「Google」や「Facebook」がすでに動詞になっていることを知っている人もいるでしょう。

言葉は自在に変化・進化するものです。

上記の例を挙げるまでもなく、英語には名詞がそのまま動詞としても使われるという例がたくさんあります。

せっかく覚えた単語ですから、名詞だけでなく動詞としてもダブル活用出来れば効率がよいですよね

「モノの名前」として通っている英単語を動詞として使うと、表現も新鮮になります!

この記事では、「日常使っている名詞が、実は動詞にもなる13の例」を挙げていきます。

なるほど!と思えたら、是非実際に使ってみてください。

fashion

「ファッション」は、服装や髪形などの流行について語るのに欠かせない言葉です。

  • The latest fashion comes from the streets.(最新のファッションは、ストリートから発信される。)

「out of fashion」「時代に遅れている」という意味になります。

  • Male chauvinism is out of fashion.(男性優位主義なんて時代遅れです。)

この単語を動詞として使うと、「作り上げる」という意味になります。

  • We fashioned a nice table from reclaimed wood.(私たちは、リサイクル木材で素敵なテーブルを作りました。)

普通に「make(作る)」という動詞を使うのに比べ、「fashion」を使うと「こしらえる」というようなニュアンスが生まれます。

  • Chimpanzees fashion their beds on the trees.(チンパンジーは木の上にベッドをこしらえます。)
  • Chimpanzees make their beds on the trees.(チンパンジーは木の上にベッドを作ります。)

shampoo

「髪を洗う」は英語でどんな風にいいますか?

日本語で「髪をシャンプーする」というのと同じ言い方も出来ます。

「I wash my hair(髪の毛を洗う)」でもいいですし、「I shampoo my hair(髪をシャンプーする)」でもOKです。

動詞の変化も規則通りです。

  • I shampooed my hair yesterday.(昨日、髪をシャンプーした。)
  • My dog is being shampooed.(私の犬は今シャンプーしてもらっている。)
  • Rinse thoroughly with running water after shampooing. (シャンプー後は、流水でしっかり洗い流してください。)

「rinse=洗い流す」

carpet

「じゅうたん」は英語で「カーペット(carpet)」です。

高級な値が付くことで有名な「ペルシャじゅうたん」は、英語で「Persian carpet」といいます。

公式のイベントでは、来賓を迎えるためにレッドカーペット(red carpet)が敷かれていますね。

この言葉を動詞として使うと、「じゅうたんで覆う=一面に敷き詰める」という意味になります。

  • carpeted floor(じゅうたんを敷き詰めた床)
  • My garden is carpeted with flowers.(私の庭は花で覆われています。)
  • The valley will be carpeted with lilies in the spring.(春になると、谷間は一面ユリの花でいっぱいになる。)

地域全体を無差別に爆撃する「じゅうたん爆撃」という言葉があります。

英語では「carpet bombing」といいます。

なぜここで「じゅうたん/carpet」という言葉が出てくるのかは、もう分かりましたね。

station

「駅」を意味するこの英単語は、英語初心者でも知っている名詞です。

けれども、「配置する、持ち場につく」といった動詞としての意味は、もう少し英語を勉強しないと分からないかもしれません。

  • Two security guards are stationed at the gate.(2名の警備員がゲートに配置された。)
  • We stationed there all day to catch him.(私たちは、彼を捕まえるために一日中そこへ張り付いていました。)
  • Doctor stations at every embassy.(どこの大使館にも、医師が配属されています。)

thumb, finger

「親指」を意味する英単語です。

パソコンなどで「サムネイル表示」とあるのは、「thumbnail」すなわち「親指の爪」のことです。

親指を使って行う動作を表現するのに「thumb」を動詞として使うことが出来ます。

  • Thumb through a dictionary.(辞書のページを指でめくる。)
  • I thumbed through the files looking for a missing document.(紛失した書類を捜して、いくつものファイルのページをパラパラとめくった。)

「finger(指)」で何かをいじっている様子を表すなら、「finger」を動詞として使えます。

  • You always finger your hair.(いつも髪をいじっているね。)
  • I enjoy fingering the guitar.(ギターを爪弾くのが楽しい。)

picture

この単語は、ご存知の通り「写真」「絵画」「映画」などのことです。

  • Do you keep pictures of your family with you?(家族の写真を持ち歩いていますか?)
  • I bought a picture in an antique frame.(アンティークのフレームに入った絵画を購入しました。)
  • What was the title of the picture?(その映画のタイトルは何でしたっけ?)

同時に「描く、描写する」という意味の動詞にもなります。

  • I can vividly picture the future of ours.(私たちの将来をありありと想像出来ます。)
  • This photo pictures my childhood very well.(この写真は、私の子供時代の様子をとてもうまく描写しています。)

perfect

この単語は、普段は形容詞として使われることが多いです。

  • Your idea is perfect!(あなたのアイディアは、パーフェクトです!)
  • Your smile is a perfect treat for me!(君の笑顔が僕にとっては最高のご褒美です!)

これを動詞として使うと、何かを「パーフェクトにする」という意味になります。

  • A drop of sesame oil will perfect the dish.(ごま油を一滴たらすと、この料理はおいしくなる。)
  • Your compliment perfected my day.(君が褒めてくれたお陰で、今日は素晴らしい日になった。)

ちなみに、上記でご紹介した「picture」と組み合わせた「picture-perfect」という英単語があります。

「理想を絵に描いたように完璧な」という意味の形容詞です。

  • The family looked picture-perfect.(その家族は、絵に描いたように理想的な一家に見えた。)

microwave

英語で「電子レンジ」「microwave」または「microwave oven」といいます。

  • melt chocolate with microwave.(電子レンジでチョコレートを溶かす。)
  • I bought a new microwave oven.(新しい電子レンジを買った。)

この英単語を動詞として使うと、「電子レンジで温める」になります。

  • Microwave obento I bought from convenience store.(コンビニで買ったお弁当を電子レンジで温める。)
  • Microwave a leftover pizza.(残り物のピザを電子レンジで温める。)

showcase

「ショーケース」を動詞として使うと、「モノをショーケースに納める=展示する、披露する」という意味になます。

  • We are showcasing all our products in the next event.(次のイベントで、我が社の全商品を展示する。)
  • A museum showcasing the people’s life style before and after the war.(戦前と戦後の人々の暮らしを展示するミュージアム。)
  • I’m going to showcase all the works throughout my 30 years’ carrier.(私の30年のキャリアの全作品を披露します。)

parent

「親」のことです。

「モンスターペアレント」という言葉もすっかり広まっていますので、この英単語をご存知の方は多いでしょう。

単数形で使うと「片方の親」複数形「両親」を意味します。

  • My parent is very strict.(私の親はとても厳しいです。)
  • These are my parents.(こちらが私の両親です。)

この単語には「子育て」「子供を育てる」という意味もあります。

  • We learnt parenting from our grandparents.(祖父母から子育てを習いました。)
  • We enjoy parenting twins.(双子を育てるのを楽しんでいます。)

trigger

銃の「引き金=トリガー」を意味する言葉です。

「pull the trigger(引き金を引く)」のように使います。

この英単語を動詞として使うと、「○○の引き金になる、○○を誘発する」という意味になります。

日常生活では、こちらの意味で使う方が断然多いでしょう。

  • Unbalanced diet triggered her to collapse.(バランスの悪い食生活が、彼女が倒れる引き金になりました。)
  • Unhealthy life style triggers cancer.(不健康なライフスタイルは、がんを招きます。)
  • The flood triggered an outbreak of cholera.(洪水がコレラ蔓延の引き金になった。)
  • The rise of transportation costs triggered the rise of commodity prices.(輸送費の上昇が日用品の物価上昇を招いた。)

ship

名詞「船」は、動詞になると、モノを「輸送する」という意味になります。

例えば、海外のウェブサイトで買物をするときにかかる「送料」「shipping cost」といいます。

  • Can I have a shipping chart.(発送料金表をいただけますか?)
  • The shipping cost to Japan is $20.(日本までの送料は20ドルです。)

日本語でも「送る」と「輸送する」はニュアンスが異なるように、手紙などちょっとしたものを送るときは「ship」ではなく、「send(送る)」を使います。

  • I’m sending you a gift.(あなたにギフトを送ります。)
  • I’m shipping my furniture in container.(家具をコンテナに詰めて送ります。)

wow

モノではありませんが、最後にこんな言葉も動詞になってしまうのだという例を挙げましょう。

ご存知の通り、この単語は驚きや喜びを感じたとき、「Wow! That’s great!(わー、すごいね!)」のように口から飛び出す感嘆詞です。

しかし、こんな単語さえ動詞になってしまうなんて、英語の柔軟さに感嘆しませんか?

  • Here’s a surprise for you. You will be wowed.(サプライズがあるんだ。きっとビックリするよ。)
  • Surely, I was wowed by the unexpected gift.(思いがけないギフトに、ほんと驚かされましたよ。)

まとめ

以上、普段私たちがもっぱら名詞として使っている身の回りのモノやコトが、実は動詞にもなってしまうという例をご紹介しました。

名詞の意味を知っていれば、動詞として使うときの意味も想像がつくものばかりです。

名詞としてだけ使っていた英単語を動詞として使ってみること自体、新鮮な楽しさがあるものです

英語には、このようにモノの名前がそのまま動詞になってしまう例がたくさんあります。

気を付けていたら、他にもたくさん見つかりますよ!

投稿者プロフィール

西東 たまき
西東 たまき
2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。