「汚い」と表現するにも、よく考えるといろいろな意味があります。
「汚い部屋」「汚された名誉」「汚れた食器」など、どれもニュアンスは異なります。
この記事では、そのようなさまざまな「汚い」のニュアンスを使い分けるための17の英語表現をご紹介します。
「泥」「シミ」「手垢」などの汚れから、「雑然」「汚染」「穢(けが)れ」といったイメージの言葉まで、いろいろな汚さを表現する英語表現を挙げます。
是非目を通してみてください!
もくじ
dirty
私たちが学校で習った「汚い」を表す英語はこの単語でした。
汚いを表す最も一般的な単語といえるでしょう。
「dirt」は「汚れ」のことです。
- dirty clothes(汚い服)
- dirty shoes(汚い靴)
実態のあるモノだけでなく、比喩的に「汚い」を表現するにも使えます。
- dirty lies / crime(汚いウソ/汚い犯罪)
- dirty money / mind(汚れたカネ/汚れた心)
muddy
汚れが泥によるものであれば、こちらの単語を使ってください。
「泥で汚れている」という意味のこの単語を使えば、より正確に表現することが出来ます。
「mud」とは「泥」のことです。
- muddy rain boots(泥だらけのレインブーツ)
- muddy house wall(泥だらけの家壁)
- Filter the muddy water.(泥水をろ過する。)
stained
「シミで汚れている」状態を表現する言葉です。
「stain」は「シミ」のことです。
教会などで使われている色とりどりの「ステンドグラス」は、英語で「stained glass」と書きます。
また、サビが付かないためカトラリーやキッチンで多用されている素材「ステンレス(stainless steel)」とは、「stain(サビ、汚れ)」が「less(付かない)」 「steel(スチール(鋼))」ということです。
- mud stain(泥よごれ)
- make-up stain(化粧のシミ)
- shirt stained with blood(血液で汚れたシャツ)
- tea-stained teeth(茶渋で汚れた歯)
- This laundry detergent removes stains effectively.(この洗濯洗剤は、シミを効果的に落としてくれますよ。)
lousy
「louse」は「シラミ」のことです。
「ラウス」と読みます。
複数形は「lice」で、発音は「L」の音で「ライス」です。
英語で「rice(米)」というとき、「R」と「L」の発音を間違うと大変なことになってしまう一例です。
さて、そんなシラミだらけの様子を表す言葉が「lousy」です。
そんなにシラミが発生するなんて、どんな感じの汚さかは分かりますよね。
- A room with lousy carpet.(汚いカーペットが敷かれた部屋。)
- The kid was in a lousy dress.(その子供は不潔な服を着ていた。)
filthy
こちらも不潔な状態を表現する単語です。
- Every bed sheet was filthy in the dormitory.(宿舎のベッドシーツはどれも薄汚かった。)
- The food was laden on a filthy plate.(食べ物は不潔な皿に盛られていた。)
nasty
「汚ない、汚らわしい」を表す言葉です。
- The area was smelly and nasty.(そのエリアは臭くて汚かった。)
- His attitude was very nasty.(彼の態度はとても汚らわしかった。)
contaminated
「汚れた」というより、「汚染された」という言葉がしっくりくる言葉です。
- The water was contaminated and no longer drinkable.(水は汚染され、もはや飲むことは出来ない。)
- The soil was contaminated with mercury.(土壌は水銀で汚染された。)
- Crops were contaminated with insecticides.(穀物は殺虫剤で汚染されていた。)
polluted
こちらも上記「contaminated」と同じように、「汚染」を表す言葉です。
英語で「大気汚染」は「air pollution」、「環境汚染」は「environmental pollution」といいます。
- polluted air / water / soil(汚染された空気/水/土壌)
- The sea is polluted with industrial wastewater.(海は産業排水で汚染されている。)
infected
「感染した、汚染された」
- Chicken was infected with salmonella.(鶏肉はサルモネラ菌で汚染されていた。)
- Public bath infected with virus.(ウィルスで汚染された公衆浴場。)
- Make sure to wash your hands before eating to avoid virus infections.(ウィルス汚染を防ぐために、食べる前に必ず手を洗ってください。)
messy
「メチャクチャ、乱雑、散らかった」といったイメージの「汚い」を表現する言葉です。
- The kitchen is so messy after you cook.(あなたが料理したあとのキッチンはメチャクチャです。)
- Your room is messy.(あなたの部屋は散らかっています。)
名詞形「mess」を使って、次のように言い換えることも出来ます。
- Your room is a total mess!(あなたの部屋は散らかり放題です!)
untidy
海外でも有名な「片づけコンサルタント」の近藤麻理恵さんのベストセラー『人生がときめく片づけの魔法』の英訳本タイトルが『The Life-Changing Magic of Tidying Up』となっているように、すっきり片付いた様子を表す言葉が「tidy」です。
それと逆の様子を思い浮かべれば、ここでご紹介する「untidy」のイメージが湧くと思います。
- If you pack your backpack untidy, you will only carry less items.(バッグパックはきちんと詰めていかないと、モノを十分に運べないよ。)
- Your closet is untidy.(君のクローゼットは乱雑ですね。)
unclean
きれいな状態を意味する言葉が「clean」の反対語です。
つまり「not clean」をひと言で表した単語が「unclean」です。
- I rescued an unclean stray cat.(汚れた野良猫を保護した。)
- Meat was sold unclean.(肉が汚れた(=きちんと処理されていない)状態で売られていた。)
unpleasant
「pleasant(心地よい)」の反対語で「不快である」という意味です。
汚いものに対して使えば、遠回しに「汚い」と伝えることが出来ます。
- The clothes has unpleasant smell.(服は不快な臭いがします。)
- This street is unpleasant to walk.(この通りは、歩いていて気持ちのよいところではありませんね。)
well-thumbed
「thumb」は、ご存知「親指」のことです。
使い込んだ辞書や何度も読み返した愛読本など、手垢で汚れてしまった本というのがあります。
「well-thumbed」とは、親指で何度もページをめくり返して読み込んだために汚れてしまった、そんな「長年の愛読書」を上手く言い表した表現です。
- A well-thumbed book.(手垢で汚れるまで読み込んだ本。)
- My old and well-thumbed dictionary.(私の古い使い込んだ辞書。)
despicable
「汚らわしい」といった嫌悪感を表す表現です。
- He spoke despicable language.(彼の言葉遣いは汚らわしい。)
- His attitude was most despicable.(彼の態度は最も汚らわしいものだった。)
stigmatised
「汚された、汚名を着せられた」という意味の表現がこちらです。
名詞「汚名」「汚点」は「stigma」となります。
- He was stigmatised as a leader of an embezzlement.(彼は、横領の首謀者としての烙印を押された。)
- A criminal put a stigma on an innocent person.(犯罪者は無実の人に汚名を着せた。)
defiled
「汚された、冒涜された」というイメージの言葉です。
- Holy place was defiled with a crime.(聖なる場所は、犯罪によって汚されてしまった。)
- Our marriage was defiled.(私たちの結婚生活は汚された。)
まとめ
以上、さまざまなシチュエーションでも使い分けることができるよう17個の「汚い」を表す英語表現をご紹介しました。
汚いといっても「汚れのモト」「対象」「状況」などによって、いろいろな言葉がありましたね。
使い分けのコツは、それぞれの言葉のイメージを掴むことです。
いろいろな使われ方を見て感覚的に選べるようになりましょう!
投稿者プロフィール
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2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。
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