英語で「水」というのは簡単ですが、もう少し水に関する対象を広げてみると、様々な表現があります

水は身近なものであるだけに、様々な関連表現があり、それらはどれも暮らしに欠かせない表現ばかりです

しかし、それを知っている日本人は残念ながら多くはありません

本記事では、水の種類、頼み方から、水に関する一般的な用語までイディオムを含め全て網羅しました

是非、この記事を活用して水に関する英語の知識を広げてみてください

英語で表す暮らしの中の水

 

英語で水はwaterとは誰もが知っていること。

ここでは、そこから更に対象を広げて様々な水関連の言葉をみてみましょう。

 

水とは、次のようなsubstance(物質)です。

  • clear / transparent(透明)
  • colorless(無色)
  • odorless(無臭)
  • tasteless(無味)
  • Water covers nearly three-quarters of the Earth’s surface.(水は地表の3/4近くを占めているのです。)

水の英語表現を温度別に並べてみます。

  • boiling water(沸騰している水)
  • hot water(熱湯)
  • warm water(温水)
  • lukewarm water(ぬるい水)
  • cold water(冷水)
  • ice water / iced water(氷水、氷入りの水)

水が凍る温度(氷点)をfreezing pointといいます。

摂氏0°C 、華氏では32°Fです。

沸騰する温度(沸点)は、boiling pointです。

摂氏 100°C、華氏だと212°Fになります。

水道水はtap waterと呼びます。

逆に、water tapは蛇口のことです。

faucetとも呼ばれます。

水道/配管作業・工事のことはplumbingといい、その作業を行う水道業者はplumberといいます。

  • Water is leaking. Please call a plumber.(水が漏れています。水道業者を呼んでください。)
  • Do you know the phone number for a plumber?(水道業者の電話番号を知っていますか?)

水が「流れる」というときは、「走る」と同じrunを使います。

  • Water keeps running from the tap.(蛇口から、水が流れ続けています。)

暮らしに関する水回りの言葉も並べてみましょう。

  • water supply system(給水システム)
  • Water supply system is insufficient in this area.(この地域では、給水システムが不十分です。)
  • water purification plant(浄水場)
  • sewage treatment plant(下水処理場)
  • water pollution(水質汚染)
  • Water pollution is a common problem anywhere.(水質汚染は、どこでも共通の問題です。)
  • water company(水道会社)
  • water bill(上下水道料金)
  • The water bill for this month has gone more than the budget.(今月の水道料金は、予算を上回ってしまった。)
  • water filter(浄水器)
  • It’s time to change the water filter.(そろそろ浄水フィルターを交換する時期です。)
  • water transport(水上交通)
  • Water transportation is very developed in Bangkok.(バンコクでは、水上交通が発達しています。)
  • water plant(水生植物)

代表的なwater plant、スイレン(water lily)ですね。

スイレンというとlotus(ハス)という単語も思い浮かびます。

歯ざわりが美味しいレンコンはlotus rootといいます。

仏教にかかわりのある「蓮」もlotusです。

 

ヨガのポーズで、lotus positionまたはlotus posture(padmasana)と呼ばれる座り方があります。

胡坐(あぐら)に似ていますが、足先は太ももの上に載せてあります。

仏像の座り方であり、瞑想するときの座り方です。

飲料水についての英語表現

水に含まれるミネラルが多い水を硬水、少ないものを軟水といいます。

硬水でお茶や紅茶を入れると、色も味も別物になってしまい美味しく飲むことは出来ません

美味しいお茶が飲める日本の水は、もちろん軟水です。

海外で生活していて、間違えて硬水を買ってしまったなどの失敗を起こさないためにも是非覚えておきたい表現です。

  • 飲料水(drinking water)
  • 軟水(soft water)
  • 硬水(hard water)
  • Soft water is ideal for preparing tea.(お茶を淹れるには、軟水が理想的です。)
  • Hard water makes your hair harder.(硬水は髪を硬くする。)

日本では飲食店に入ると同時に飲み水が無料で運ばれてきますが、海外では飲料水は基本的に有料です

bottled water(ペットボトル入り飲料水)を都度、購入しなければなりません。

  • Could you get me a bottle of water?(ボトル入りの水を一本いただけますか?)

水を頼むときは、炭酸入り(with gas)か炭酸抜き(without gas)かを訊かれることがあります。

  • soda water / sparkling water(炭酸水)
  • still water / flat water(炭酸抜き)
  • I prefer flat water.(炭酸が入っていない水の方が好きです。)

「一杯の水」は「グラス一杯の水(a glass of water)」という言い方をします。

日本では「コップ」一杯といいますが、英語ではグラスなのです

  • I drink a glass of water every morning.(毎朝、コップ一杯の水を飲むようにしています。)
  • May I have another 2 glasses of water?(水をもう二杯いただけますか?)
  • With ice / Without ice please.(氷を入れて/氷抜きでお願いします。)

海外では、体を冷やすからと飲み物に氷を入れるのを好まない人達がいます

また、氷に使った水の質を心配して、氷を抜いてもらうという自衛策を取る人もいます。

実際、コレラの流行国では、生水だけでなく氷も避けることが推奨されます

  • Cholera is a fatal waterborne disease.(コレラは、水を媒介してうつる致命的な病気です。)

「水を媒介にする」はwaterborneです。

「空気を媒介にする」は、airborneといいます。

  • Airborne transmission.(空気感染)

動詞にもなる英単語「water」

この単語は「水」という名詞だけでなく、動植物に「水をやる」という動詞にもなるのです

  • I asked my son to water the garden / flower.(息子に、庭の/花への水やりを頼みました。)
  • Water the dog, next.(次は、犬に水をやりなさい。)

hydroというのは、ギリシャ語由来で「水」という意味です。

他の単語と合わさって様々な言葉になります。

  • hydrogen(水素)
  • hydroelectric power(水力発電)
  • hydroelectric power plant(水力発電所)

水と合わさることをhydrateといいますが、その単語に「分離」などの意味を持つ接頭辞deを合わせてdehydrateとすると、「脱水する」となります。

  • Things to do when you are dehydrated.(脱水症状になったらすべきこと)

接頭辞を「再」の意味を持つreに換えると、再度水をやる、すなわち「水で戻す」という意味になります。

  • Rehydrate the dried mushrooms.(乾燥キノコを水で戻す。)
  • hydrate(水と結合する)
  • dehydrate(脱水する)
  • rehydrate(水で戻す)

waterを使ったイディオム

waterを使ったイディオムというのもたくさんあります。

暮らしの中で便利に使えるものばかりです。

ここでは5つのイディオムを紹介してきます。

make one’s mouth water

美味しい食べ物を想像すると唾液が出ますよね。

美味しそう、食欲がそそられるというときは、こんなフレーズを使ってみてください。

  • Look at the sumptuous food laden on the table! It makes my mouth water.(テーブルに盛られているあの豪勢な食べ物を見てください! 美味しそうでたまりませんね。)
  • Thinking of Umeboshi makes my mouth water!(梅干のことを考えると、唾液が出ます!)

このフレーズをひと言で表したmouth-wateringなどという単語もあるのです。

「唾液が出てくるほどに美味しそうだ」という意味です。

  • mouth-watering cakes.(いかにもおいしそうなケーキ)

spend money like water

日本語でも、惜しげもなく出費することを「湯水のように使う」といいますが、英語にも同じ表現があるのです。

  • I hope I can spend money like water even once.(一度でもいいから、お金を贅沢に使ってみたいものですよ。)

blood is thicker than water

直訳「血は水より濃い」とは、血縁の繋がり・絆は他の人間関係よりも強いという意味です。

アメリカのファンクミュージックグループ『Sly & the Family Stone』は、1971年に出した名曲『It’s a Family Affair』で、「blood is thicker than water」ならぬ「blood’s thicker than mad」と歌っていましたっけ。

a fish out of water

「水から出た魚」とは、つまり場違いで環境に馴染めないでいる様子を表します。

  • Having no one I knew, I used to feel like a fish out of water.(以前は、知っている人など誰もおらず、居心地が悪かったものです。)

under water

水の下にいる=収入が足りず苦しい様子を示します。

  • The project team is currently under water due to the unexpected cost of research.(リサーチに思わぬコストがかかり、現在、プロジェクトチームは収支が苦しい状態にある。)

頭を水面から出していられる(keep one’s head above water)というと、とりあえず何とかやっているという意味になります。

  • It’s no easy thing to keep my head above water these days.(近頃は、やりくりが大変ですよ。)

まとめ

世界中どこにいても暮らしに欠かせない水に関する表現やフレーズをご紹介しました。

暮らしに電気は欠かせませんが、水は更にそれとは比べ物にならないほど重要です。

ありがたいことに水も電気も途切れることがまずない日本では、それを実感する機会はなかなかありません。

けれども、世界には国や地域により様々な水事情というものがあります

いろいろな国の人と交流する上で、時には水についての話題が上ることもあるかもしれません。

水に関する基本単語、是非覚えておきたいものです

投稿者プロフィール

西東 たまき
西東 たまき
2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。