会話の中で結構使う「やっぱり」という表現、英語ではどんな言葉で表現されるのでしょうか?
「やっぱり」という言葉をよく考えてみると、「思った通り」という意味の「やっぱり」もあれば、「結局、最終的に」や「依然として」という意味で使われている「やっぱり」など、いくつかの種類がありますね。
この記事では「やっぱり」を英語で表す表現方法を8つご紹介しています。
知っておくと便利な「やっぱり」というフレーズを英語でも使いこなせるようになりましょう。
もくじ
あいまいな日本語表現に相当する英語を探すコツ
「ごちそうさま」「よろしく」など、日本語では欠かせない表現なのに、英語にはないフレーズというのはたくさんあります。
英語だと何て言うのかな?と思ったときは、「要するにどういった状態を言い表したいのか」という視点で考えることが解決への道となります。
表面的な言葉にとらわれず、その言葉の意図を広く見据えてそれに相当する英語表現を柔軟に探る試みは、外国語を学ぶ楽しみの一つです。
この記事でフォーカスする「やっぱり」にあたる英語表現も、そのようなアプローチを意識しながら見ていくことにしましょう。
I knew it.
「やっぱり」を表すのに最もシンプルで使いやすいフレーズです。
「know(知る)」の過去形を使うことで、「すでに知っていた=やっぱり」という表現です。
“Sorry, I did it.”(ごめんなさい。私がやりました。)
“I knew it.”(やっぱりね。)
または“I knew you did.”(あなたがやったのだろうと思ってましたよ。)“Thanks, I like it so much.”(ありがとう。とても気に入りました。)
“I knew it.”(やっぱりね。)
または“I knew you would like it.”(やっぱりね。気に入ってくれると思ってましたよ。)
ちなみに、「before I knew it」とすると「いつの間にか」という表現になります。
- I slept before I knew it.(いつの間にか寝ていました。)
- I ate it up before I knew it.(いつの間にか、それを全部食べてしまっていました。)
I thought of that
直訳すると「それについても考えた(I thought of that)」というフレーズです。
「事前にそう考えて予期していた」ということなので、これも「やっぱりね」という表現になります。
“I was lost on the way.”(途中で道に迷ってしまいました。)
“I thought of that.”(やっぱりそうでしたか。)“They are all gone 30 minutes ago.” (みんなはもう30分前に行ってしまいました。)
“I thought of that.”(やっぱりそうでしたか。)
以下に「as I ○○」という作りの表現が続きます。
どれも「やっぱり」を表していますが、使う動詞によってわずかにニュアンスが違って来ます。
as I thought
「思っていた通り、考えていた通りである」を意味するのがこのフレーズです。
- The size is too big as I thought.(やっぱりサイズが大き過ぎますね。)
- It wasn’t worth spending my time as I thought.(やっぱり時間をかける価値なんてなかった。)
- It’s tasteless as I thought.(やっぱり美味しくないですね。)
- His idea was turned down as I thought.(やはり彼のアイディアは却下されました。)
as I expected
「予想する、期待する」という意味の「expect」を使うと、「予想していた通り、期待していた通り=やっぱり」になります。
- The movie was great as I expected.(あの映画はやっぱりすごかったよ。)
- She’s late again as I expected.(やっぱり彼女はまた遅刻だ。)
- It wasn’t so easy as I expected.(やっぱりそう簡単ではなかった。)
- My team won as I expected.(やっぱり私の応援しているチームが勝ちました。)
as I imagined
「想像する(imagine)」を使っても「やっぱり」の表現を作ることが出来ます。
「想像していた通り=やっぱり」ということです。
- Travelling to Paris was fantastic as I imagined.(パリへの旅行はやっぱり素敵でした。)
- Your room is kept very clean as I imagined.(やっぱりあなたの部屋はとても片付いていますね。)
- She was so beautiful as I imagined.(やっぱり彼女はとても美しかった。)
- It’s much bigger than I imagined.(やっぱり想像していたよりもだいぶ大きいですね。)
still
「やっぱり」には「依然として」という意味もあります。
「still(まだ)」を使えばそのような表現を作れます。
- I’m still hungry.(やっぱりまだお腹が空いています。)
- You are still here.(やっぱりまだ、あなたはここにいたのですね。)
- I still love him.(私はやっぱりまだ彼が好きです。)
- I still have some questions.(私にはやっぱりまだ不明点があります。)
- The house was still there as before.(その家はやっぱりまだ、以前と同じようにそこにありました。)
after all
「紆余曲折、いろいろあった挙句」というのもまた、「やっぱり」が持つ意味の一つです。
このタイプの「やっぱり」を表すには、「最終的に、結局」の意味で知られる「after all」というフレーズが使えます。
- He’s only a beginner after all.(やっぱり彼はまだ初心者です。)
- I ordered a coffee after all.(やっぱりコーヒーを注文しました。)
- After all, they can’t stay apart.(やっぱり彼らは離れられないんだよ。)
- After all, I had to apologise again.(やっぱり今回も私が謝ることになりました。)
- Although I planned to come by train, I came by taxi after all.(電車で来るつもりだったのですが、やっぱりタクシーで来てしまいました。)
all in all
「結局、何はともあれ」という意味で使われるフレーズです。
これも「結局」という意味で使う「やっぱり」を表現することが出来ます。
- All in all, the initial plan is the best, I think.(やっぱり、最初のプランが一番だと思います。)
- All in all, we were too naïve.(やっぱり、私たちはあまりに世間知らずだったということです。)
- All in all, it was wrong from the beginning.(やっぱり最初から間違っていたのです。)
- Justice shall prevail, all in all.(やっぱり正義が勝つのです。)
まとめ
以上、今回は「やっぱり」を意味する英語フレーズを8つご紹介しました。
「やっぱり」という掴みどころのない日本語にとらわれず、その言葉の意図は何か?という点から表現方法を考えると言葉が見つかりやすくなります。
知ってみれば「なるほど」と思った表現が多かったのではないでしょうか?
「なるほど」と思えたのなら、言語感覚の壁を少し崩すことが出来たということです!
投稿者プロフィール
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2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。
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