数字に関して話す上で「だいたい」「おおよそ」「約」など、あいまいに表現することはよくあります。
必ずしもいつも正確な数字をいえるわけではないので、概数で伝える表現を知っていることは結構重要です。
そのような意味を持つ英語の中で、誰もが一番馴染み深い表現は「about」だと思いますが、いつもそればかり使い回しているようではちょっと芸がありません。
日本語にもいくつもの言い方があるように、英語にも複数の表現があります。
使い方はどれも同じようなものですので、ときには入れ替えて新しい表現を使ってみませんか?
この記事では、英語で概数を表現する8つの言葉のほかに、それらを使わずに「おおまかさ」を表す方法もご紹介しています。
覚えたら今日からすぐ使えるものばかりです!
もくじ
about
「だいたい、おおよそ」を表現するお馴染みの英語です。
- About 100 people applied.(おおよそ100人の応募者がいました。)
- This piano is about 100 years old.(このピアノは約100年前のものです。)
- It cost me about 10 dollars.(これは、約10ドルしました。)
- It was about 2pm when I left home.(家を出たのは午後2時頃だった。)
以上のように、数字をあいまいに表現するのにとても便利な単語です。
そしてこの単語は、「ほとんど、あやうく」といった意味を作ることも出来ます。
「about to ○○」で「○○するところだった」という表現になります。
- I was about to give up.(私はあやうくあきらめるところだった。)
- The ticket was about to expire.(チケットはあやうく期限切れになるところだった。)
roughly
「ざっと、大雑把に」という意味の言葉です。
- It’s roughly 8 o’clock.(だいたい8時です。)
- I saw roughly 10 sacks of rice remained at the supermarket.(スーパーマーケットには、コメがだいたい10袋くらい残っていたのを見ました。)
- Our saving amount is roughly 10,000 dollars.(私たちの貯金はおおよそ1万ドルです。)
- We earned roughly 10,000 yen today.(私たちは、今日はだいたい1万円稼いだ。)
- Roughly 3000 people marched against the policy.(その政策に反対して、ざっと3000人ほどの人がデモ行進に参加した。)
動作についても「ざっと、大雑把に」の意味で使うことが出来ます。
- Please tell me about it just roughly.(その件について、ざっと説明してください。)
around
「だいたい」
- It will take around 3 hours from here to there.(ここからそこまで、おおよそ3時間ほどかかります。)
- The price was around 1,000 yen.(値段はだいたい100円くらいでした。)
- We are a group of around 8.(私たちは8人くらいのグループです。)
- Please come to my office around 3 pm.(3時頃、私の事務所へお越しください。)
- There are around 500 students in this school.(この学校には、おおよそ500人の生徒がいます。
数字を大まかに表すだけでなく、場所を大まかに示すにも使えます。
- We used to live around here.(私たちは以前、だいたいこの辺に住んでいました。)
- There is a nice garden around your area.(あなたが住んでいるエリアの辺りによい公園があります。)
circa
英語の中でよく使われるラテン語の一つです。
「だいたい、おおよそ」の意味を持ち、「サーク」というように発音します。
「circle(サークル)」や「circus(サーカス)」の「circ」の部分を言うときと同じ要領です。
これらの言葉とは語源も同じです。
この単語は主に年代について表現するときに使われる言葉で、「cir.」や「circ.」などと略して表記されることもあります。
- This castle was built circa 18th century.(このお城は約18世紀に建てられたものです。)
- This music was composed circa 1920.(この曲は、1920年ごろに作曲されたものです。)
- Shakespeare was born circa 1560.(シェークスピアは1560年頃に生まれました。)
- They moved to the UK circa 1960.(彼らは1960年頃にイギリスに渡りました。)
approximately
長いので、書くときは「approx.」などと省略されることも多いです。
発音するにも長くて難しい印象の単語ですが普段でもよく使われるもので、かしこまった言葉ではありません。
よりシンプルな「around」や「about」という単語もある中であえてこの単語が選ばれるのは、前後の文章とのリズムが合っていると思われるとき、あるいは音が長いため印象に残りやすいことを考慮するときなどです。
- The size is approximately 2 metres long.(サイズはおおよそ2メートルの長さです。)
- The factory is located approximately 30 km away from the city centre.(工場は街の中心部からおおよそ30キロ離れたところにあります。)
- Approximately 50 people were injured.(おおよそ50人の人が負傷しました。)
- The area of this farm is approximately 5000sqm.(この農場の面積は、約5000平方メートルです。)
英語で「面積」は「area」といいます。
「sqm.」は「square meter」の略で、「平方メートル(㎡)」のことです。
more or less
- You’ll get more or less 2% cash back for every purchase with this card.(このカードを使うと、購入するごとにだいたい2%くらいのキャッシュバックがあります。)
- It is 30 degrees more or less here these days.(こちらは最近はだいたい30度くらいです。)
- This sack contains 50kg wheat more or less.(この袋にはだいたい50kgくらいの麦が入っている。)
数字を大まかに示すだけでなく、程度や状態を表すにも使えます。
- He is more or less acceptable as our partner.(彼は、我々のパートナーとしてはまあまあでしょうか。)
- I more or less understand what you say.(あなたのいうことは、だいたい分かりました。)
- His work was more or less ok.(彼の仕事はだいたいOKといえた。)
nearly
「near=近い」という意味です。
つまりこの単語は「及ばないけれども近い」というニュアンスで表す英語です。
- It’s been nearly a month since he promised.(彼が約束してからもう1ヶ月近く経ちます。)
- Nearly half of oranges were rotten.(オレンジの半分近くは腐っていた。)
- Nearly 2/3 of the population is in the range of middle income family.(人口のおおよそ2/3は、中所得家庭の範疇です。)
「2分の3」は、「two thirds」と読みます。
「1/3が2つ」という言い方です。
- We have nearly 100 chickens in our backyard.(裏庭で100羽近くのニワトリを飼っています。)
- Nearly 30 % of people are city dwellers.(30%近い人々が市街地の居住者です。)
「dweller=居住者」
「あやうく~しそうになった」のように、動作や状況について使うことも出来ます。
- I was nearly hit by a bicycle.(あやうく自転車にぶつかるところでした。)
almost
上記で触れた「nearly」と同じように、こちらも「ほぼ到達するが若干足りない」というようニュアンスで使う単語です。
- It was almost 2 o’clock when he appeared.(彼が現れたのは、2時頃でした。)
- I had to spend almost $100.(おおよそ100ドル使わなければならなかった。)
- You are almost right.(あなたはほぼ正しいです。)
- We got almost 200 used bottles collected.(だいたい200本の使用済みボトルを回収した。)
動作や状況を言い表すにも使えます。
- He is almost always at home.(彼はほとんどいつも家にいます。)
- The movie theatre was almost empty.(映画館には、ほとんどお客がいませんでした。)
- The repair is almost done.(修理はほぼ終わるところだ。)
こんな表現方法も
英語では、「週、月、年、世紀」などを複数形にするだけでも「だいたい、おおよそ」を表現することが出来ます。
- weeks ago(数週間前)
- months ago(数ヶ月前)
- years ago(数年前)
- centuries ago(数世紀前)
人やモノについても同じ要領で表現出来ます。
- Tens of eggs are consumed per day in this restaurant.(このレストランでは1日あたり何10個もの卵が消費されます。)
- I exchanged hundreds of dollars this week already.(今週はすでに何百ドルものお金を両替しました。)
- Thousands of tourists visit this city every year.(毎年何千人ものツーリストが、この街を訪れます。)
まとめ
以上、今回は「だいたい」「おおよそ」など概数を表す8つの英語表現をご紹介しました。
「近いけれども若干届かない」といったニュアンスで使われる言葉や、主に年代に関して使う単語というのもありました。
大まかな数字を表す表現はとても便利ですので、是非覚えておきたいものです。
投稿者プロフィール
-
2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。
最新の投稿
- 海外在住体験談2018.07.01外国でお世話になった皆さんへ!英語で伝える引っ越し挨拶と帰国連絡
- 日常英会話フレーズ2018.06.26プレゼントをあげるときに添えたい「気持ちが伝わる英語フレーズ」
- 日常英会話フレーズ2018.06.26食べ物の好き嫌いを訊ねる英語表現・美味しく食べて欲しいから!
- 英語お役立ちフレーズ2018.06.25海外で美容院に行く!きれいになって店を出るための英単語と英会話