英語のメールを書くときは、必ず最後に結びの言葉が入ります。
それは知っていても、いざ書くとなると種類がたくさんあり、どのようなメールにどれが適切なのか迷ってしまいます。
せっかく本文を上手に書いても締めくくりの言葉が適切でないと、読んだ後に違和感が残ってしまいます。
このように結びの言葉はほんの一言二言ですが、非常に重要で本文と同じように気を使いたいものです。
ここでは数ある結びの言葉からよく使われるものを13種類ピックアップして、使い方のヒントとともに解説していきます。
ここから自分の感覚に合うものをいくつか選ぶようにし、使い慣れてしまえば迷うこともなくないります。
いつも結びを何にするかで悩んだり止まってしまう人は是非この記事を読んで何個か頭に入れておきましょう。
もくじ
英文の結び文句
まずは、プライベートや、ビジネスで何回もやりとりを重ねた相手にぴったりの一言二言程度の短い結びを11個ご紹介します。
最初に挙げる下記の結びは、ビジネスメールで最も間違いのない締めくくり方です。
落ち着いた雰囲気があります。
- Best regards,
- Regards, テキスト(メッセージ)では、「Rgds,」と省略されることがあります。
こちらも当たり障りがなく、同じように使えます。
- Best,
- All the best,
Regardsのバリエーションとして「Warm regards,」や「Kind regards,」などがあります。
温かみがあり心遣いが感じられますが、そのためによく知らない相手には馴れ馴れしい印象にもなってしまいます。
ビジネスメールでは何度もやり取りを重ねた相手向けに限るなど、扱いに注意しましょう。
また、軽快さがあるThanksに、youを付けて「Thank you」とすることで丁寧になります。
- Thanks,
- Thank you.
so muchなどを付け足すことで、より感謝の気持ちを添えることが出来ます。
- Thanks so much.
- Many thanks.
「楽しみにしています」という意味の以下の表現は、積極性を感じさせる結びです。
- Looking forward.
ビジネスレターの締めくくりには、よりフォーマルなSincerelyなどの結びがよいでしょう。
- Sincerely,
- Sincerely yours,
ビジネスメールの定型締めくくり表現
同じ件で何度もやり取りを重ねているうちに、結び句もだんだん簡潔になっていくものです。
そのような時は上記でご紹介したような一言二言の結び句がピッタリです。
しかし、結びの部分というのは、本文の内容を念押ししたり、あらためてお礼を重ねたり、依頼を強調したりするなどメールを印象的にまとめるのに重要なパートでもあります。
まだ、あまりやりとりをしていない案件に関しては、このような役割を結びにもたせた方が好印象をもたれます。
ここでは、そのようなときに使われるビジネスメールの定型の締めくくりフレーズを一挙にご紹介しましょう。
感謝のフレーズ
Thank you+○○
感謝を伝えたい事柄をThank youの後に続けます。
相手への気遣いを簡潔に示すのにちょうどよいフレーズです。
状況に合わせた様々な単語を適宜入れ替えて使ってください。
- Thank you for your support.(サポートありがとうございました。)
- Thank you for your cooperation.(ご協力ありがとうございました。)
- Thank you for your consideration.(ご検討ありがとうございました。)
- Thank you for sharing.(ご共有いただきありがとうございました。)
時間を割いてもらった相手には、Thank you for your time.という表現もよいでしょう。
本文で感謝を伝えた後「again」や「once more」などを使って、結びの部分でもう一度お礼を添えることもあります。
- Thank you once more for your help in this matter.(本件において、あらためてご援助に感謝いたします。)
appreciate+○○
主語+appreciate(感謝します)という文は、Thank you ~よりもしっかりと感謝を伝える結びです。
こちらも、感謝の対象をいろいろと入れ替えて応用してください。
「really」を加えて強調することが出来ます。
- I (really) appreciate your understanding.(ご理解いただき感謝します。)
- I appreciate your support.(サポートに感謝いたします。)
- I appreciate the support you’ve given me.(あなたが与えてくださったサポートに感謝いたします。)
一番上の例では、単にyour supportになっています。
二番目の例では「you’ve given me(あなたが私に与えてくれた/してくれた)」というフレーズをわざわざ付け足すことによって表現が強調されています。
この場合、「your support」でなく「the support」に代わっていることに注意しましょう。
今後への期待を表すフレーズ
looking forward to+○○
今後行われるべきアクションにフォーカスした締めくくりフレーズです。
ちょっとくだけた表現では、主語(IまたはWe)が省かれていることがあります。
- I look forward to hearing from you soon.(早々のお返事をお待ちしております。)
- Looking forward to seeing you soon.(まもなくお会いするのを楽しみにしております。)
looking forward toのあとの動詞は不定詞ではなく必ずingの形が来ることに注意してください。
結構間違いの多い箇所です。
looking forward toのあとは名詞もOKです。
これから取引を始めようというときは、次のような決まり文句を使うと、今後のやり取りに向けて積極的な姿勢を印象付けることが出来ます。
日本語にすると「今後ともお付き合いよろしくおねがいします」といったところになります。
- We look forward to a successful working relationship in the future.
- We look forward to building a strong business relationship in the future.
- Looking forward to our successful partnership.
- I look forward to our meeting on (date).(○日のミーティングを楽しみにしています。)
「○日のミーティング」と書き添えることでリマインドの役も兼ねています。
hope+○○
look forward toよりも控えめな印象で期待を滲ませる表現です。
- I hope this will be your help.(お役に立つとよいのですが。)
- Hope this helps,(お役に立つとよいのですが。)
問合せや依頼ごとをしたときの結びフレーズ
Thank you~
感謝を表すときに使うThank youですが、依頼ごとをするときにも使えます。
依頼ごとに対して対応してくれることを見越して先にお礼を言っておくという形の表現方法です。
- Thank you for your consideration.(よろしくご検討ください。)
- Thank you for your attention.(よろしくご検討ください。)
スピーチの後などでよく使われる決まり文句「ご静聴ありがとうございます」ですが、上記のようなニュアンスで使うことも出来ます。
よく使われるThank you in advanceというフレーズもあります。
I would appreciate ~
相手に依頼ごとをしたとき、「~していただけると幸いです」のように締めくくるときに使うフレーズです。
具体的な依頼ごとに続けて上記のようなThank you for〜でを使うと、相手がその依頼ごとを聞いてくれることが前提となっている響きがあるため押し付けがましく感じる人もいます。
そのため、I hope~やI would appreciate if~(~していただけると幸いです)のような表現にしておくと無難といえます。
- I would appreciate if you could send it by Monday.(月曜日までにお送りいただけると、助かります。)
- I would appreciate your immediate attention to this matter.(本件につき、至急ご対応いただけると幸いです。)
Await+○○
「○○をお待ちしております」というとき、ビジネス文ではwaiting forよりもフォーマルなawaitがよく使われます。
waitはforとともに使いますが、awaitの場合forは不要です。
- I await your answer.(回答をお待ちしております。)
- Awaiting your prompt response.(早急なご対応をお待ちしております。)
「早急な」、「迅速な」というときはpromptという単語を使います。
- prompt reply(迅速な返信)
Please advise.
こちらから相談ごとなどをしたとき、相手に次の指示を求めるのに「ご指示ください」と、シンプルに結ぶフレーズです。
サポート姿勢をみせるフレーズ
クライアントに向けたメールの一般的な締めくくりフレーズです。
同僚に向けて使えば、相手に対する協力の姿勢を示すことが出来ます。
Please let me know if ~
「お知らせください」という意味です。
どういう場合に知らせて欲しいのかをif以下に書き添えます。
- Please let me know if you have any questions.(質問/不明点があれば、お知らせください。)
Please contact me if ~.
上記同様、「~であれば、ご連絡ください」というシンプルな表現です。
- Please contact me if there are any problems.(問題があるようであれば、ご連絡ください。)
do not hesitate to ~
hesitate(躊躇する)を使うことで上でご紹介した表現から一歩踏み込み、「遠慮なく~してください」という表現になっています。
- Should you need any assistance, please do not hesitate to ask me.(分からないことがあったら、遠慮なく訊いてください。)
- If I can be of assistance, please do not hesitate to contact me.(分からないことがあったら、遠慮せずご連絡ください。)
Please feel free to ~
「do not hesitate to ~」の表現を別の言葉で言い換えたものです。
- Please feel free to contact me if you need any further information. (詳細が必要な場合は、お知らせください。)
まとめ
以上が、知っておくと便利なよく使われるビジネスメールでの締めくくりの英語表現、フレーズです。
感謝や依頼ごとなど、シチュエーションごとに文型のスタイルがあり、そこに伝えたい単語を当てはめていくという作りになっています。
今回ご紹介した定型フレーズを使えば、ビジネスの一般的な局面はすべて対応出来ます!
ビジネスで使う語彙は決まりきったものが多いので、自分で使ったり相手から受け取ったりして表現に触れていくうちに感覚的に理解出来るようになっていきます。
投稿者プロフィール
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2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。
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