外国に行くとき、あるいは到着したとき、何はともあれ外貨または現地通貨を手に入れなければなりません。
日本円でいくらもっていようが飲み物一つ買うことは出来ないのです。
大抵の人は、日本を発つ前にある程度の外貨を用意していくと思いますが、現地に着いてからも追加で必要になることがあるでしょう。
最近では、日本の口座から現地通貨でキャッシュを引き出せるサービスもあるようですが、どこでも使えるとは限らないうえ、海外でカードを使うこと自体がリスクになる場合もあります。
海外に行くなら、やはり両替所での手続き方法は知っておきたいものです。
ここでは、現地で外貨両替するときに必要な英語フレーズを、外貨に関する豆知識と共にご紹介します。
外貨について
「外貨」は英語で「foreign currency」といいます。
ご存知の通り「foreign」は「外国の」という意味ですし、「currency」は「通貨」のことです。
現地(local)で使われている通貨「現地通貨」は、「local currency」です。
一旦、日本を出たら世界中どこへ行っても基軸の通貨となるのがアメリカドルです。
日本語では「米ドル」または「アメリカドル」といいますが、英語でいうときは「US dollars」といいます。
「イギリスポンド」は「sterling pound」です。
外国に行くときは、日本円を米ドル(US dollars)または現地通貨(local currencies)に換えなければなりません。
外貨の両替をするときは「exchange」または「change」という単語を使います。
「○通貨から△通貨へ両替したい。」というには、“I’d like to / I want to exchange ○ for △.” “I’d like to / I want to change ○ into △.”です。
- I’d like to exchange currency.(外貨両替をしたいのですが。)
- I want to exchange Japanese yen for US dollars before travelling.(旅行前に日本円から米ドルに両替したい。)
- I’d like to change US dollars into Indian rupees.(米ドルからインドルピーへ両替お願いします。)
「change」には、「金種を換える、お金をくずす」という意味もあります。
- I’d like to change a 10,000 yen note into smaller notes.(一万円を小額紙幣にくずしたいのですが。)
また、「change」は名詞として使うと「お釣り」という意味になります。
- Sorry, I don’t have any change.(あいにく細かいのは持ち合わせていません。)
- coin(硬貨)
- note / banknote / bill(紙幣)
「note」「banknote」はイギリス英語、「bill」アメリカ英語です。
アメリカの硬貨には、次のような通称がついています。
- half dollar(50セント硬貨)
- quarter(25セント硬貨)
- dime(10セント硬貨)
- nickel(5セント硬貨)
- penny(1セント硬貨)
両替所へ
さて、外貨両替は通常、両替所や銀行で行います。
「外貨両替所」は英語で「Money exchange」「Currency exchange」などといいます。
英語圏の国でも、フランス語表記で「Bureau de change」と書かれているところもあります。
これもまた「両替所」のことです。
筆者の住む東アフリカ・タンザニアでは基本的に「Bureau de change」が使われています。
- Where can I exchange money?(両替はどこで出来ますか?)
- Where is the money exchange / currency exchange / bureau de change?(両替所はどこですか?)
- Where is the nearest money exchange counter / bank from here?(ここから一番近い両替カウンター/銀行はどこですか?)
銀行によっては、口座をもっていない顧客には両替を行わないというところもあります。
銀行を利用するなら、“I’d like to go to the bank where I can exchange currency.”(外貨両替が出来る銀行へ行きたいのですが)というと間違いないでしょう。
- local bank(現地、地元の銀行)
- nearby bank(近くの銀行)
- nearest bank(最寄の銀行)
「Forex」という表記も見かけるかもしれません。
「Foreign Exchange(外貨両替)」のことです。
省略して「FX」と書かれることもあります。
「Forex bureau」もまた外貨両替所のことです。
両替所では、通貨名が略語で表示されていることもあります。
主なものを挙げてみましょう。
- USD(米ドル)
- GBP(イギリスポンド)
- EUR(ユーロ)
- CNY(中国元)
- HKD(香港ドル)
- KRW(韓国ウォン)
- THB(タイバーツ)
- SGD(シンガポールドル)
- PHP(フィリピンペソ)
- CAD(カナダドル)
- AUD(オーストラリアドル)
- NZD(ニュージーランドドル)
- ZAR(南アフリカランド)
- INR(インドルピー)
- VND(ヴェトナムドン)
タンザニアの通過は「タンザニアシリング(Tanzanian Shilling)」ですので、略すとTSHになります。
2017年8月でTSH 1500が100円ほどです。
同国最大都市ダルエスサラームでは、マンゴー1.5個分、卵なら4個分弱の値段です。
ドルやユーロは「dollars」「euros」のように、複数になると「S」が付きますが、隣国・中国の「元」や「ベトナムドン」、そして「日本円」も単数・複数同形で「S」はつきません。
- Can I exchange Japanese yen for the local currency?(日本円から現地通貨に両替出来ますか?)
いくら両替をするかも大事なポイントです。
両替所が近くにあるならば、一度にまとめて両替するよりこまめに両替する方が為替レートの差損リスクも、安全対策としてのリスクも減らせます。
帰国が近いときなら、多額の現地通貨が余っても困りますよね。
- How much shall I exchange?(いくら両替するのがいいだろうか?)
為替レートについて
両替時に気になるのは為替レートです。
英語で「(currency) exchange rate」といいます。
両替所には必ず、各国通貨名に並んで「buying(買い)」と「selling(売り)」に分けられた数字の一覧表が掲げられています。
それらの数字が「exchange rate」です。
例えば、手持ちの日本円を手放してドルを買う場合、ドルの「buying rate」を適用します。
逆に手持ちのドルを円に変える場合は、ドルの「selling rate」を適用します。
通常、「buying rate」と「selling rate」の差額が業者の「commission(手数料)」になっています。
差額自体は少なく見えるかもしれませんが、両替額が大きくなると大きな違いが生まれます。
為替レートは毎日見直されるので、いくら両替するかを決めるとき、その日のレートを見て判断するというのも一案です。
つまり、レートがよくなければその日の両替は必要最低額に抑えておくといった具合です。
逆にレートがよいと、少し余分に両替しておこうと考えることもあるでしょう。
安全を考えたら必要以上の大金を持ち歩くのは避けるべきだということも忘れないようにしましょう。
- What’s the exchange rate today?(今日の両替レートはいくらですか?)
- The rate is good / poor today.(今日のレートはよい/悪い。)
- Their exchange rate is terrible / fair.(あそこの為替レートはひどい/妥当だ。)
- They offer better rate than here.(ここより、あそこの方がレートがよい。)
為替レートを元にすれば手持ちの現金は、両替するといくらになるかが換算出来ます。
「換算する」は「convert」、名詞形は「conversion」です。
両替した現地通貨を受け取るときは高額紙幣だけでなく、細かい紙幣や硬貨も混ぜてもらうようにすると使い勝手がよくなります。
場所によっては、お釣りがないといわれることもしょっちゅうあったりするからです。
また、チップの習慣があるところでは、チップ用の紙幣や小銭を用意しておかないと困ることになります。
一方で、例えばUS50ドル未満の小額紙幣だと為替レートが悪くなるというように、金種によってレートの設定が違うところもありますので、各金種の枚数は必要に応じて調整しましょう。
- All in 20-dollar note, please.(全て20ドル紙幣でお願いします。)
- 100 dollars in 20-dollar bills and the other 100 dollars in 50-dolla bills, please.(100ドル分は、20ドル札で、残りの100ドル分は50ドル紙幣でお願いします。)
- 3 ten-dollar notes and the rest in 5-dollar notes.(10ドル紙幣3枚、残りは全て5ドル紙幣でお願いします。)
- Will you include some small change / coins?(小銭も混ぜてもらえますか?)
まとめ
以上が、海外に行くには必須の知識、外貨両替のに関する英語フレーズです。
あいにく世界中どこへ行っても、お金がないと何も出来ません。
しかし、場所によってはいつでも現地で使える通貨を手に出来るとは限りません。
いくら日本円や米ドルを持っていても、現地通貨を持っていないと使えない、あるいは不本意なレートで使わざるを得ないなどの不便が生じます。
慣れない海外では、いざというときのために、現地で使えるお金をいつもある程度に持っておくことをおすすめします。
投稿者プロフィール
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2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。
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