日本語にたくさんの同音異義語があるように、英語にもたくさんの「スペルは同じなのに意味が違う」という言葉があります。
正しい方の意味で捉えられるだろうかと不安に思うかもしれませんが、普通は前後の文脈から考えて迷うことなく判断出来るものです。
ただし、それがスムーズに出来るようには、どんな同音異義語があるのか事前に知っておくことが大切です。
この記事では、「同じスペルなのに意味が違う!という身近な25個の英語」を確認していきます。
もくじ
book
「本」(名詞)
「予約する」(動詞)
「予約する」を意味する英語は「reservation」だけではありません。
「book」もよく使われます。
- I bought 3 books.(本を3冊買った。)
- Can you book a room at ○○ hotel?(○○ホテルに部屋を取ってもらえますか?)
- I cancelled my booking.(私は予約をキャンセルした。)
party
「パーティ、政党、グループ」(名詞)
「パーティをする」(動詞)
よく知っている単語「party」は、上記のように全く違う意味を併せ持っています。
「自民党」を英語でいうと「Liberal Democratic Party=LDP」、「民主党」は「Democratic Party」となります。
- Invitation for a party.(パーティへの招待状)
- He is a member of Democratic party.(彼は民主党のメンバーです。)
- We are a party of three.(私たちは3人グループです。)
- Let’s party all night!(夜明かしでパーティしよう!)
prune
「プラム」(名詞)
「枝の刈り込みをする、無駄なものを取り除く」(動詞)
果物の「スモモ」は英語で「plum」といいますが、その仲間で「プルーン(prune)」という果物もあります。
健康のために毎日数個のプルーンを欠かさないという人も多いのではないでしょうか。
さて、庭木には定期的な剪定作業が必要ですが、英語の動詞「剪定する」はプルーンと同じスペルです。
- Prune my pine tree.(私の松の木を剪定する。)
- Prune is a good source of iron and dietary fibre.(プルーンは、鉄分と食物繊維の宝庫です。)
trunk
「車のトランク、象の鼻、幹、幹線」(名詞)
英語で「trunk」といえば車の後部荷物入れが思い浮かびます。
これはアメリカ式の呼び方で、イギリス英語では「boot」といいます。
- I left my bag in his car trunk / boot.(彼の車のトランクにバッグを忘れてきた。)
この単語には車のトランク以外にも、違う意味が複数あります。
- Elephant has a long trunk.(象は長い鼻を持っています。)
- We engraved our name on a tree trunk.(木の幹に私たちの名前を彫った。)
- If you go down this road, you will meet a trunk road at the end.(この道を行くと、突き当りで幹線道路に出ます。)
character
「性格・性質、キャラクター、文字」(名詞)
「キャラクター」には「文字」という全く違う意味もあります。
「漢字」は英語で「Chinese character」といいます。
- We have two different characters.(私たちは全然違う性格です。)
- He is a man with good character.(彼はきちんとした人です。)
- 50 characters of Japanese language.(日本語の50音)
school
この単語は「学校」のことだと誰もが知っています。
だからといって、「a school of fish」を「魚の学校」のことだと思ったら話が食い違うはずです。
これは「魚の群れ」のことです。
- My kid reached school age.(うちの子供は学齢に達した。)
- She goes to a private / independent school.(彼女は私立の学校に行っています。)
「independent school=私立学校」
- We saw a large school of fish when we dived.(ダイビングをしたとき、魚の大群を見た。)
wax
「ワックス、ろう」(名詞)
「ワックスを塗る、大きくなる、月が満ちる」(動詞)
- Fragrant candles made of natural bee wax.(天然の蜜ロウで出来た香りのよいキャンドル。)
- Wax the floor regularly.(定期的に床にワックスを塗る。)
「wax(月が満ちる)」の反対「月が欠ける」は、英語で「wane」です。
「wax and wane(月の満ち欠け)」で覚えてしまいましょう。
- The moon is in the waxing phase.(月が満ちて行く。)
solution
「解決策、水溶液」(名詞)
「solution」には全く違う意味があります。
- Any solution for this problem?(この問題の解決策は?)
- We discussed for the best solution.(私たちは最善の解決策を求めて話し合いました。)
- I made a sodium chloride solution.(塩化ナトリウム水溶液を作った。)
season
「季節」(名詞)
「味付けをする」(動詞)
「季節」と同じスペルで「味付けをする」という意味になります。
「調味料」は「seasoning」です。
スーパーの調味料売り場に行けば「○○シーズニング」の文字が見つかるでしょう。
- There are four seasons in Japan.(日本には四季があります。)
- Can you season the stew?(シチューの味付けをしてもらえますか?)
room
「部屋、空間、余地」(名詞)
「部屋」と「空間」、違う意味ではありますが、これも記憶に残りやすい組み合わせです。
- Which room is empty?(どの部屋が空いていますか?)
- Do you have room for dessert?(デザートが入る余地はありますか?)
- There is no more room in my car.(私の車にはこれ以上隙間はありません。)
ruin
「遺跡」(名詞)
「だいなしにする」(動詞)
- We took a tour to visit ancient Greek ruins.(古代ギリシャの遺跡を訪ねるツアーに参加した。)
- There are some hidden ruins in Africa.(アフリカには秘められた遺跡が結構あります。)
- His words ruined our mood.(彼の言葉で、私たちの気分は台無しになった。)
- I tried to smile because I didn’t want to ruin my day.(一日を台無しにしたくなかったので、私は笑顔を作ろうとした。)
interest
「興味、利子」(名詞)
- Do you have any interest in European movies?(ヨーロッパ映画に興味ありますか?)
- I earned a little interest out of a small investment.(ちょっとした投資で、利子を少し稼いだ。)
- Loan with super high interest.(超高利のローン)
corn
「とうもろこし、魚の目」(名詞)
- We roasted corns over the charcoal.(炭火でトウモロコシを焼いた。)
- I got corns on my feet.(両足に魚の目が出来た。)
- I searched how to get rid of corns on the internet.(インターネットで、魚の目の取り除き方を検索した。)
bark
「樹木の皮」(名詞)
「(犬やオオカミなどが)吠える」(動詞)
これらも同じスペルですが、全く違う意味を持っています。
- Bark of trees make natural dyes.(樹木の皮から天然染料が作れます。)
- I put honey on the tree bark to trap insects.(虫を捕らえるために、樹皮にハチミツを塗った。)
- The dog next-door keeps barking all night.(隣の家の犬は毎晩吠え続ける。)
article
「(新聞雑誌などの)記事、(法律などの)条項」(名詞)
- The front page of the newspaper was full of articles regarding the case.(新聞の一面はその裁判の記事で一杯だった。)
- Both parties agreed to add an article in the revised contract.(契約書の修正案に、条項を追加することで双方合意した。)
case
「収納ケース、症例、訴訟」(名詞)
- pen case(ペンケース)
- This is a very rare case.(これは実に稀な症例だ。)
- A group of victims filed a case.(被害者の一団が訴訟を起こした。)
「大文字、小文字」は英語で「uppercase / lowercase」といいます。
- Write in uppercase / lowercase(大文字/小文字で書く。)
tear
「涙」(名詞)
「裂く」(動詞)
- I failed to hold my tears in public.(人前で涙を押さえられなかった。)
「fail to ○○=○○し損ねた、出来なかった」
動詞の「tear」は「tear - tore - torn」と不規則に変化する点、注意が必要です。
- He tore his shirt to cover the wound.(彼はシャツを引き裂いて傷口を覆った。)
- Our long friendship was torn apart by a simple misunderstanding.(私たちの長い友情は、ちょっとした誤解により引き裂かれた。)
wear
「衣類、擦り切れ、磨り減り」(名詞)
「身に付ける、擦り切れる、磨り減る」(動詞)
- ski wear(スキーウェア)
英語では、体に身に付けるものは何でも「wear」を使います。
- He is the one who wears sunglasses.(サングラスをかけているのが彼です。)
- I wear a hair extension / wig.(ヘアエクステンション/ウィッグをつけています。)
この単語は、上記で触れた「tear」を使った下記のような表現は、英語の保証書によく見られる文言です。
- Reasonable tear and wear excepted.(使用に際して妥当な傷や磨耗は除く。)
place
「場所」(名詞)
「置く」(動詞)
- Do you remember this place?(この場所を覚えていますか?)
- I placed money on the table.(テーブルの上にお金を置いた。)
- Place the meat on a baking tray.(オーブンの天板に肉を乗せる。)
tip
「先端、チップ、コツ、ヒント」(名詞)
「チップをあげる、こっそり知らせる」(動詞)
- I noticed that there was a hole on the wall.(壁に穴があるのを見つけた。)
- Tips for saving money.(お金を貯めるコツ)
- Don’t forget to give the porter a tip.(ポーターにチップを渡すのを忘れないように。)
- He must have been tipped off about the robbery.(彼はその強盗事件について内報を受けていたはずだ。)
pin
「ピン」(名詞)
「固定する、動けなくさせる」(動詞)
両者の意味は通じるところがあるので分かりやすい例です。
- Hold my bangs with hairpins.(前髪をヘアピンで留める。)
- I lost all the valuables and I’m pinned here.(貴重品を全てなくしてしまい、ここから身動きが取れなくなってしまった。)
- I am completely pinned until next month.(来月までまったく動きが取れません。)
wave
「波、手などを振って行う合図」(名詞)
「揺れ動く、手を振る」(動詞)
「波」と「揺れる」も分かりやすいです。
- big waves(大波)
- waves of people(人の波)
- He waved me to come.(彼は私に手を振って、来るように合図した。)
- The national flags were waving gracefully in the sky.(各国の国旗が優雅に空になびいていた。)
block
「ブロック、阻むもの」(名詞)
「阻む、遮断する」(動詞)
- Children love playing with blocks.(子供たちはブロックで遊ぶのが大好きだ。)
- Our project was blocked by some stakeholders.(私たちのプロジェクトは一部関係者によって妨害された。)
- Blood clots block the blood flow.(血栓が血流を阻害する。)
name
「名前」(名詞)
「名付ける、指名する」(動詞)
- Could I ask your name?(名前を伺っていいですか?)
- I was named after my grandfather.(私の名前は、祖父にちなんで名付けられました。)
「名前を付ける」という意味までは想像出来ますが、「指名する」という意味まであります。
- Anything is fine by me. You name it.(私は何でも結構です。あなたが決めてください。)
rule
「ルール、決まりごと、支配」(名詞)
「支配する、統治する」(動詞)
- Don’t break the rule.(規則を破らないように。)
- The country is ruled by the king.(この国は王様に支配されている。)
- He is absolutely under the rule of his wife.(彼は完全に奥さんの尻に敷かれている。)
まとめ
以上、同じスペルなのに意味が違う、英語の同音異義語をご紹介しました。
紛らわしい気もしますが、それぞれの意味がだいぶ違うので、かえって印象に残り覚えやすいと考えることも出来ます。
違う意味があると知っていれば、話の筋が通らないなと思ったときに別の意味で理解し直すことが出来ますね。
まずは、複数の異なる意味があると知っていることが第一歩です!
投稿者プロフィール
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2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。
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