moment.(目下のところ、とても忙しいのです。)
  • I have ○○on that day.(その日は、○○があるのです。)
  • I’m currently working on ○○ every weekends.(最近は、週末は○○に取り組んでいるのです。)
  • I will be out of town that weekend.(その週末は、郊外へ出掛けることになっています。)
  • I booked my flight to go to ○○.(○○行きのフライトを予約してあるのです。)
  • I’ll be on a business trip that day.(その日は出張中です。)
  • I have to pick my child at that time.(その時間は、子供の迎えに行かなければなりません。)

I won’t be able to attend (参加出来ません)に続けて、because やdue toなどを使い、理由を述べることも出来ます。

  • I won’t be able to come because I will have some guests coming my home that day.(その日は、家に来客があるので参加できません。)
  • I won’t be able to attend due to an appointment with a doctor.(病院の予約があるので参加出来ません。)

ごく簡単に用件を済ませたい場合は、次のようなメッセージでも可です。

この例文では、誘ってくれたことに対するお礼と、行けない旨を伝えたうえで、最後にあらためてお礼を言っています。

  • Thanks but I can’t come. Thanks though. Appreciate it.

一部だけ参加しますというケースもあることでしょう。

途中退出・途中参加の表現例です。

  • I will be coming but excuse me that I will have to leave in two hours.(参加しますが、申し訳ないけれど2時間で退出させていただきます。)
  • I will have to leave by (time).(○時までには、会場を出なければなりません。)
  • I’ll be there around (time).(○時頃から、参加します。)

⑤締めくくりのフレーズ

最後は次回に繋げるような言葉で締めくくります

日本語でも、「また今度」「次の機会に」などといいますよね。

  • Maybe some other time.(また今度。)
  • Please invite me again next time.(今度また誘ってください。)
  • I hope to join you next time.(次回は是非参加したいです。)
  • I’m looking forward to joining you next time.(次回は、参加出来るのを楽しみにしています。)
  • Let’s have a drink sometime soon.(また近々一緒に飲みましょう。)

自分は行けなくても、皆さんで良い時間を過ごせますようにと一言添える気遣いも素敵です。

  • I hope you will have a wonderful time celebrating your birthday.(あなたの誕生日、素晴らしいお祝いになるとよいですね。)
  • I hope all of you have a wonderful evening.(皆さんで素敵な夜を過ごせるとよいですね。)

⑥他の日なら、どうですか?

少人数の約束であれば、他の日に変更するのも簡単です。

是非参加したいという気持ちがあるならば、日にちを変更出来ないか訊くのもよいと思います。

その時には以下のフレーズを使ってみてください。

  • Can we make it another day?(他の日に出来ますか?)
  • Can we reschedule?(予定を組み直せますか?)
  • Can you make it on (date)?(○日に変更出来ますか?)
  • How about (date)?(○日はどうですか?)
  • I will be available next weekend.(来週末なら空いていますが。)
  • Can we make it in the afternoon instead of morning time? (午前中の代わりに午後に出来ますか?)

確認して折り返します

相手の気を悪くせずに断りたいならば、あえてその場ですぐに断らないという手もあります

誘いを受けたその場では次のように伝えておき、帰宅してからあるいは翌日などに、断りの返事をするという流れです。

  • Let me check my calendar.(カレンダーを確認させてください。)
  • Let me check and I’ll get back to you.(確認して折り返します。)
  • Let me think about it. And I’ll get back to you.(ちょっと考えさせてください。連絡します。)

興味がないので

興味のない遊びへの誘いなど、次にまた声を掛けられても行く気がない場合なら、「興味がない」と、最初からはっきり伝えてしまう方がよいでしょう

「It’s not my thing」とは、興味がないということを伝えるときに使うフレーズです。

  • I’m sorry, it’s not my thing. Thanks anyway.(悪いけど、興味がないんだ。でも、ありがとう。)

「Thanks anyway」というフレーズは、「用件は満たせなかったけど、気遣いありがとう」という状況で使える便利なフレーズです。

  • 「I have two movie tickets. Would you like to go with me?」(映画のチケットが二枚あるんだけど、一緒にどう?)
  • 「When? Oh, sorry, I have something to do on that day. But thanks anyway.」 (いつ? ああ、その日はあいにくやることがあるんだ。でも誘ってくれてありがとう。)

勧められたものを断る英語

パーティやレストラン、食事の場で飲み物や食べ物などを勧められた場合の断り方にも触れておきましょう。

もうお腹が一杯で、または体調が悪くて「要りません」といいたいときがありますね。

お代わりを勧められたときなどに、軽く断るフレーズ「結構です」は次のように言います。

  • No, thank you.
  • No, thanks.

要らないけれども、聞いてくれてありがとうというときはこのような言い方もあります。

  • Thanks but no thanks.

「足りています」「大丈夫です」ということで、結果的に断りを伝える方法もあります。

  • It’s ok.
  • I’m ok.
  • I’m good.
  • I’m fine.

断りの言葉を言い放つだけでなく、次のような一言を添えられるとエレガントです

  • I had enough.(もう十分いただきました)
  • I drank too much today.(今日はもう飲み過ぎです)
  • I’m on diet.(ダイエット中です。)

ちなみに、欲しいときはYes, pleaseで「ください」の意味になります。

まとめ

以上が、英語でスマートに断る時に便利な英語フレーズです。

誰でも人の気持ちを損ねたくないと思うがゆえに、人からの誘いを断るという行為はなかなか難しいものです。

そのような場面に出会ったら、ここでご紹介した「気遣いを伝えながら英語で断るコツ」を参考にしてスマートに対応しましょう

記事の中でもご紹介しましたが、うまく伝えられるか自信がないときは、その場では返事を一旦保留にし、後で返答するというのもスマートに断る良いアイディアです。

投稿者プロフィール

西東 たまき
西東 たまき
2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。