英語でメールを書くとき、どのようなタイトルにしたらよいのか悩むことはありませんか?

タイトル付けは、メール作成において最重要ポイントの一つということは常識です。

次々届くメールをどの順番で開いていくか、優先順位はメールタイトルから得られる情報に基づいて決められます。

メールタイトルが不適切だったためにスパムメールなどと判断されては、開いてもらうことさえ出来ません

そこでこの記事では、英語でビジネスメールを書くとき「受け取り手に必ず開いてもらえるタイトル」、「後回しにされないタイトル」作成のコツをご紹介します。

英語メールタイトル付けのポイント

メールのタイトル欄のことを英語では「subject line」といいます。

まずは、この限られたタイトルスペースを有効に使うためのポイントをご紹介しましょう。

ちなみに、返信ボタンを使ったとき自動的にタイトル欄に表示される「RE:」「Regarding(~について)」の「RE」です。

転送メールならば「Fwd(Forward)」の表示になります。

ポイント1. 文字数を考慮

通常、タイトル欄に表示可能な文字数はパソコンでは60、携帯電話ではその半分程度です。

せっかくのタイトルも途中で切れてしまって伝わらないようでは意味がありません。

そのため、英語では6から8ワードで収めるようにするのを目安とするようにします。

ポイント2. 言葉選びに工夫

文字数を出来るだけ減らすために、同じ意味を表す言葉でも出来るだけ短い同義語を使うという工夫が出来ます。

このような工夫は、新聞のタイトル欄でも見られるテクニックです。

例えば、同じ「返信」を意味する単語でもresponseよりreplyの方が字数が少なくて済みますね。

略語を使ってスペースを稼ぐことも出来ます。

  • Information → Info
  • Question → Inquiry
  • For your information → FYI

ポイント3. キーワードは文頭に

「Urgent(至急)」「Important(重要)」などの重要な言葉は最初に目に付くよう、文頭に置くようにします。

必ず返信が欲しいメールなら「Please reply(返信おねがいします)」と書いておけば、受け取り手も返信が求められていることが一目で分かり、対処しやすくなります。

対応期限がある内容であれば、「by (date)(○日までに)」とタイトルに表記しておけば、いつ見てもすぐ分かりますよね。

文字を強調させるために大文字を利用することも出来ます。

例えば「Urgent」と書くよりも、大文字で「URGENT」と表記されている方が緊急イメージが高まります。

とはいえ、一行全てを大文字で書くのは行き過ぎです。

乱暴な印象を与えてしまいますので上手に使いましょう。

また、「No reply needed(返信不要)」や「Reminder(リマインダー)」「FYI(For Your Information/お知らせまで)」などがタイトルに入っていれば、メールを開くまでもなく重要度の判断を付けやすくなるため、受け取る側は助かります。

簡潔ながら具体的に

出来るだけ具体的なタイトルを付けることで、スパムメールや広告などに間違われることを防げます。

  • Trip to ○○(○○への出張について)
  • Minutes of ○○(○○の議事録)
  • Report on ○○(○○に関する報告(書))
  • Schedule for ○○(○○の予定)
  • AGM Report(年次総会報告)
  • Agenda for ○○(○○の議題について)
  • Documents to be discussed at ○○(○○で検討予定の書類について)
  • Looking for a new member!(新メンバー募集中!)
  • Map to ○○(○○までの地図)
  • Today’s photo(本日の写真)
  • Apologies(謝罪)
  • Message from ○○(○○からのメッセージ)

メールタイトル頻出キーワード

メールタイトルを付けるとき、キーワードとしてよく使われる単語をご紹介しましょう。

これらのキーワードに続けて日程や内容などの詳細を補足して使ってください。

Inquiry about ○○

「○○に関する問合せ」

  • Inquiry about availability(在庫に関する問合せ)

コロン「 : 」などを使って単語を区切ることで「about」を省いても問題なく伝わります。

そうすることでスペースも省略出来ます。

  • Inquiry: Current status(現況問合せ)

Request

「リクエスト/依頼」

見積書、請求書など、何かを依頼するときに使います。

リクエストの内容も書いてしまえば、メールの中身を見る前に要旨が伝わりますし、後でメールを見直すときにも分かりやすくなります。

  • Request for Cancellation(キャンセルの依頼)
  • Request to reschedule(リスケジュールの依頼)
  • Request: Change of the Date(依頼:日程変更)
  • Quotation request(見積書の依頼)

Confirmation

「確認」

確認に関するメールタイトルに使います。

こちらが何かを「確認しました」と伝える場合なら、「Confirmed(確認済み)」の一語で簡潔に伝えることが出来ます。

動詞の最後に「ed」を付けることで「済」の意味になるのです。

  • Your request confirmed / Confirmed your request(ご要望確認しました)
  • Confirmation : Order# ○○(注文番号○○の確認)
  • Reservation confirmation(予約受け付け確認)

相手に確認を依頼したいときは、「Please 」を付けます。

  • Please confirm(ご確認ください)

Reminder

「リマインダー」

すでに依頼や案内を出している事がらに関し、あらためてリマインドするときに使います。

  • Reminder: 日時+イベント名

連絡済みの事がらなので、「Reminder」の文字を省いて日時を添えるだけでも伝えることが出来ます。

  • This Friday 10AM+イベント名
  • Tomorrow at+場所+イベント名+日時など

Update

「アップデート」

ある情報についてアップデートを知らせるときはこのように表記します。

  • Moving update(転居に関するアップデート)
  • Latest update(最新アップデート)

情報を特定して記すなら「Update on ○○」とします。

  • Update on fund rising(資金集めに関するアップデート)

Revised

「変更あり」

お知らせ済みの予定に変更が生じたとき、その連絡が見落とされてはいけません。

この単語をタイトルの頭に記載すれば一目で変更があったことが分かります。

本文には、変更になった経緯を添えて変更前と変更後の予定を分かりやすく記載します。

  • As many of you were not available on (date), the plan has been revised.(多くの参加対象者の予定が合わなかったため、計画を変更いたしました。)

Note:

「ノート」とありますが、英語では「注意書き」の意味です。

注意喚起のメールタイトルに使うことが出来ます。

  • Note: Report Submission Deadline 1st August.(注意:報告書提出期限8月1日)

Welcome to

「ようこそ」

職場やチームに新しいメンバーが入ったときに使いたいフレーズです。

  • Welcome to the account team!(経理部へようこそ!)
  • Welcome to the ○○ project!(○○プロジェクトへようこそ!)
  • Welcome to +会社名

「Welcome ○○to △△」とし、○○の部分に迎え入れるメンバーの名前を入れてしまえば、名前も同時に伝えられるので一石二鳥です。

Invitation to ○○ / Save the Date

「○○へのご招待/お誘い」

  • Invitation to our 20 years party(祝20周年パーティへのご招待)

「Invitation to」は省き、イベント名だけ書いても十分に伝わります。

スペースを有効に使うため、特に改まった招待でなければ「Invitation to」を省いた表記の方が多いくらいです。

  • Farewell for ○○(○○さんを送る会について)

イベント名だけでなく、日時も入れてしまえば詳細まで一目瞭然です。

  • Monthly meeting+日時(月例ミーティング)

「Save the Date」「その日を空けておいてください」という意味の定番フレーズです。

「Invitation(招待)」という言葉の代わりに使えば、イベントのお知らせと同時に参加呼び掛けの効果も出せます。

  • Save the date+日時+イベント名

Greetings from ○○

「ご挨拶」

挨拶メールのタイトルに使います。

転勤先や異動先から元の職場へ送る挨拶など、いろいろ使う機会があるものです。

滞在先の場所名や、送り主の名前を入れます。

  • Greetings from Japan(日本よりご挨拶)
  • Greetings from Madrid.(マドリードよりご挨拶)
  • Greetings from Yoko.(ヨウコよりご挨拶)

Thanks / Thank you

「お礼」

一目でお礼のメールであることが分かるタイトルです。

  • Thank you for ○○(○○に関するお礼)
  • Thank you for your attendance(出席ありがとうございました。)
  • Thanks for today(今日はありがとうございました。)

まとめ

以上、必ず開いてもらえる英語ビジネスメールのタイトル付けのコツをご紹介しました。

結局のところ、シンプルで分かりやすいことが一番のポイントです。

使える文字数が少ないため、きちんと意図が伝わる英単語を選ぶことが大事なのです。

また、受け取り手はメールアドレスからも、それが誰からのメールなのかを判断します。

メールアドレスだけで差出人の名前や会社名が分かるようにしておくのも、きちんと読んでもらえるメール作りの前提といえるでしょう。

投稿者プロフィール

西東 たまき
西東 たまき
2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。