「経済の血液」ともいわれるお金。
社会にとっても個人にとっても、生きていくのになくてはならないのが「お金」です。
人とのコミュニケーションにおいても、そしてちょっと新聞やニュースを読むにも、お金に関する英語表現は是非知っておきたいことの一つです。
お金に関する身近な表現を英語でみてみましょう。
もくじ
お金に関する実用英単語
まずは、お金に関する身近な英単語からです。
- cash(現金)
- coin(硬貨)
- billまたはnote、banknote(紙幣)
billには「請求書」の意味もあります。
「water bill」なら水道料金のことですし、レストランでお会計をお願いするときは「Bill please!」といったりします。
- a 50 dollar bill(50ドル紙幣一枚)
- banknote of large denominations(高額紙幣)
- small bill / note(小額紙幣)
- currency(通貨)
- foreign currency(外貨)
- income(収入)
- gross income(総収入)
- high / middle / low income family(高/中/低所得家庭)
- income tax(所得税)
- expenditure(支出)
- expense(費用)
- cost of living(生活費)
- total cost(総経費)
お金の呼び方と読み方
米ドルは「dollar/s」といいますが、「buck/s」というカジュアルな言い方もあります。
「○dollar/s」という代わりに「○ buck/s」となります。
- one buck=one dollar
- 100 bucks=100 dollars
100ドルにはベンジャミン・フランクリン(Benjamin Franklin)の肖像が使われていることから、「Benjamin」といったら100ドル紙幣のことです。
コインには通称もあります。
アメリカのコインだと次のようになります。
- penny( 1セント)
- nickel(5セント)
- dime(10セント)
- quarter(25セント)
- half dollar(50セント)
値段を読むとき、ドルの下2桁(セントの単位)がある場合は、コンマの前と後に分けて読むと簡単です。
- USD 2.50(two fifty / two dollars and fifty cents)
- USD 10.75(ten seventy five / ten dollars and seventy five cents)
- USD 99.99(ninety nine ninety nine / ninety nine dollars and ninety nine cents)
「25ドル」や「25セント」など、数字の「25」は「quarter(1/4)」という単語で言い換えることが出来ます。
「7.25」なら「seven and a quarter」といった具合です。
英語では数字の読み方にかなり融通がきくので、「7.25」は他にも次のような言い方が可能です。
- seven dollars and twenty-five cents
- seven dollars and twenty-five
- seven twenty-five
「four bits / four-bit」といわれたら50セントのことです。
「1 bit」とは、12.5セントのことです。
つまり1ドルの8分の1です。
これが4つある(four bits / four-bit)ということで、「50セント」の意味になるという訳です。
- I have four bits.(50セントあります。)
- I have two bits.(25セントあります。)
「360ドル」のように値段が3桁ある場合、「3と60」のように「下から2桁」の場所で区切っていうと簡単です。
- USD 360 (three sixty)
- USD 420(four twenty)
間に1つゼロがある場合、それを「オー」と呼ぶこともあります。
- 607(six oh seven / six hundred and seven)
- 505(five oh five / five hundred and five)
「1270」のように4桁になったら、これもまた「12と70」のように「下から2桁」で区切って読むことが出来ます。
- 1,270(twelve seventy)
- 1,550(fifteen fifty)
「1300」のようにゼロが二つあるときは、「hundred(100)」を使ってもよいでしょう。
- 1,300(thirteen hundred)
- 1,500(fifteen hundred)
算数で「キロ」は「1000」の意味です。
英語で「1K」といえば「1000」、「2K」なら「2000」を意味します。
西暦2000年代に入るとき、世間で「Y2K」という言葉が横行しましたが、これは「Year 2000」を表したものです。
このような表記は、金額を表すにも使えます。
- Price USD 5K(価格USD 5千ドル)
「1000」を意味する表記には他にも「M」や「G」があります。
「G」は「Grand」から来ており、「1 grand」なら「1,000ドル」になります。
- 3 grand, 4 grand(3000、4000ドル)
上記例のように数が複数になっても「grands」のように「S」は付きません。
ところで、日本語で「フィギュア(figure)」といったら、キャラクターなどの人形(model figure)が思い浮かびそうですが、英語の「figure」には「数字」や「桁」という意味があります。
日本語でも金額の大きさをほのめかすときに「○桁」といったりしますが、英語でその表現をするときに使うのが「figure」です。
「5 figures」なら10,000台を指し、「6 figures」であれば100,000台ということになります。
お金持ってる?
“How much money do you have now?”(今、いくら持ってる?)
“Let me see… I have ○ yen in my wallet.”(えーっと、財布には○円あります。)
「持ち合わせがない、お金がない」というには、次のような表現方法があります。
- I have no money.(持ち合わせていません/ありません。)
- I’m out of money.(ありません。)
- I’m short of money.(金欠です。)
- I don’t have much money.(ほとんど持ち合わせがありません。)
- I’m low on cash.(現金は少しです。)
お金の貸し借り
“Do you have some money?”と聞かれたら、「貸して欲しい」の布石の可能性もあります。
- Can I borrow some money?(ちょっとお金を貸してもらえますか?)
“Do you mind lending me some money?”(お金を貸してもらえませんか?)といわれたらどうしますか?
“Lend your money and lose your friend.”(金を貸せば友を失う)ともいいます。
- financial trouble / problem(お金に関するトラブル/問題)
- After all, it’s a matter of money.(結局、お金の問題です。)
「集金する、お金を集める」というには「collect」を使います。
返金は「refund」または「pay back」です。
- Collect money from friends.(友人たちからお金を集める。)
- I asked him to refund my money within this month.(今月中にお金を返してくれるよう彼に頼んだ。)
- I will refund the money in a few days.(数日内にお金を返します。)
「お金を失う」というには「lose」を使います。
- I lost money.(お金をなくしました。)
- I lost cash.(現金をなくしました。)
- He had put a big money into gambling.(彼は大金をギャンブルにつぎ込んでいたのです。)
お金を使う
「お金を使う」は「spend」を使います。
- Spend money on clothes.(洋服にお金を使う。)
- Spend more / less money on ○○.(○○にもっと/少なくお金を使う。)
「spend」はお金だけでなく、「時間、資源などを使う」というときも使います。
- I spent 100 dollars for a dinner.(夕食に100ドル使った。)
- We spent a week in Berlin.(ベルリンで一週間過ごしました。)
- I spent all my energy looking for my dog.(飼い犬を探してエネルギーを使い切った。)
「苦労して稼いだお金」という言い回しがありますが、英語でも「hard-earned money」という、正に文字通りの表現があります。
そのようなお金は賢く使いたいものです。
「上手に」お金を使うというには「wisely(賢く、上手に)」で表現出来ます。
- You need to know how to use money wisely.(上手にお金を使う方法を知っておきましょう。)
「Money talks(お金次第、金がモノをいう)」ということわざもあります。
「貯金する」は英語で「save money」ですし、「無駄にする」は「waste money」です。
- Save money for holiday.(休暇のための貯金をする。)
- The money was wasted.(お金は無駄になった。)
お金をあげる、もらう・あげるは「give」や「get」を使います。
- I got money from a stranger.(見知らぬ人からお金をもらった。)
- Can you give me some money?(ちょっとお金をもらえますか?)
- I want to give some money to my parents on Respect for the Aged Day.(敬老の日に両親にいくらかお金をあげたい。)
毎年9月第3月曜日「敬老の日」の英語表記は「Respect for the Aged Day」とされています。
「generous」は「気前がよい、太っ腹」という意味の単語です。
「generous with money」で「払いがいい」といった意味になります。
- She donated a generous amount.(彼女は大金を寄付した。)
お金を作る、稼ぐ
稼ぐは「earn」です。
「make money(お金を作る)」という言い方もあります。
- Children can earn / make five dollars per hour as a babysitter.(子供はベビーシッターをすれば1時間に5ドル稼げる。)
- He earned / made well over 100,000 USD last year.(彼は去年軽く10万ドルは稼いだ。)
- I need to work for money / my family.(金/家族のために働かなければならない。)
何らかの目的のためにお金を作るというときは、「raise」を使います。
海外では、「fundraising(資金集め)」のためのチャリティイベントもよく行われます。
- Raise money to buy a school bus.(スクールバスを買うために資金を集める。)
- I received an invitation for a fundraising party.(資金集めのパーティの招待が届いた。)
- I need to raise money for college.(大学の学費を集めなければならない。)
「たくさんのお金」を表すにも様々な表現があります。
- a lot of money
- a large sum of money
- a huge sum of money
- a large quantity of money
- an amount of money
- a bunch of money
- plenty of money
- big money
- much money
「少しのお金」は次のように表します。
- a little money
- a small amount of money
- a small sum of money
お金を崩す
海外では高額紙幣しか持っていないと困ることがよくあります。
日本では一万円札でも自動販売機が使えるし、どこへ行ってもお釣りがないなんてことはまずありませんが、海外ではどこでもそんな配慮があるわけではありません。
チャンスがあったら高額紙幣を細かくして持っていないと何かと困ります。
チップをあげるにも不便です。
「お金を細かくする、崩す」は英語で「change」や「break」を使います。
- Can you change a 100 bill?(100ドル札を崩してもらえますか?)
- Could you break ○ into △?(○を△に崩してもらえますか?)
「change」にはお釣りの意味もあります。
お釣りをもらうとき、細かい金額で欲しいときは”Can you give me in small change?”(小銭でもらえますか?)といえば、細かくして受け渡してくれるでしょう。
お釣りをチップ(tip)に充てたいときは、”Keep the change.”(お釣りはどうぞ。)といえば、スマートです。
まとめ
暮らしに欠かせないものだけに、お金に関する英語表現はキリがないほどたくさんあります。
英語表現が理解出来なかったばかりにトラブルになってしまうということもありがちです。
「お金に関する勘違い」は後味がいいものではないので、お金に関する英語表現は一通り知っておきたいですね。
投稿者プロフィール
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2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。
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