台形や二等辺三角形など、普段はあまり口にすることはない言葉ですが、誰でも知っている図形の名前です。

英語ではいくつの図形の名前を挙げられますか?

英語で「丸」「三角」「四角」程度を知っていれば、それ以上知らなくても大した不都合はないように思えるかもしれませんが、英語圏では小学生でも一通り知っていることです

そこで今回は、三角形や四角形も含めた様々な図形に関する英語表現をご紹介します。

一見難しそうに思える図形の名前は、様々な関連知識に繋げること出来ます

是非この記事を参考に覚えてみてください。

「基本的図形」の英語表現

まずは、上記で触れた「丸」「三角」「四角」といった基本の図形から確認して行きましょう。

派生語がたくさん「丸」について

「丸」は英語で「サークル(circle)」です。

「circle」を漢字にあてると「丸、円、輪」などになります。

この単語は名詞の他に、「囲む、取り巻く、旋回する」という意味の動詞として使うことも出来ます。

  • Circle your answer.(あなたの答え(=正しいと思う答え)に丸をつけましょう。)

「circle」から派生した言葉もたくさんあります。

「circuit(回路、サーキット)という単語がありますし、「circulation」は血液の「循環」や配布物などの「回覧」を意味します。

  • Blood circulation(血流、血の巡り)
  • Please circulate this document within the section.(部内でこの書類を回覧してください。)

「サーカス(circus)」も同じ語源です。

「輪」という意味から関連が理解出来ますね。

「周囲、状況、環境」を意味する「circumstance」という単語の和訳に「周」「囲」「環」という漢字が見られるところでも、「circle」との関連性を見出すことが出来ます。

「卵形」とも呼ばれる少しつぶれた円形(楕円)は、「ellipse」または「oval」といいます。

アメリカの大統領執務室は、その部屋の形から「Oval Office」と呼ばれています。

「ov-」の部分には「卵」の意味があります。

卵巣は英語で「ovary」といいますし、動物性食品を食べない主義を持つ人「菜食主義者・ベジタリアン」の中でも卵製品は受け付けるというベジタリアンは、「ovo-vegetarian」と呼ばれます。

円が立体的になって円柱となると「cylinder」と呼ばれます。

理科の実験器具「シリンダー」の形です。

球体になると「sphere」「半分」を意味する「hemi-」を付けると「半球(hemisphere)」になります。

筆者の住む東アフリカのタンザニアは南半球にあるため、日本とは季節が真逆になっています。

  • northern hemisphere(北半球)
  • southern hemisphere(南半球)

なお、地球の南北を分けている「赤道」は英語で「equator」 といいます。

南米の国「エクアドル(Ecuador)」の国名はここから来ています。

円錐「cone」です。

アイスクリームのコーンや、工事現場などで見かける「三角ポール」を「コーン」と呼んだりするのは「円錐形」だからです。

「半円」「semicircle」、円周は「circumference」です。

円周を求める公式「3.14×直径(diameter)」は、英語では「πd(パイディー)」と表すことが出来ます。

「半径・直径」はそれぞれ「radius・diameter」といいます。

円の面積(area)を求める公式は「半径×半径×3.14」は、英語だと「πr2(パイアールスクエアド)」となります。

ここの2は指数の2です。

「r」は「radius(半径)」を意味し、「squared」は2乗のことです。

この「square」については四角の項目でもう少し詳しく触れていますので、そちらもご覧ください。

「円心」は英語では「centre of circle(円の中心)」いう説明的な言い方をします。

英語で表す三角

三角形の金属で出来た楽器を「トライアングル」と呼ぶように、「三角形」は英語で「triangle」です。

数字の「3」を表す接頭辞「tri-」「angle(角)」が一体になった「3つの角がある形」が「三角形(triangle)」というわけです。

正三角形は「regular triangle」です。

またの名を「equilateral triangle」ともいいます。

「equilateral」とは「等辺」という意味です。

「二等辺三角形」は「isosceles triangle」といいます。

「iso-」は漢字にあてると「同、等」になります。

そして、「right angle(直角)」を持つ「直角三角形」は「right triangle」です。

「直角二等辺三角形」はそれらを組み合わせて「isosceles right triangle」となります。

英語で表す四角

四角は「square(スクエア)」です。

他に、「角(angle)が4(quadr-)つ」という意味を持つ「quadrangle」という言い方もあります。

どちらも四角形一般を指して使えますが、厳密にいうと「square」「正方形」のことです。

「square」という単語には、年越しカウントダウンで有名なニューヨークの「Times Square」のように、四角い「広場」という意味もあります。

北京の「天安門広場」は英語で「Tiananmen Square」、モスクワの「赤の広場」は「Red Square」です。

面積を表す「平方メートル」の単位記号「㎡」は、英語で「square meter」と読みます。

「2、square」が「平方」の意味にあたるので、平方根は英語で文字通り「square root」といいます。

四角が立体になると「cube(キューブ)」になります。

四角い氷は「ice cube」といいますし、角砂糖は「cube sugar」です。

「角切り」のジャガイモは「cubed potato」と呼ぶことになります。

「立方メートル」など「立方」が付く単位記号に付いている小さな「3」は、「cubic」と呼びます。

「㎥」の記号は英語だと「cubic meter」と読みます。

四角形のきっちり妥協のないイメージからでしょうか、squareには「公正、まっすぐ」といった意味もあります。

  • We need to discuss squarely.(真正面から話し合おう。)

図形の勉強で欠かせなかった方眼用紙、グラフ用紙は英語で「squared paper」と呼びます。

さて、四角形の仲間にもいろいろありますね。

  • rectangle(長方形)
  • trapezoid(台形)
  • parallelogram(平行四辺形)

「parallelogram(平行四辺形)」には「parallel(平行)」という言葉が入っていますね。

  • rhombus(ひし形)

ひし形は簡単に「diamond(ダイアモンド)」とも呼ばれます。

多角形いろいろ

三角形、四角形と進んで来ましたが、「多角形」は英語で「polygon」といいます。

「poly-」は漢字に当てはめると「多、複、重」などにあたる接頭辞です。

ポリエチレンやポリプロピレンなど化学製品の「ポリ」はこれです。

主な多角形の英語名を挙げてみましょう。

  • pentagon(五角形)

アメリカの国防省が通称「ペンタゴン」と呼ばれるのは、その建物の形が五角形だからです。

  • hexagon(六角形)

「hexa-」は数字の「6」を意味する接頭辞です。

  • heptagon / septagon(七角形)

「hepta-」「sept-」も数字の「7」の意味です。

  • octagon(八角形)

「octa-」「8」です。

脚が8本ある「octopus(タコ)」を思い出すと分かりやすいですね。

音楽で8つ分の音の差を「オクターブ」といいますが、「ドレミファソラシド」のように1オクターブは8音あります。

  • nonagon / enneagon(九角形)
  • decagon(十角形)

「dec-」「10」を意味します。

「dec-」が入った「decade」という単語は「10年」のことです。

日本語では分かるけど英語では?辺や角に関する英単語

日本語なら小さな子供でも知っているようなことも、英語では身近なことほどいえないものです。

図形に関することも例外ではありません。

知ってみたら、新鮮な驚きを感じることでしょう!

英語で「図形」のことを「shape」といいます。

  • What kind of shape does it have?(それはどんな形をしていますか?)

形や大きさを表現するときに必要となるのが、これらの基本単語です。

  • 高さ:height
  • 長さ、縦:length
  • 幅、横:width
  • 奥行き:depth

奥行きは「深さ(depth)」という表現になっています。

「点と線」は「point、line」です。

直線であれば「straight line」ですし、「曲線」なら「curve」、そして「面」「surface」です。

  • 平行:parallel
  • 垂直:vertical
  • 水平: horizontal

「辺」は「side」、底辺は「base」、辺の長さが等しい「等辺」は「equilateral」といいます。

「equi-」の部分は「equal(イコール)」という単語でも分かるように「等」という意味が、「lateral」には「横、側」といった意味があります。

三角形の項目で触れたように「角」は「angle」といいます。

「角」には「鋭角」と「鈍角」がありますが、英語ではそれぞれ「acute angle」「obtuse angle」といいます。

「acute」には「急」、「obtuse」は「鈍」といった意味があります。

直角は「right angle」です。

そして「面積」は「area」、体積は「volume」です。

  • Length times width equal to the area.(タテかけるヨコは、面積になります。)
  • Height times width times depth equal to the volume.(タテかけるヨコかける奥行きは体積になります。)

まとめ

以上、図形に関する英語表現をまとめてみました。

基本的な図形の名前に、様々な接頭辞を使うことでいくつもの類似図形を表現することが出来ましたね。

図形の英語名をあらためて確認してみたら、知っていた言葉もたくさん見つかったのではないでしょうか。

仕事や暮らしですぐに使えるような実用性はないかもしれませんが、ネイティブなら当然知っているというようなこれら基本英単語を身に付けることで「英語の基礎体力」が強化されます

投稿者プロフィール

西東 たまき
西東 たまき
2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。