時には「何でもいい、どうでもいい」という表現を使うことがあります。
相手の意向を尊重して「何でもいい」というときもあれば、無関心から来る「どうでもいい」もありますね。
この記事では、「何でもいい、どうでもいい」を表す英語フレーズを、ニュートラルな言い方と投げやりな言い方の両方でご紹介します。
ぜひ、この記事を読んで日頃の英会話に活用してみてください。
相手の気分を害さない「何でもいい」の表現
まずは相手の気を悪くさせないニュートラルな「何でもいい、どうでもいい」の表現から始めましょう。
表現自体にはネガティブなニュアンスはないとはいえ、投げやりな言い方をしては投げやりな印象で伝わってしまいますので気を付けましょう。
英語はどんなトーンで話すかが大事です。
Anything
anythingは「何でもいい」を表す基本英単語です。
「Anything」のひと言だけで「何でもいい、どうでもいい」という意味になりますが、次のようにアレンジすることも可能です。
- Anything you like.(あなたが好きなもの何でも。)
- Anything you want.(あなたが欲しいもの何でも。)
- Anything you wish.(あなたの望むもの何でも。)
- Because I can take anything.(なぜなら、私は何でもいいので。)
Anything will do.
これも「何でも大丈夫です」を意味するフレーズです。
“Tell me what you want.”(何か欲しいか言って。)
“Anything will do.”(何でもいいよ。)“What is most suitable?”(一番適しているのは何?)
“Anything will do.”(何でもいいよ。)
Anything is fine / Whatever is fine.
これらもよく使われるフレーズです。
- Don’t worry about me. Anything is fine by me.(ご心配なく。私は何でもいいので。)
「fine」の代わりに「OK」や「good」など、了承を示す他の言葉に入れ換えて使うことが出来ます。
whateverは「何でも、何であろうと」という意味です。
Whatever is fineといえば「何でもいい」になります。
- Whatever you chose is fine with me.(あなたが選ぶものなら、私は何でもいいです。)
「by me」や「with me」を添えると「私にとっては」になります。
実は、「Whatever」のひと言だけでも「何でもいい、どうでもいい」という意味になります。
ただし、「そんなの何だっていいよ」のように関心のなさが表れるニュアンスになりますので、「Whatever is fine」の方が好ましい言い方です。
ちなみに、「Whatever is fine」とよく似たフレーズに「Whichever is fine」というのもあります。
こちらは、2つの選択肢から「どっちでもいい」を意味するものなので、ちょっと意味が違います。
きちんと使い分けられるようにしましょう。
- Coke and Sprite, whichever is OK with me.(コークでもスプライトでも、私はどっちでもいいです。)
I don’t have any preference / I have no preference.
どちらも「選り好みはありません」という意味のフレーズです。
preferenceは「好み」を意味する言葉で、動詞prefer(好む)の名詞形です。
- I don’t have any preference. You pick first.(私は何でもいいので、あなたが先に選んでください。)
- I have no preference. You can decide.(私は何でもいいので、あなたが決めていいですよ。)
Please yourself.
「あなたの意向に沿うようにどうぞ」というフレーズです。
「Please come in(どうぞお入りください)」のように丁寧語で知られるpleaseには、「喜ばせる、満足させる」という意味もあるのです。
Please yourselfというと、「あなた自身を満足させてください」という意味になります。
- I can take anything. Please yourself.(私は何でもいいので、あなたの好きなようにどうぞ。)
- Don’t hesitate. Please yourself.(ご遠慮なく。あなたの好きにしてください。)
I’m easy.
「特に希望はない、何でもいい」という意味のフレーズにはこういうのもあります。
こだわりがなく、何でも対応可能というときに使います。
- I’m easy. You can pick whatever you like.(私は何でもいいです。何でもあなたの好きなものを選んでください。)
- I’m easy. I don’t have any preference.(私は何でもいいです。選り好みはないので。)
I’m flexible.
flexibleは「柔軟性がある、融通が利く」という意味の単語です。
人と約束や予定を調整するときに「私はいつでも都合を付けられますよ」という意味で使ったりします。
- I’m flexible throughout next week.(来週はずっといつでもいいですよ。)
- I’m flexible. Anytime you want.(私はいつでもいいので、あなたの都合でどうぞ。)
I don’t mind.
「私は気にしません、大丈夫です」といえば、要するに「構わない、何でもいい」という意味になります。
- I don’t mind with anything.(私は何でもかまいません。)
- I don’t mind. You can call me any time.(私は構いませんので、いつでも電話ください。)
- No problem, I don’t mind.(問題ありません。私は気にしません。)
混同されがちなフレーズに「I don’t care」というのがあります。
使い分けについては「I don’t care」の項で詳しく説明していますので、比べてみてください。
It doesn’t matter.
「それは問題ではない」という意味のフレーズです。
つまり「不都合はない=どうでもいい」ということになります。
- You don’t need to be sorry. It doesn’t matter at all.(謝ることありませんよ。全く問題ありませんから。)
- It doesn’t matter to me.(私にとっては何も問題ありません、不都合はありません。)
It’s up to you.
こちらは、「あなた次第です、あなたの好きなようにして結構です」と相手に判断を任せてしまうフレーズです。
- It’s up to you which way to take.(どっちの道を行くかは、あなたにお任せします。)
- It’s up to you how you make your dreams come true.(どうやって夢を叶えるかはあなた次第です。)
相手に任せてしまうフレーズには「You pick / You chose(あなたが選んでください)」「You decide(あなたが決めてください)」などもあります。
投げやりなニュアンスの「何でもいい」の表現
ここからは投げやりなニュアンスのある「何でもいい、どうでもいい」の英語フレーズをご紹介していきます。
でも、せっかくですからその前に「投げやり」を英語でどういうのかもついでに確認してしまいましょう。
「投げやり」を英語で言うと?
投げやりな気分を表す英語には「desperate」があります。
desperateは「自暴自棄、死に物狂い」という意味です。
- I became desperate.(投げやりな気分になった。)
- I’m in desperation.(自暴自棄、やけくそです。)
「desperation」はdesperateの名詞形です。
desperatelyと副詞形にすると「ものすごく」という意味になります。
- I desperately want it.(私はものすごくそれが欲しい。)
「喉から手が出るほど」と訳しても良いかもしれません。
望みがなくなった状態を意味する「hopeless」という言葉もあります。
「hope(願い、希望)」が「無くなった(less)」ということです。
- I feel hopeless.(希望が持てなくなって来た。)
- I feel like giving up hoping that things will get better.(いずれ状況が良くなるって思えなくなって来た。)
「give up ~ing=~することをあきらめる」
ではいよいよ、「何でもいい、どうでもいい」のフレーズに入ります。
I don’t care.
「I don’t mind」とよく混同されるフレーズですが、この2つはニュアンスが大きく違います。
I don’t mindは率直に「何でも気にしません」という意味になるのに対し、I don’t careには無関心なニュアンスが含まれます。
そのため、「そんなことはどうでもいい」のように投げやりに聞こえてしまうので使うときは注意が必要です。
“What do you want for dinner?”(夕食は何がいいですか?)
“I don’t care.”(そんなのどうでもいい。)
こんな返答では誰でもカチンと来ますよね。
相手の気を悪くさせないように「何でもいい」というなら、最初の項でご紹介したフレーズを使ってください。
- I don’t care who will come.(誰が来ようがどうでもいい。)
- I don’t care what to order.(何を注文しようがどうでもいい。)
Who cares?
直訳で「誰が気にする?」という意味のフレーズです。
その心は「そんなこと気にする人なんていると思う?」です。
- Name of the dog? Who cares?(犬の名前なんてどうだっていいよ。)
- Who cares about the future?(将来なんてどうだっていいよ。)
- Who cares what you wear?(あなたが何を着ようがどうでもいいよ。誰が気にする?)
まとめ
以上、「何でもいい、どうでもいい」を表す英語表現をニュアンス別にご紹介しました。
英語ではいろいろなフレーズがありましたが、中にはそもそも感じの悪い失礼な言い方というのもありましたね。
表現の使い分けには注意が必要ですが、話すときのトーンに気を付けることもまた大事です。
投稿者プロフィール
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2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。
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