どこの国へ旅行に行こうとも、ホテルの朝食に必ず出てくるのが卵料理です。

そしてその際、「どのように調理しますか?」は必ず訊かれる質問です。

卵料理には調理法のほかに焼き加減の説明もあって、思ったほどスムーズに行かなかった経験をお持ちの人もいるかもしれません。

次からは、自分の好みにぴったりの卵料理をオーダーして気持ちよく朝食を楽しめるよう、この記事では「英語で伝える卵料理のオーダー方法」をご紹介することにします。

ご家庭で朝食を用意するときにも思い出して英語表現に慣れてしまいましょう!

最初に訊かれる質問

ホテルの朝食で卵料理を食べようとすると、「How would you like your eggs?(卵をどのようにいたしましょうか?)」と親切にこちらの好みを訊いてくれます。

そこで自分の好みを伝えるだけというシンプルな会話場面ですが、返答するためには適切な英語表現を知っておかなければなりません。

“How do / would you like your eggs?”(卵はどのようにしましょうか?)

“(I like to have them) scrambled with cheese.”(チーズ入りのスクランブルエッグでお願いします。)

“Poached, please.”(ポーチドエッグをお願いします。)

以下に、卵の調理法の好みを英語で伝える表現をご紹介していきます。

そもそもどんな調理法があるのかを訊きたいときは「What options do I have? / What are the options?(どんな調理法があるのですか?)」などといってください。

英語で表す卵料理メニューあれこれ

ところで、卵料理の話題に入る前に「生卵」を表す英語も確認しておきましょう。

「生卵」は英語で「raw egg」といいます。

日本人ならではの卵の食べ方の一つ「卵かけご飯」は、あらゆる世代に根強い人気がありますね。

「raw」「生の、未調理の」という意味です。

魚を生で食べる「刺身」は「sliced raw fish(スライスした生魚)」と表現されます。

さて、次はいよいよ、朝食に付きものの卵料理の名前を英語で挙げていきます。

焼き方いろいろ目玉焼き

最もポピュラーな卵料理の一つ、「目玉焼き」は英語で「fried egg(フライドエッグ)」です。

「油焼きにした卵」という意味です。

目玉焼きには「片面焼き」と「両面焼き」があります。

片面焼きは英語で「sunny-side up」といいます。

「黄身がお日様のように輝いている(=sunny)面を上向きに」ということです。

両面焼きは「(flipped) over(=ひっくり返した)」といいます。

両面焼きの場合、卵の焼き加減は様々です。

英語では次のような呼び方で好みのものをオーダーしてください。

  • over-easy(黄身は半熟状)
  • over-medium(黄身は中程度に火が通っている)
  • over-hard(黄身にはしっかり火が通っている)

オムレツとトルティーヤ

フランス語由来の名前「オムレツ」は、「omlet」と書かれていることもあれば、「omelette」と書かれていることのあります。

しかし、どちらもスペルミスではありません。

アメリカ式のスペルでは「omlet」、イギリス式では「omelette」と書かれることが多いです。

オムレツは「tortilla(トルティーヤ)」と呼ばれることもあります。

「オムレツ」を意味するスペイン語です。

オムレツには様々な好みの具を入れて調理してくれます。

ジャガイモ入りのオムレツは、「Spanish omelette(スパニッシュオムレツ)」と呼ばれます。

他にも「frittata(フリッタータ)」と呼ばれるイタリア風オープンオムレツもあります。

「frittata」はイタリア語で「揚げる」の意味です。

主なオムレツの具の種類も英語で挙げてみましょう。

「具」は「filling」と呼びます。

  • cheese(チーズ)
  • mushrooms(マッシュルーム)
  • bell pepper(ピーマン)
  • olives(オリーブ)
  • onions(タマネギ)
  • asparagus(アスパラガス)
  • spinach(ホウレンソウ)
  • parsley(パセリ)
  • chives(チャイブ、ワケギのようなもの)
  • ham(ハム)

パイ生地(crust)に卵液や具を入れてオーブンに焼いたものは「quiche(キッシュ)」になります。

日本でもカフェメニューなどで人気がありますね。

スクランブルエッグ

「スクランブルエッグ」は英語で「scrambled eggs」と書きます。

英語で発音するときは最後に「-ed」が付いて、「スクランブルド」となっていますね。

「scramble」には「かき混ぜる、いっしょくたにする」といった意味があります。

ポーチドエッグ

「poach」という調理法は、熱湯の中に食材を落とし入れて形をキープしながら火を通す茹で方です。

この方法で仕上げた卵が「poached egg」です。

日本語で「落とし卵」と呼ばれています。

「poach」の調理法は卵以外の食材にも使われます。

  • poached fish(ポーチドフィッシュ)
  • poached peach(ポーチドピーチ)

日本でもポピュラーになってきた軽食メニュー「エッグベネディクト(eggs Benedict)」は、イングリッシュマフィンにハムや卵をのせて、マヨネーズに似た「オランデーズソース(hollandais sauce)」をかけたメニューです。

ここで使われている卵が「poached egg」になります。

なお、カタカナでは「エッグベネディクト」といいますが、英語では「エッグズ(eggs)」になることに注意しましょう。

また、「Benedict」は人の名前なので大文字から始まります。

ゆで卵

「ゆで卵」は、文字通り「boiled egg」です。

「boil」は「茹でる」という意味です。

ゆで卵がのせられて出てくる小さなカップは「eggcup」といいます。

ゆで卵の茹で加減は「soft」「hard」で表現します。

  • soft-boiled (egg)(半熟卵)
  • hard-boiled (egg)(固ゆで卵)

小説や映画のジャンルの一つに「ハードボイルド」というのがありますが、「固い=タフで感情的でない」というイメージから派生した表現です。

“I’d take two hard-boiled eggs.”(固ゆで卵を2ついただきます。)

ゆで卵を使った料理の一つに「devilled egg(デビルドエッグ)」もあります。

ゆで卵を半分に切り、黄身にマヨネーズやピクルスなどの混ぜ物をして白身の穴に戻したオードブルです。

卵についての英語表現あれこれ

とても身近な食材「卵」についての英語表現はどのくらいご存知ですか?

一緒に確認してみましょう。

「卵を割る」は「break」または「crack」を使います。

“Break two eggs in a bowl.”(ボウルに卵を2個割り入れる。)

  • 卵の殻:egg shell 「貝殻」も「shell」といいますね。カニやエビの「殻」もまた「shell」です。

“Peel the egg.”(卵の殻をむく。) 「peel=むく」

  • 卵白:egg white
  • 卵黄:egg yolk

“Separate the egg.”(卵を卵白と卵黄に分ける。)

「卵をかき混ぜる」は「beat」を使います。

「beat」は「叩く」という意味で使われることが多いですが、卵やクリームを「泡立てる、かくはんする」というときはこの単語を使います。

“Beat two eggs.”(卵を2個かき混ぜる。)

“beaten eggs”(かき混ぜた卵)

卵に火が通って固まる様子は「set」という単語で表します。

“Cook egg mixture until it’s set fully.”(卵液が完全に固まるまで火を通す。)

まとめ

 

以上、「ホテルの朝食でオーダーする卵料理に関する英語の知識」をご紹介しました。

卵料理は「簡単に出来る」というイメージですが、そのメニューにはたくさんの種類があります。

いろいろな英語表現を覚えて、次回ホテルの朝食を食べるときはいつもと違ったメニューを楽しんでみてください

投稿者プロフィール

西東 たまき
西東 たまき
2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。