人が健康的な暮らしを送るのに欠かせない作業が「掃除」です。
ひと言で「掃除」といっても、そこには「掃く、拭く、磨く」などといった細かい作業が含まれています。
英語で「clean(掃除する)」は分かっても、一つ一つの作業を表す英語はどうでしょうか。
「掃除する」と「片付ける」のニュアンスも使い分けたいですよね。
この記事では、「英語で表す一連の掃除作業に関する言葉や動詞」をご紹介しています。
なかなか知るチャンスのない「海外のお手伝いさん事情」も併せてお伝えしますので、是非ご一読ください!
もくじ
「掃除」を英語で
「掃除」は英語で「cleaning」です。
「クリーニング」は皆さんご存知の言葉ですよね。
日本語で「クリーニング」というと洋服のドライクリーニングが真っ先に思い浮かぶと思いますが、「cleaning」は「きれいにする」という言葉です。
洋服だけでなくあらゆるモノをきれいにする作業を表すにはこの単語を使います。
- house cleaning(家の掃除)
- carpet cleaning(カーペットの掃除)
- kitchen cleaning(キッチンの掃除)
“I did the cleaning before going out.”(出掛ける前に掃除を済ませた。)
海外お手伝いさん事情
海外では国によって、お手伝いさんを雇うのが一般的なところがあります。
筆者の住む東アフリカ・タンザニアの家庭では、お手伝いさんを雇うのは「あたりまえ」です。
現代日本ではお手伝いさんを雇うというのは裕福な家だけの「あたりまえ?」ですが、タンザニアでは、お手伝いさんはお金持ちだけの特権ではありません。
一般庶民の家でもお手伝いさんを使います。
裕福でない家庭なら、それに見合った賃金レベルのお手伝いさんを使うまでの話です。
そうすることによって女主人は外に働きに行くことが出来るというわけです。
そのため、お手伝さんの家庭にもお手伝いさんがいるという状況になるのです!
「お手伝いさん」は「メイド」ではない?
さて、お手伝いさんを英語で言うとなると「メイド(maid)」が思い浮かぶかもしれませんが実はこの言葉、案外耳にしません。
最も一般的な呼び方は「housekeeper」です。
実際のところ、この職業に就いているのは女性が多いですが、この単語自体は特定の性別を指していませんので男性の場合もあります。
housekeeperが行う仕事「家事」を英語で「housekeeping」と呼びます。
家事のコツやヒントを満載したhousekeepingに関する雑誌は欧米でもたくさん出版されています。
お手伝いさんを表す英語として次いで多く耳にするのが「domestic worker」または「domestic helper」といった呼び方です。
「domestic」は「家庭内の」という意味があります。
こちらも性別による区別のない言い方ですが、「maid(メイド)」は必ず女性を意味します。
家庭内の仕事といっても、子どもの世話を担当する人は「babysitterまたはnanny」、料理担当は「cook」、庭仕事は「gardener」、警備担当は「security guard」などと細分化しています。
各家庭は必要に応じてそれらの専門職を雇います。
housekeeperは掃除を中心とした家事一般を行いますので、家庭で最低限必要なのはhousekeeperになります。
“An experienced, trustworthy and hard-working housekeeper needed. ”(経験豊かで信頼がおけて勤勉なお手伝いさん求む。)
各種掃除作業を英語で表そう
ここからは、英語で掃除について話すときに必要な単語とフレーズをご紹介していきます。
英語で表す掃除関連の言葉
まずは日本語では誰もが知っている掃除用品の名前を英語で確認してみましょう。
- broom(ホウキ)
- dustpan(ちりとり)
- duster(はたき)
- dust cloth / duster(雑巾)
- mop(モップ)
- vacuum cleaner / vacuum(掃除機)
- floor wax(床用ワックス)
“I use wax made from natural ingredient such as bee wax.”(私はミツロウのような天然素材で出来たワックスを使います。)
- detergent(中性洗剤)
- soap(石けん)
- washing powder(粉石けん)
- bleach(漂白剤)
- baking soda(重曹)
“Have you tried to use baking soda for cleaning? It’s really an all-purpose cleaner.”(重曹を使って掃除したことありますか? 本当に何でもきれいにしてくれる優れもの洗浄剤ですよ。)
- cleaning agent / cleaner(掃除用洗剤、クリーニング剤)
“I always choose biodegradable cleaning agents.”(私はいつも自然分解するクリーニング剤を使っています。)
- brush(ブラシ)
- trash can / trash bin(ゴミ箱)
- dust(ホコリ)
- dirt(汚れ)
- stain(シミ)
“blood stains / coffee stains”(血液のシミ/コーヒーのシミ)
“Get stains out of the cushions.”(クッションのシミ汚れを取り除く。)
英語で表す掃除作業の動詞
ここからは、各種掃除作業をどのような動詞で表すのかを見ていきます。
clean
記事の最初で触れた通り、「掃除する」の一般的な表現は「clean」です。
- Clean the room / floor / windows(部屋/床/窓を掃除する。)
- I can only clean my room on weekends.(自分の部屋の掃除は週末しか出来ません。)
- I need to make my house clean before I invite my friends.(友人たちを招く前に家を掃除しないといけない。)
clean up
「掃除する」という意味は同じですが「up」が付くことによって、「しっかりきれいにする」といった強調のニュアンスが生まれます。
- Clean up your room first.(まずは、自分の部屋を掃除しなさい。)
- We cleaned up the house in the yearend.(我が家では年末に家をきれいに掃除しました。)
tidy up
「整理整頓してきれいに片付ける」というニュアンスを出すならこの言葉を使います。
- Your house is always tidied up amazingly.(あなたの家はいつも驚くほどきれいに片付いていますよね。)
- I love tidying up.(片付けが好きなんです。)
vacuum
「掃除機をかける」というときはこの単語を使います。
「vacuum」は「掃除機」を意味する名詞であり、「掃除機をかける」という動詞でもあるのです。
- Can I use vacuum now?(今、掃除機をかけていいですか?)
- When is the last time you vacuumed?(前回掃除機をかけたのはいつですか?)
- Clean up all the mess on the floor before vacuuming.(掃除機をかける前に、床に散らかっているモノを全部片付けなさい。)
sweep
ホウキなどで行う「掃く」という作業は「sweep」を使います。
過去形はイレギュラーな「swept」です。
- It’s a well-known cleaning tip to sweep tatami rooms with a broom using the remains of green tea.(和室の掃除には、緑茶のお茶ガラを使ってホウキで掃くと良いというのはよく知られているコツです。)
- Mostly, we rather vacuum than sweep.(大抵の場合、ホウキで掃くより掃除機を使います。)
dust
この単語も「ホコリ」を意味する名詞でありながら、「ホコリをはたく」という動詞でもあります。
- Book shelf is covered with dust.(本棚はホコリを被っています。)
- Dust off the fabric sofa with a brush.(ブラシを使って布製ソファのホコリを払う。)
- Dust off the furniture before using vacuum cleaner.(掃除機を使う前に家具のホコリを払いなさい。)
ホコリだらけの様子を表す言葉が「dusty」です。
- Your room is so dusty.(あなたの部屋はすごくホコリっぽいですね。)
wipe
「拭く」を表すのはこの単語です。
車のワイパー(wiper)は窓の水を「拭う」パーツですね。
- Wipe off the dust dropped on the floor.(床に落ちたホコリを拭き取る。)
- Wipe the floor with a mop.(モップで床を拭く。)
- Dirt on the window glass is wiped out.(窓ガラスの汚れはすっかり拭き取られて、きれいです。)
mop
掃除用具の「モップ」であり、「モップを使う」という動詞でもあります。
上記「wipe」の例文「Wipe the floor with a mop」は「mop the floor」と言い替えることが出来ます。
- Mop the floor with soapy water.(石けん水を使って床にモップをかける。
- Mop up the floor before waxing.(ワックスをかける前に床にモップをかけてしまいましょう。)
polish
「ツヤが出るように磨く」作業はこの単語を使います。
家具や床、ガラス製品を磨くというときに使うほか、靴を「磨く」も「polish」です。
ちなみに「精米する」は「polish rice」といいます。
- Once the vacuuming is finished, polish the floor.(掃除機をかけ終わったら、次は床磨きです。)
- Windows are polished, the rooms are now brighter.(窓は磨かれ、部屋が明るくなりました。)
wax
「ワックス剤」を意味すると同時に、「ワックスがけをする」という動詞でもあります。
- Use wax to protect the floor.(床を保護するためにワックスを使います。)
- Wax the floor every three months.(3ヶ月おきに床にワックスをかける。)
remove
「取り除く」という単語です。
- Remove the stains from the carpet.(カーペットのシミを除去する。)
- Can you help removing the furniture?(家具をどかすのを手伝ってもらえますか?)
まとめ
以上、掃除に関する言葉や、掃除作業を表す英語表現をご紹介しました。
掃除に関する表現では「clean(きれいにする)」という単語はかなり万能ですが、ニュアンスを伝えるにはやはり「掃く、拭く、磨く」など、動詞を個別に使い分ける必要があります。
「掃除機、ホウキ、モップ」など道具の名前が、作業を表す動詞としても機能する単語も目立ちましたね。
日常作業を英語で言えるようになると、英語の上達が感じられるものです!
投稿者プロフィール
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2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。
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