日本もこれからますます外国人の数が増えていくことが予想されています。

長く滞在したり日本に住む人も増えていく中、近頃外国人のお客様が多くなったと感じている美容院も多いことでしょう。

言葉が分からないからといって、日本人顧客と同じ接客をしない・出来ないようでは大変な失礼になってしまいます

そこで、この記事では「美容院で外国人のお客様を安心してお迎えするための接客英語フレーズ」をご用意しました。

外国人の接客に不安があるとき、外国人向けの接客レベルを強化したいというときは是非ご一読ください!

英語で予約を受ける

いつも通り電話を受けたら相手が外国人だったということに気付いたとします。

予約かなと思ったら次のフレーズで確認です。

  • Would you like to make a reservation / booking / appointment?(ご予約のご希望ですか?)

「reservation」「booking」「appointment」は、どれも「予約」を意味する英語です。

予約ということであれば、希望日や連絡先などをさらに質問していきます。

  • “When would you like (to make a reservation)?”(ご予約は、いつがご希望ですか?)
  • “Okay, at 11am on Tuesday, 15 th .”(はい、15日火曜日午前11時ですね。)

希望の日時が埋まっているようならその旨を伝え、空きがあれば提案します。

  • I’m afraid that day is fully booked.(申し訳ございませんが、その日は一杯です。)
  • There are some openings at 2pm and 4:30pm.(2時からと4時半には空きがございます。)

名前と連絡先は次のフレーズで聞きます。

  • May I have your name, please?(お名前をお伺いできますか?)
  • May I have your phone number, please?(お電話番号を頂戴出来ますか?)

もし聞き取れなかったら「Could you say that again?(もう一度いっていただけますか?)」とお願いしましょう。

スペルを聞き取りたいときは、「Could you spell it out?(スペルをいっていただけますか?)」と依頼します。

  • Thank you. See you then!(ありがとうございました。ではその日にお待ちしております!)

英語でお客様を迎える

お客様が見えたら欠かせないひと言「いらっしゃいませ!」は、英語では「Hi」や「Hello」でOKです。

「How are you?」を付け足してもよいでしょう。

  • Hello, how are you?(こんにちは、いらっしゃいませ!)

美容院できちんとリクエストを伝え、希望通りのサービスが受けられるだろうかと心配しているのは相手の方です。

元気で明るい挨拶で迎えて、不安を吹き飛ばしてあげてください!

  • Hello! How may I help you today?(いらっしゃいませ、今日はいかがなさいますか?)
  • Do you have a reservation / booking / appointment?(ご予約はございますか?)
  • How would you like your hair today?(今日は髪をいかがされますか?)
  • Would you like a haircut today?(今日はヘアカットご希望ですか?)

上着やバッグを預かるときのフレーズです。

  • Could we keep your jacket and bag for you?(ジャケットとバッグをお預かりいたします。)

お待たせするときや案内するときのフレーズは、別項「必見!美容院の接客キーワード」でご紹介していますので、そちらもご覧ください!

カウンセリングの英語フレーズ

こちらでは、施術前に欠かせないカウンセリングで使える接客英語を挙げていきます。

施術前に行うカウンセリングは、英語では「consultation」といいます。

  • Have you decided the style yet?(スタイルはもうお決まりですか?)

どのようなスタイルにしたいか、具体的に訊く質問です。

  • How would you like your hair style?(どのようなスタイルをご希望ですか?)
  • How much would you want me to cut?(どのくらい切りましょうか?)
  • Would you like to see some stylebooks?(ヘアカタログをご覧になりますか?)

お客様に何かを提案するなら「How about ~?」のフレーズを使います。

  • How about the style like this?(このようなスタイルはいかがですか?)
  • How about this colour?(この色はどうですか?)

「似合う=suit」です。

  • I think this will suit you.(似合うと思いますよ。)

髪について気になることや悩みごとがあるかと質問するには次のように訊いてください。

  • Do you have any concerns about your hair?(髪について気になることはございますか?)
  • Do you have any other request?(他にリクエストはございますか?)

お客様からの英語のリクエストを理解するために、よく使われる用語をご紹介します。

  • top / back / front(てっぺん/後ろ/前)
  • around the neck / face(首周り/顔の周り)
  • part(部分)
  • all over(全体)
  • ends(毛先)
  • roots(根元)
  • bangs / fringe(前髪)

長さ(length)を決めるときのやり取りに必要な英語です。

  • above / below(上/下) 「above / below the eyebrows(眉毛の上/下)」
  • (up) to ~(~まで) 「up to the middle of my back(背中の真ん中まで)」
  • longer / shorter(もっと長く/もっと短く)
  • forehead(おでこ) 「 middle of the forehead(おでこの真ん中まで)」
  • earlobes(耳たぶ)
  • chin(あご)
  • shoulders(肩)

美容院の基本メニューは英語で次のようにいいます。

trim(髪を切って整える)

「髪を整えたい」というお客様は「trim」という単語を使います。

  • Just trim, please.(整えるだけで結構です。)

thin out(髪をすく)

髪の毛の量が多いお客様によく使います。

  • Can you thin out around here?(この辺りをすいてもらえますか?)

add / reduce the volume(ボリュームを出す/落とす)

  • I’d like you to add / reduce volume at the front.(前の部分のボリュームを足して/落としてください。)

perm(パーマ)

  • I’d like to have it permed.(パーマをお願いします。)
  • Do you have any style samples?(スタイルのサンプルは何かお持ちですか?)

colour / dye(ヘアカラー)

  • I’d like to have it coloured today.(今日はヘアカラーをお願いします。)
  • Which colour would you like?(どの色がよろしいですか?)
  • I’d like it lighter / darker.(もっと明るい/もっと暗い色でお願いします。)

treatment(トリートメント)

  • Your hair is quite damaged. Would you like to have some treatment?(髪がだいぶ傷んでいますね。トリートメントいたしましょうか?)

了承を示す相づち表現を、別項「承諾を表す英語表現」でご紹介しています。

お客様からのリクエストを受けるときの返答として参考にしてください。

施術時の接客英語

施術時にはお客様に一声かける場面が多くあります。

シャンプー台にご案内するときは次のようにいいます。

  • Please follow me to the shampoo bowl.(シャンプー台へご案内します。)

シャンプー時の「よくあるフレーズ」を英語で挙げていきます。

  • Isn’t it too hot?(熱くないですか?) 英語では「熱すぎませんか?」という訊き方になっています。
  • Please let me know if the water is too hot.(お湯が熱すぎるようでしたら、おっしゃってください。)

体勢や椅子の高さの加減など「大丈夫ですか?」と訊くとき、英語では「comfortable=快適である」を使えばひと言で確認出来ます。

  • Are you comfortable?(快適ですか?)

雑誌や飲み物を渡すときは「Would you like ~?(いかがですか?)」と声をかけます。

  • Would you like some magazines?(雑誌はいかがですか?)
  • Would you like me to bring another magazines?(他の雑誌をお持ちしましょうか?)
  • Would you like some drinks?(飲み物はいかがですか?)
  • We have black tea, green tea and coffee.(紅茶、緑茶、コーヒーがございます。)
  • Would you like it hot or iced?(ホットとアイスどちらになさいますか?)

髪型が出来上がったときは次のように声をかけてください。

  • How would you like it?(いかがですか?)
  • This is how you look from the behind / side.(後ろ/脇から見るとこんな感じです。)
  • You look great.(とても素敵ですよ。)

必見!美容院の接客キーワード

ここでは、「こちらへ」「お座りください」などこまめに使う「美容室接客サービスのキーワード」をご紹介します。

案内・接客に使う基本表現

お客様を案内するときはこのフレーズで移動を促しましょう。

  • This way, please.(こちらへどうぞ。)
  • Please have a seat here.(こちらにお掛けください。)

「Please sit down」となっていないことに注意してください。

もちろんそれでも意味は通じますが、「sit down」だと直接的に聞こえます。

お客様に椅子を勧めるときは「座ってください」ではなく、「お掛けください」といいますよね。

「Please have a seat」の方が響きが柔らかく、接客向きです。

美容院では来店時や施術の合間など、こまごまとお待ちいただくことが多くなります。

「少々お待ちください」のフレーズも是非覚えておきたいですね。

  • Wait a moment, please.(少々お待ちください。)
  • One moment, please.(同上)

席を外すときはこのようにいうことも出来ます。

  • I’ll be coming soon.(ちょっと失礼します/今すぐ参ります。)

お待たせしたあとは次のようなフレーズを使います。

  • Thank you for waiting.(お待たせいたしました。)

英語では、「待ってくださってありがとうございました」という表現になっています。

もし予定以上にお待たせしてしまった場合は、謝罪の言葉を入れます。

  • Sorry to have kept you waiting.(ずい分お待たせしてしまって申し訳ございませんでした。)

ちなみに、もしお客様が「Where is the bathroom / Can I use the bathroom?(バスルームはどこですか?)」と訊いて来たら、洗面所のことですので案内してあげてください。

英語では「バスルーム=お風呂」ではありません。

承諾を表す英語表現

「承諾」を示す表現には、状況別・ニュアンス別にいろいろな言い方があります。

以下にそれぞれの使い分けをご紹介します。

“I see.”

「話を聞いていますよ」という合図です。

お客様の話を聞いているときに、「そうなのですね」「なるほど」といった相づちとして使います。

“I understand.”

「理解しました」というニュアンスで使います。

「understand=理解する」です。

“sure!”“Of course!”

「もちろんです」といった状況で使います。

お客様からのリクエストに「もちろん、大丈夫です」というときに使えます。

“OK!”

普段通り、「いいですよ、OKです」といった意味で使います。

“No problem!”

直訳で「問題ありません」という意味です。

「大丈夫ですよ、ご心配なく」といったニュアンスで使えます。

“Don’t worry!”

文字通り「心配ありません」という意味のフレーズです。

最後にお客様を見送るときは、「Thank you, have a nice day!」と送り出してください。

「Have a nice day」は文字通りの意味だと「よい一日を!」という意味になりますが、この状況では「またお越しください」の挨拶に相当します。

夕方以降は「Have a nice evening!」としましょう。

まとめ

以上、「美容院で外国人のお客様を迎えたときの接客英語フレーズ」をご紹介しました。

キーワードとなる単語やフレーズを覚えるだけで、格段に接客レベルを上げることが出来ます

英語が分からなくても尻込みせず、明るく前向きな態度で接客しましょう。

お客様のリクエストをしっかり聞いて理解しようと努めることが、信頼を得る第一歩ですよね!

投稿者プロフィール

西東 たまき
西東 たまき
2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。