英単語を覚えるコツの一つに対義語を一緒にして覚えてしまうという方法があります。

「前後左右」「表裏」などの反対語はセットにして一緒に覚えてしまうと、使い勝手も良く簡単ですよね

また、日本語では「高い低い」で済んでしまうものでも、英語では「建物の高低」と「背丈の高低」は言葉が違います

ここでは、このような「上り下り・長短・高低」など対義語をセットにして覚えると便利な様々な英単語をご紹介していきます。

是非この機会に一気に覚えてしまいましょう。

前後

「back / front」は前と後ろを表す一般的な言葉です。

  • Which is the back / front of the sweater?(このセーターはどっちが後ろ/前ですか?)

「front / behind」というのもあります。

  • She lives in front of my house and he lives behind my house.(彼女は我が家の向かい、彼は我が家の裏に住んでいます。)
  • Look your front / behind carefully.(前/後ろをよく見なさい。)

前後を表す言葉にはさらに「backward / forward」もあります。

こちらは「前方、後方」というように方向を示します。

  • Can you move backward / forward?(後ろに/前にずれてもらえますか?)
  • Think backward / forward.(後ろ向き/前向きに考える。)

自動車の「前部座席、後部座席」は「front seat」と「back seatまたはrear seat」ともいいます。

左右

「right(右)」と「left(左)」

  • right-handed / left-handed(右利き、左利き)

left wingは「左翼」、right wingは「右翼」のことです。

そこに「far」や「extreme」をつけると「極」の意味になります。

「extremist」は「過激派」のことです。

  • the far left / the extreme left wing(極左)
  • the far right / the extreme right wing(極右)
  • Member of the fat left party.(極左グループのメンバー)

過去、未来

past(過去)とfuture(未来)

  • Don’t look back the past, contemplate the future.(過去を振り返らず、未来に目を向けなさい。)

英文法の動詞変化は、英語では次のように呼びます。

  • present tense(現在形)
  • past tense(過去形)
  • future tense(未来形)
  • past perfect tense(過去完了形)

新旧

英語で「新旧」は「new」と「old」ですね。

  • old town and new town(旧市街と新市街)
  • the Old Testament(旧約聖書)
  • the New Testament(新約聖書)

旧約聖書と新約聖書を合わせて「the Bible(聖書)」といいます。

「modern(現代)」と「ancient(古代)」といった表現もあります。

  • ancient Egypt and modern Egypt(古代エジプトと現代エジプト)

長短

長短は「long(長い) / short(短い)」です。

「To make a long story short(長い話を短くする)」という表現は、「つまり、かいつまんでいうと」という意味の定型句です。

  • To make a long story short, I’ll be transferred from next month.(つまり、私は来月から転勤になります。)

「何事にも一長一短がある」といわれるように、長短には長い短いの他に「長所と短所」という意味もあります。

英語でいうと「advantage(長所)」と「disadvantage(短所)」です。

  • What are the advantages and disadvantages of living abroad?(海外に暮らすことの長所と短所は何ですか?)

似た表現に「pros and cons(是と非、賛否)」もあります。

  • Let’s discuss about the pros and cons on the matter.(その件についての賛否を話し合いましょう。)

細い、太い

体型が「細い」というには「thin / slim / slender」、「太い」は「fat / obese / overweight」といった表現があります。

thinは「単に痩せている、やせっぽち」の意味で褒め言葉にはなりませんが、slimやslenderは褒め言葉になります。

fatは人に向けて使うには無骨過ぎて失礼な言い方です。

「fatty」とすると若干愛嬌が感じられる表現になりますが、所詮本人に向けて使う言葉ではありません。

obeseは「肥満」を意味し、正式な文書などで見られるきちんとした言葉です。

「overweight(重量が過ぎる)」という表現は、太っていることをスマートに言い表そうとしている表現です。

細い太いといえば「麺」もあります。

「細い麺、太い麺」というには、「thin / thick」を使います。

  • Udon is the thickest Japanese noodle.(日本の麺で一番太いのはうどんです。)
  • Soumen is the thinnest Japanese noodle.(日本の麺で一番細いのはそうめんです。)

薄い、厚い

上記で触れた「thin / thick」は、紙や本が「薄い、厚い」というときにも使えます。

  • Thick dictionary and thin notebook(分厚い辞書と薄いノート)

さらに、布地や洋服が「薄い、厚い」というときに使います。

  • Thick velvet, thin cotton fabric(厚いベルベット、薄い木綿の生地)

非常に薄く透けて見えるほどの薄さを表すには「sheer」があります。

  • Sheer silk scarf(透けるように薄いシルクのスカーフ)

薄い、濃い

「コーヒー、紅茶などが濃い、薄い」というときは「weak」と「strong」を使います。

  • Dilute strong coffee with milk.(濃いコーヒーを水で薄める。)
  • Add water into strong tea.(濃いお茶に水を足す。)

「髪の毛が薄い、濃い」というのもありますね。それは「薄い、厚い」でご紹介した「thin/ thick」を使います。

  • He’s trying to fake his thin hair.(彼は自分の薄い髪の毛をごまかそうとしている。)
  • Asian’s hair tends to be thick.(アジア人の髪の毛は往々にして濃い。)

甘い、苦い

甘い、苦いは「bitter / sweet」です。チョコレートにも「bitter(ビター)」と「sweet(スイート)」がありますね。

また、「人生の酸いも甘いも知り尽くした」などという表現があります。

「苦と楽」という意味ですが、英語ではこれも「bitter and sweet」で表します。

  • We got to take the bitters and sweets.(人生苦もあれば楽もある。)

上下

「up(上)とdown(下)」です。

それぞれの単語に「s」をつけて「ups and downs」とすると、人生などの「浮き沈み、苦楽」を意味します。

  • Experience ups and downs while you are young.(若いうちに苦楽を経験する。)

ちなみに「upside down」は「逆さま」という意味です。

「上になるべき側(upside)が下(down)になっている)」という言い方です。

上り、下り

道路や電車が都心に向かうものを上り、その反対を下りと呼びますね。

英語では「inbound(上り) / outbound(下り)」です。

階段やエレベーターの上りと下りというのもありますね。その場合は「ascend / descend」を使います。

この言葉は家系について語るときにも使います。

つまり、系譜を上っていく「先祖」は「ascendant」、下っていく「子孫」は「descendant」といいます。

行き帰り

「to and from」で「行き帰り」の意味になります。

  • I take a train to and from my office.(オフィスへの行き帰りは電車です。)
  • I’ll be with my friend all the way to and from Japan.(日本への行き帰りは友人と一緒です。)
  • Arrange the transportation to and from school.(学校への行き帰りのアシを手配する。)

似た言葉で「to and fro」という表現があります。

「fro」は「from」の書き間違いではありません。

「行ったり来たり」という意味の言葉です。

  • She kept moving her glass to and fro.(彼女はグラスを前後に揺らし続けた。)

オスとメス、男女

「オス、メス」という言葉は、日本語ではヒトに対しては使いませんよね。

けれども、英語では、書類の性別欄に「male / female」と書かれています。

動物のオス、メスも「male /female」で表されます。

  • male friend / female friend(男友達、女友だち)
  • A male and a female puppies were rescued from the street.(オスとメスの子犬が路上で保護された。)
  • I can tell the difference between male and female chicks.(私はオスとメスのヒヨコを見分けることが出来ます。)

男女を表す一般的な言葉が「man / woman」です。

  • Men need women and women need men.(男女は互いを必要としている。)

貧富

貧富を表す英語で最も一般的なのは「rich and poor」です。

  • resource-rich country and resource-poor country(資源豊かな国、資源が乏しい国)

富める人というのは力も持っているものです。

特権を持つ人々「privileged」に対し、「underprivileged」は持てるべき権利を持てない人たちを指して使われます。

poorという直接的な表現を避け、「恵まれない人たち」というように婉曲に表現する言葉です。

  • Provide underprivileged children with education and medical care.(恵まれない子どもたちに教育と医療を提供する。)

高い、低い

英語の「高い低い」は、モノによって複数の言葉を使い分ける必要があります。

建物は「tall / high-rise(高い)」と「low-rise(低い)」を使います。

  • the world tallest building(世界一高い建物)
  • high-rise building(高層ビル)
  • low-rise apartment(低層マンション)

背丈の高低は「tall(高い)」と「short(低い)」です。

  • His father is tall but he is short.(彼の父親は背が高いが、彼は背が低い。)

栄養価が「高い、低い」というときに「high(高い)」と「low(低い)」を使います。

  • High in mineral, low in protein.(ミネラル分が高く、タンパク質が低い。)

栄養価が高い、低いというには、「貧富」でご紹介した「rich / poor」もよく使われますよ。

  • Fast food is rich in fat and poor in dietary fibre.(ファストフードは脂肪分が高く、食物繊維が乏しい。)

浅い、深い

「shallow(浅い)」と「deep(深い)」です。

  • deep pan, shallow pan(深鍋と浅鍋)
  • deep water, shallow water(深い水深、浅い水深)

パンツの股上が「浅い、深い」は「low-rise」と「high-rise」を使います。

  • I prefer low-rise pants than high-rise ones.(股上が浅いパンツの方が深いのより好き。)
  • High-rise pants has come back into fashion again.(股上の深いパンツがまた流行りだした。)

考えが「浅い、深い」というなら「thoughtful(考えが深い)」と「thoughtless(考えが浅い)」があります。

  • He is very thoughtful, but at the same time he can be amazingly thoughtless.(彼はとても思慮深い人でありながら、驚くほど軽率なときもある。)

まとめ

以上、日本語をベースに英語の対義語を確認していきました

見ていく視点をちょっと変えてみるだけで、触れられる言葉の種類の幅が広がると思いませんか?

日本語と英語はイコールで結べないということもあらためて分かりますよね。

投稿者プロフィール

西東 たまき
西東 たまき
2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。