日本では、本人確認証さえあれば口座の開設は簡単に出来てしまいます。
以前なら受け取りまで数日かかったキャッシュカードも、今ではその場ですぐ発行してくれるところもあり、口座開設に関して苦労はありません。
しかし海外では、必ずしもそう簡単に行くとは限りません。
口座一つ開くのに、いくつものレターや書類、写真などを求める銀行もあります。
手間がかかるとはいえ海外に長期滞在するなら、開設手続きに手間がかかっても現地に銀行口座を持つメリットは無視出来ません。
具体的な手続き方法は銀行によってかなり異なるので、まずはとにかく窓口に行って指示を仰ぐことになります。
この記事では、そんなときに銀行で必要な英会話フレーズをご紹介していきます。
銀行窓口での英語フレーズ
「銀行窓口」は「teller」といいます。
口座開設は窓口に並んで順番を待っていれば出来るというものではありません。
時間をムダにしないためにも、口座開設するために来店したということを伝えて適切なブースへ案内してもらいましょう。
- Hello, I came to open the account. Could you advise me where I can make the application?(すみません、口座を開きに来たのですが、どこで手続きをすればいいか教えていただけますか?)
案内されたブースでの会話を理解するために知っておきたい基本的な用語を挙げておきましょう。
- 口座:bank account
口座にはいくつかの種類があります。
最も一般的な「普通預金口座」は英語で「current account」、アメリカ英語では「checking account」と呼ばれています。
利子が付く貯蓄目的の口座は「saving account」です。
- account number(口座番号)
- PIN(Personal Identification Number・暗証番号)
- digit(桁)
- amount(金額)
- (account) balance((口座)残高)
- balance inquiry(残高照会)
- deposit(入金)
- withdrawal(出金)(動詞「出金する」は「withdraw」)
- bankbook、passbook(通帳)
日本では必ず通帳が発行されますが、海外ではそうとは限りません。
代わりに「Monthly statement(月次明細書)」がメールで送られて来たりします。
- cash card(キャッシュカード)
- credit card(クレジットカード)
- debit card(デビットカード)
- check(小切手)
- checkbook(小切手帳)
- transaction(取引)
- fund / wire transfer(送金)
- interest(利子、利息)
- application (form)(申請(書))
- form(記入用紙)
「記入する」は「fill」を使います。
「用紙に記入する」は「fill the form」です。
- internet banking / e-banking(インターネットバンキング、電子取引)
- mobile banking(モバイルバンキング)
- account closure(口座解約)
口座を開く
地元の銀行もあれば、外国銀行の海外支店もあります。
便利に使える銀行を選びたいところです。
どこの銀行でどんな口座を開くかを決めるにあたっては、銀行が提供している様々な「benefits(利点)」を比較するのもポイントです。
日本ではあまり一般的ではありませんが、口座を持っているだけでかかってくる「maintenance fee(口座維持手数料)」や、預金額が一定額を下回るとかかってくる「minimum operating balance」などがあります。
また、入出金時に手数料がかかってくるかどうかは使い勝手に差がつきます。
「minimum」は「最低限」という意味です。
反対に「最大限」は「maximum」です。
- Minimum charge.(最小限の費用)
- Maximum benefit.(最大のメリット)
どこの銀行で、何の口座を開くかを決めたら手続き開始です。
「口座を開く」は「open an account」といいます。
まずは、手続きに必要なものを聞き出しましょう。
求められる書類が多いと手間がかかって面倒ですが、手続き自体が難しいということはありません。
- Hello, I’d like to open a current account.(普通預金口座を開きたいのですが。)
- What is the requirements for me?(私の場合、必要なものは何ですか?)
海外では、口座開設に「introduction letter(紹介状)」や「referee(紹介者)」のサイン記入などを求める銀行もあることを知っておくと、驚かずに済むかもしれません。
サインや指紋認証登録手続きがあります。
サインはちょっと印象が違っていると同一のものと認めてもらえませんので、書き慣れたサインを登録しましょう。
- fingerprint verification(指紋の確認)
一時帰国中も確認や取引が出来るよう、インターネットバンキングサービスも使えるようにしておくとよいでしょう。
- I’d like to use internet banking service.(インターネットバンキングを使いたいのですが。)
- Is there any fee to use the internet banking?(インターネットバンキングを使うのに何か料金はかかりますか?)
口座を使う
口座開設後、入出金や送金など、主な取引を窓口でやり取りする際の表現をご紹介します。
- I’d like to deposit this money into my account.(このお金を私の口座へ入金したいのですが。)
- I’d like to withdraw ○ dollars from my account.(私の口座から○ドル引き出ししたいのですが。)
暮らしの中で、家賃や学費の支払いなどは欠かせない手続きです。
「支払いをする」は「make a payment」です。
日本のATMは複雑な取引もこなしてしまいますが、海外のATMはシンプルなものが多いです。
何でもATMで済んでしまうとは限りません。
不慣れな場合は、面倒でも窓口へ行く方が安心でもあります。
- I’d like to make a payment for the house rent / tuition fee.(家賃/学費の支払いをしたいのですが。)
お金を「送る」というには「transfer」を使います。
- money transfer(送金)
- I’d like to transfer money to Japan.(日本へ送金したいのですが。)
送金する人(送金元)は「sender」、受取人は「payee」といいます。
スタッフの指示に従って申請書の記入など手続きを済ませます。
- How much does it take to send money to Japan?(日本への送金はいくらかかりますか?)
- How many days will it take to arrive?(到着までに何日くらいかかりますか?)
「SWIFT code」というのを求められたら、それは銀行を特定するための8桁の金融機関コードのことです。
すべての銀行に割り当てられているもので、分からなくてもすぐに調べることが出来ます。
間違えると、送金が届かないなどのトラブルになります。
一時帰国などでしばらく口座を使っておらず、久々に口座取引しようとしたら一切の取引が出来なくなっていたなんてことになったら焦りますね。
海外の銀行では「dormant account」といって、しばらく取引のない口座は自動的に一時使用不能にされてしまうことがあります。
「dormant 」とは「休止中、冬眠状態の」という意味です。
口座がなくなったわけではありませんので、手続きをしてまた使えるようにしましょう。
- Could you check my account status? My card was unable to use.(口座の状態を調べてもらえますか? カードが使えない状態になっています。)
帰国などで口座が不要になったときは、解約手続きをしましょう。
- I’d like to close my account.(口座の解約をお願いします。)
ATMを使う
外貨の入出金は少額でも窓口へ行かなければなりませんが、現地通貨ならATMを利用するのが便利です。
筆者の住むタンザニアのATMは多くが24時間営業です。
建物の外に設置されているATMには、セキュリティーのために銃を携えた警備員が配置されています。
他行カードを使うと手数料が余計にかかってしまうのは日本と同じです。
通常、ATMは安全のために一日の出金限度額が設定されています。
それ以上の金額が必要な場合は、日をあらためてATMから引き出すか窓口で出金することになります。
- How much is the maximum withdrawal amount per day from the ATM?(ATMからの一日の最大引き出し可能額はいくらですか?)
ATMを使うときの主な用語も挙げておきましょう。
- insert((カードなどを)挿入する)
「Select your language(言語をお選びください)」と表示が出たら、希望する言語を選びます。
- enter((暗証番号や金額などを)入力する)
- select((メニューから)選択する)
- 4-digit(4桁)
- incorrect / correct(間違っている/正しい)
「正しい」を意味する「correct」が動詞になると、「訂正する」という意味になります。
- Correct the amount.(金額を訂正する。)
- instructions(指示)
- Please follow the instructions.(指示に従ってください。)
- process(処理)
- processing(処理中です)
- transaction fee(取引手数料)
- screen(画面)
- default display(初期画面)
- return(戻る、リターン)
- insufficient(不足)
- cancel / quit(取引中止、キャンセル)
- remove((カードやレシートなどを)受け取る)
- Excuse me, I forgot my PIN number.(暗証番号を忘れてしまいました。)
- I’d like to change my PIN number.(暗証番号を変更したいのですが。)
- Excuse me, I lost my card.(カードを紛失しました。)
- Excuse me, I got my card cracked. May I have the replacement?(カードにヒビが入ってしまいました。交換してもらえますか?)
- Excuse me, I got my card stolen.(カードの盗難に遭いました。)
まとめ
以上が、海外の銀行の窓口で知っておくと便利な英語フレーズ集です。
海外に住む、あるいは海外で働くことになったら、現地で口座開設する必要に迫られるかもしれません。
日本とは手続きの勝手が違うところがあるかもしれませんが、根本は同じです。
こちらの要望を伝えた上で指示通りに手続きをすればこなせますので、よく話を聞いて対応しましょう。
お金に関わることですので、ポイントは「きちんと確認すること」です。
一度経験して要領を知ってしまえば、もう気後れすることはなくなるでしょう!
投稿者プロフィール
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2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。
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