英語には、2つ以上の単語をくっつけて出来た「複合語」というものがあります。
ハイフンを使って言葉を自由自在に繋ぎ、生き生きとした英語表現が作られています。
中でも「well+○○」の形のものは非常にたくさんあります。
「well」は「よい」という意味の言葉です。
「well+動詞の受け身形」の組み合わせで、「よく/十分に○○になった」のように、何かが「よい状態」にあることを示唆する表現を作り出します。
そこで、この記事では30個の「well」を使った複合形容詞を選り抜いてご紹介していきます。
クリエイティブな英語表現をお楽しみください!
もくじ
- 1 well-known
- 2 well said
- 3 well-spoken
- 4 well-built
- 5 well-fed
- 6 well-balanced
- 7 well-equipped
- 8 well-chosen
- 9 well-stocked
- 10 well-financed
- 11 well-conditioned
- 12 well-dressed
- 13 well-groomed
- 14 well-born
- 15 well-bred
- 16 well-educated
- 17 well-mannered
- 18 well-arranged
- 19 well-paid
- 20 well-supported
- 21 well-kept
- 22 well-organised
- 23 well-used
- 24 well-worn
- 25 well-thumbed
- 26 well-loved
- 27 well-done
- 28 well-made
- 29 well-finished
- 30 well-wrought
- 31 まとめ
well-known
「well+know(知られた)」で、「よく知られた、広く知られた」という意味です。
そのため、「famous(有名な)」の言い換え表現として使うことが出来ます。
- He is a well-known doctor in Japan.(彼は日本では有名な医者です。)
- Your name is well-known.(あなたの名前はよく知られていますよ。)
- This is a well-known restaurant for good hospitality.(ここは、もてなしがよいとして知られているレストランです。)
well said
こちらのwellを使った表現はハイフンで繋がれてはいませんが、「well+said(言われた)」で、「上手く言ったものだ」という表現になります。
これはこのまま相づちとしてもよく使われます。
- Well said! You are really right!(上手く言ったものですね! 本当にあなたの言う通りですよ!)
well-spoken
「say(いう)」を使った上記の表現に対し、こちらは「speak(話す)」が使われています。
「well」と組み合わせて、「話し方が知的で感じよい」という意味になります。
- She’s a well-spoken lady.(彼女は穏やかで感じのよい女性です。)
- A well-spoken woman is what a first lady is supposed to be.(ファーストレディーたる者は、知的で上品な話し方が出来る女性であるべきだ。)
well-built
「built(建てられた)」を使ったこの表現を使うと、「しっかりと建てられた=造りの良い」という意味になります。
- Well-built house of the last century.(前世紀に建てられた造りの良い住宅。)
「しっかりした造り」とは必ずしも建物を指すだけではありません。
「体格がしっかりしている、鍛え上げられた体」という意味でも使えます。
- He has a well-built body.(彼は体格がよい。)
well-fed
「feed(食料、エサを与える)」を使った「well-fed」は、「よく食べ物を与えられ、肥えている」という意味になります。
ペットや家畜などがエサを十分に与えられている様子が浮かびます。
- Our well-fed chickens.(我が家のよく肥えたニワトリたち。)
- Your baby is well-fed.(お宅の赤ちゃんはよく栄養が取れている。)
well-balanced
バランスがよいことをひと言で表現する言葉です。
- I feel good when I take well-balanced meal.(バランスのよい食事を摂ると気分がよいです。)
強いこだわりや偏見がなく、誰とでも付き合いやすい人をこの言葉で表現したりもします。
- He is a well-balanced person.(彼はバランスが取れた性格だ。)
- His body structure is well-balanced.(彼の体の作りはバランスが取れている。)
well-equipped
文字通りでは「よく装備されている」という意味ですが、それはモノだけではなく能力的な点を意味する場合にも使えます。
- Your team is well-equipped.(君のチームは必要なものが全て揃っていますね。)
- I’m well-equipped to answer any questions.(どんな質問にも答える準備が出来ています。)
well-chosen
「chose(選ぶ)」を使ったこの表現は「上手に選んだ」という意味です。
モノ選びを上手に行うには、それなりの配慮が必要なものです。
- This library is well-equipped with well-chosen books.(この図書館には、よい本がたくさん揃っています。)
- This shop offers well-chosen porcelain.(このお店には上質な食器が揃っています。)
well-stocked
「ストックがたくさんある」をひと言で表現する言葉がこれです。
- My kitchen is well-stocked. You can make anything.(ウチのキッチンには何でもありますから、何でも作れますよ。)
- The store is new and well-stocked.(その店は新しく、商品も豊富に揃っています。)
well-financed
金銭的なことについて準備がよく出来ているという場合には、「finance」を組み合わせた英語表現があります。
- This project is well-financed.(このプロジェクトは資金が十分ある。)
- We enjoy a well-financed vacation.(予算たっぷりのバケーションを楽しむ。)
well-conditioned
「コンディションがよい」という状態はこの単語で表せます。
「今日は体調がよい」と思ったときに使えます。
- I feel well-conditioned today.(今日は体調がよい感じがする。)
- a well-conditioned athlete(コンディションが整ったアスリート)
well-dressed
服装が上品かつ適切な様子を表します。
- Well-dressed gentleman(上品な服装の紳士)
- Well-dressed old lady(上品は老婦人)
well-groomed
こちらも見た目を評価する表現です。
上記「well-dressed」は服装のことを述べる言葉ですが、こちらは「髪や肌の手入れが行き届いている」といった意味になります。
- Job applicants are all well-groomed.(求人の応募にやって来た人たちは皆、身だしなみが整っている。)
- Well-groomed students(身だしなみのよい生徒たち)
well-born
日本語でも「生まれがよい」という表現がありますが、英語でも同じ表現をします。
「よい家柄」に生まれた人を表すのに使います。
- He is a well-born Japanese.(彼は日本のよい家柄の生まれです。)
- a school for well-born children.(家柄のよい子弟が通う学校。)
well-bred
「生まれ」がよい「well-born」に対し、「育ちがよい」を意味するのがこちらの単語です。
「breed」は「育てる」という意味です。
「well-bred(よく育てられた)」とは、「躾やマナーがきちんとしている」ということです。
- I adopted a well-bred shepherd.(血統のよいシェパード犬を引き取った。)
- She is from a well-bred family.(彼女はきちんとした家庭の出身だ。)
well-educated
「educate(教育する)」と組み合わさったこの言葉は、「きちんと教育を受けた」「高学歴な」といった意味です。
- She is well-educated.(彼女は高学歴なんですよ。)
- His behaviour is that of a well-educated person.(彼の振る舞いようは、きちんと教育を受けた人のものだ。)
well-mannered
教育というよりも「躾やマナーががしっかりしている」という点にフォーカスした表現がこちらです。
「well-bred」と同じように使えます。
- a well-mannered speech.(マナーをわきまえた話し方。)
- I was impressed with your well-mannered son.(あなたの息子さんの躾のよいことに感心しました。)
well-arranged
「上手くアレンジ/手配されている」という意味です。
- This essay is well-arranged.(このエッセイは上手く組み立ててある。)
- The event was well-arranged.(イベントは上手に企画・運営されていた。)
well-paid
「よく支払われている」というこの表現は、要するに「給料がよい」という意味です。
- I got a well-paid job.(給料のよい仕事についた。)
- Their workers are well-paid.(あそこの会社の社員たちは給料がよい。)
well-supported
「しっかりサポートされている」状態を表す言葉です。
- Students of this school are well-supported educationally and mentally.(この学校の生徒たちは教育面と心理面でしっかりサポートを受けている。)
well-kept
「keep=保つ」を使ったこの表現は、「よく保たれた、手入れの行き届いた」という意味になります。
- well-kept house and garden.(手入れの行き届いた家と庭。)
- You always keep yourself well-kept.(あなたはいつもきちんとした身だしなみをしていますね。)
well-organised
「よい状態を保っている」という意味の「well-kept」に対し、こちらは「きちんと整理整頓され、片付いている」ことに注目している言葉です。
- Your room / desk is well-organised.(あなたの部屋/机はよく整理されていますね。)
- Well-organised cabinet(整理が行き届いたキャビネット)
well-used
「使い込まれた」という表現です。
- well-used furniture(使い込まれた家具)
- well-used tools(使い込まれた道具類)
well-worn
「worn」の原型「wear」は、「身に付けている、着用している」という意味で知られている単語ですが、「擦り切らす、使い古す」という意味もあります。
この単語は後者の意味で使われます。
- I’m tired with your well-worn excuses.(あなたの相変わらずの言い訳にはうんざりです。)
- Well-worn expression(使い古された表現)
「使い古された言葉」を意味する「cliché」という言葉もあります。
言い換え表現として覚えておくとよいでしょう。
well-thumbed
「親指」を意味する「thumb」は、「親指でページをめくる」といった意味の動詞でもあります。
何度もページをめくって本を読み込んでいくと、手垢が付いて来ます。
そんな状態の本は「well-thumbed book」と表現されます。
- I treasure my well-thumbed book.(この愛読書は私の宝物です。)
「宝物」という意味の単語「treasure」は、「宝物にする、大切にする」という意味の動詞にもなります。
well-loved
みんなに愛されるようなものを形容するときに使います。
- She is well-loved wherever she goes.(彼女はどこへ行っても愛される。)
- Well-loved music for centuries.(何世紀にも渡って人々に愛される音楽。)
well-done
「上手く出来ている、よく出来ている」といいたいときは、この単語一つでOKです。
学校の課題がきちんと出来ていると、先生は「well-done」とコメントしてくれます。
- Your draft was well-done.(あなたの草案はよく書けていました。)
- His speech was well-done.(彼のスピーチはよく出来ていた。)
well-made
こちらは「出来がよい」という意味です。
上記の「well-done」と似ていますが、「well-done」に比べ、技術的な質を強調しているニュアンスがあります。
- Well-made dress.(よく作られたドレス)
- Well-made plan.(よく練られたプラン)
well-finished
「仕上がりがよい」というニュアンスで表すなら、こちらの表現があります。
「finish(出来上がり)」がよいということです。
- The dress is well-finished.(きちんと仕上がったドレス。)
- Renovation of the house is well-finished.(家の改装はきちんと仕上がった。)
well-wrought
「wrought」は見慣れない単語ですが、「work」の古い形の過去形です。
要するに「well-worked」と同じ意味だと考えればよいでしょう。
「巧みな技によってよいい仕上がりに出来ている」という意味の言葉です。
- Exhibition of well-wrought artwork.(よい作品が揃った展覧会。)
- Well-wrought pottery by a well-known potter.(著名な陶芸家による力作の陶器。)
まとめ
以上、「well」を語頭につけた複合語を30個ご紹介しました。
「well-」と組み合わせてほかにもいろいろな言葉を作ることが出来ます。
普段なら文章で表さなければならないような表現を、簡単に形容詞化出来る英語の面白さを味わって欲しいと思います。
投稿者プロフィール
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2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。
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