海外の取引相手など、社外向けに英語で文章を作ることには慣れていても、社内向け文章の作成の方は大丈夫ですか?
スタッフ同士のコミュニケーションが上手く行っている職場は、雰囲気もオープンで作業効率も上がります。
そんな社内コミュニケーションに参加出来るよう、この記事ではスタッフ同士が日常的な情報共有をする場面を想定して、メール作成のポイントをご紹介します。
気軽に情報共有に貢献出来るよう、シンプルで使いやすいフレーズでご案内しますね!
もくじ
社内向け案内メールの基本
「社内」は「internal(内部)」という言葉で表します。
- Internal documents(社内文書)
- Internal notice(社内通知)
- To promote a better internal communication.(よりよい社内コミュニケーションを促進するために。)
宛て名
では実際にメール作成を開始しましょう。
社内向け連絡文書はどのような宛て名で始めたらよいでしょう?
宛て名書きの例を挙げます。
- Dear All,
(皆さんへ) - Dear All staff,
(全スタッフのみなさんへ)
特定部署に宛てるものなら、対象の名前を入れてアレンジします。
- Dear All the member of ○○,
(○○の全スタッフへ) - Dear All staff of ○○ department,
(○○部の全スタッフへ)
本文
社内向けとはいえビジネスシーンですので、友人に宛てるプライベートメールのようにくだけた言葉遣いは不適切ですが、顧客向けのメールほどフォーマルにする必要はありません。
読む相手に余計な業務時間を取らせないよう、シンプルで分かりやすい文章を心がけることが一番のポイントです。
細かい通知事項があるなら箇条書きを利用するなどの工夫するとよいでしょう。
伝達事項が長くなるようなら、見やすいように添付ファイルで詳細を伝えるという手もあります。
結び
締めくくりの言葉は「Thanks,」「Regards,」「Best regards,」などでよいでしょう。
その後に自分(差出人)の名前や所属先などを書き添えます。
新入社員紹介のメール
新入社員を迎えるときは、出勤初日までにその件や人物について全関係者に周知されていなければなりません。
上手いタイミングで周知のアナウンスを行いましょう。
まずは誰が、いつから、どこに配属になるのかを書きます。
- Mr / Ms ○○ is joining △△ section from Monday, 1st September.
(9月1日月曜日から、○○さんが、△△セクションに加わります。)
簡単な経歴や関わっている活動などの情報も添えるとよいでしょう。
- He / She has worked for 5 years in the sales department.
(彼/彼女は、5年間営業部に勤務していました。) - He / She is an expert in ○○.
(彼/彼女の専門は○○です。) - He / She organises of a community group to help orphans.(孤児たちを援助するコミュニティーグループを主宰しています。)
- He / She previously worked for XX company.
(彼/彼女は、前職ではXX会社に勤務していました。)
「previously」は「以前、前は」という意味の単語です。
- previous job(前職)
- previous company(前の会社)
- the company previously worked for(前に働いていた会社)
- job title(役職)
- job description(仕事の内容)
- background(経歴)
新入社員を歓迎する言葉を添えましょう。
- We are delighted to welcome him / her to our section / department / team.
(彼/彼女を当課/当部署/当チームに迎えるのを喜ばしく思います。)
「delighted(喜ばしい)」は、「happy」「pleased」「excited」などに言い替えることが出来ます。
いずれも喜ばしい気持ちを表す言葉です。
英語ならではの表現が面白い「Please join me in welcoming ○○」というフレーズもあります。
直訳すると「○○さんを歓迎する私に、皆さんも加わってください」になり、つまりは「みんなで○○さんを歓迎しましょう」という意味になります。
- Please join me in welcoming Mr / Ms ○○ into our team from 1st September.
(○○さんは、9月1日から当チームに加わることになりました。) - Thanks for joining me in welcoming Mr / Ms ○○ in the team.
(みんなで○○さんを歓迎しましょう。)
今後各自が新スタッフとのコミュニケーションに困らないよう、新入社員のコンタクト(連絡先)を添えるとよいでしょう。
- You can reach him / her at (email@email).
(彼/彼女への連絡はこちらのメールアドレスemail@emailでお願いします。)
「Here’s his / her contacts(彼/彼女の連絡先は次の通りです)」として、以降にメールアドレス、電話番号などを箇条書きにしてもよいでしょう。
- extension 113(内線113番)
- official phone number(業務用電話番号)
- private phone number(私用電話番号)
情報共有のメール
他のスタッフも知っておくべきあるいは、知らせておきたい情報を共有するときに使えるフレーズをご紹介します。
基本の書き出しフレーズをいくつか挙げましょう。
- Regarding the ○○, I’d like to share ~(○○に関し、~を共有します。)
- I’d like to inform you / let you know that ~(~についてお知らせします。)
- This is to inform you that ~(~についてお知らせします。)
- Please be informed that ~(~についてお知らせします。)
- Please be informed that the attendance of the all staff is required.(全スタッフは参加必須です。)
詳細を伝えるときに添えると便利なフレーズです。
- As you know(皆さんもご存知の通り)
- As you know the end of the fiscal year is approaching , (皆さんご存知の通り、年度末が近付いておりますが)
- As we discussed in the meeting,(会議で話し合った通り、)
- As per the instruction from the manager,(マネジャーからの指示に従い、)
喜ばしいことを伝えるときは次のようなフレーズを使って書き始めます。
- I am pleased to inform you that ~(~について喜んでお知らせいたします。)
- I am happy to inform you all that ○○ has been promoted to △△.(○○さんが△△に昇進したことを喜んで皆さんにお知らせします。)
懸念や残念なことを伝えるときの書き出しは、次のようなフレーズを使います。
- I’m sorry to inform you that ~
- It’s regretful to inform you that ~
- It is very regretful to inform you that we have to postpone the forthcoming event due to ~.(~の理由により、残念ながら来たるイベントは延期せざるを得なくなりました。)
注意事項を伝えるときの書き出しです。
- Please be advised that ~(~にご注意ください、ご留意ください。)
- Please note that ~(~にご注意ください、ご留意ください。)
- Please note that the current format will be no longer valid.(現行の書式は今後使われませんので、ご注意ください。)
「取り急ぎお知らせします」という程度の通知であれば、連絡事項に「For your information」のフレーズを添えればそのニュアンスが伝わります。
- FYI(For Your Information)
- Just for your info.
- The attached is the agenda for today’s meeting for your reference.(添付ファイルは、今日のミーティングの議題です。ご参考まで。)
「For your information」に対し、こちら「for your reference」は「ご参照まで、ご参照ください」です。
- Please find the attached files for your perusal.(内容確認のため、ファイルを添付いたします。)
「perusal」は「熟読、目を通す」といった意味です。
- Following is the summary of today’s session.(以下は、本日のセッションの概要です。)
詳細や問合せの受付先を添えるときのフレーズです。
- Please don’t hesitate to reach out to me, in case of any queries.(質問等がある場合は、遠慮なく連絡ください。)
- For any questions, please let me know.(質問は当方へどうぞ。)
- For more clarification, please contact me.(詳細を知りたい方は、私に連絡ください。)
- Please let me know if you are interested.(興味がある方はご連絡ください。)
「引き続き、新たな情報をご連絡します」というには次のようなフレーズを使います。
- I will keep you informed.
- I’ll keep you posted.
イベントの案内メール
社内で開かれるイベント案内をする場合の伝達ポイントは次のようなものです。
イベントを行う旨を一筆し、詳細を箇条書きにするというスタイルなら、簡単で分かりやすいですね。
- Name of the event(イベント名)
- Date and time(日時)
- Purpose(目的)
- Target(対象者)
- Venue (開催場所)
- Duration(開催時間(どのくらいの時間が予定されているか))
- The next ○○ is scheduled on 1st September from 3PM, at cafeteria.(次回の○○は、9月1日3時から食堂で行われます。)
- We are holding the titled event on 1st September.
- ○○ is scheduled as below.(○○は次の要領で行われます。)
- Please see the attachment for details.(詳細は添付をごらんください。)
「詳細未定、後ほど連絡」という場合は次のような表現があります。
- Time and venue will be informed later.(時間と場所は追ってご連絡します。)
- Time and venue: TBD(時間と場所:追って連絡。)
「TBD」は「To Be Determined」です。
次の表示も同様な使い方が出来ます。
- TBA(To Be Announced)
- TBC(To Be Confirmed)
- Will let you know as soon as confirmed / fixed(決まり次第)
事前に人数確認が必要な場合は、次のように返信を依頼します。
返信期限を設けるならば、「by+日付」で「○日までに」の意味になります。
- If you are interested, please let me know by 25th August.(興味がある人は8月25日までに私に連絡ください。)
- Those who like to attend, please let me know either Agnes or me by 25th August.(参加ご希望の方は、8月25日までにアグネスまたは私に連絡ください。)
「either ○○ or △△」は「○○または△△のいずれか」という意味です。
- either by e-mail or by post.(Eメールまたは郵送で。)
参加呼びかけのひと言も添えておくと盛り上がります。
- Please join us in celebrating the completion of the big project.(大プロジェクトの完成をみんなでお祝いしましょう。)
- Please join us in congratulating our 25th anniversary.(みんなで25周年をお祝いしましょう。)
通知事項をリマインドするときは、最初に送った通知文に「(Just) for your reminder(リマインドまで)」などと書き添えて送るだけでOKです。
- Welcome to jump in the session.(ミーティングへの飛び入り歓迎です。)
- Everyone is welcome without registration.(事前登録されていない方でも、飛び入り歓迎です。)
まとめ
以上、社内向けのメールを英語で作成する方法やフレーズについてお伝えしました。
社内のコミュニケーションをよく保つには、こまめな連絡や情報共有が大切です。
今回紹介したのは、そのようなときにすぐ参考にしていただけるよう、よくありそうなシチュエーションでつかえる基本フレーズばかりです。
コミュニケーションをよくするという目的を考えたら、書式にこだわるより、伝えたいポイントを掴んだ軽快な文章でこまめに情報共有する姿勢が大事です。
まずは実際に書いて、自分から発信してみましょう!
投稿者プロフィール
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2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。
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