外国人といえば、きっとまず思い浮かぶ英単語は「foreigner」ではないでしょうか。

けれども「状況」により、もっと様々な呼び方が存在します。

中には、「よそ者」といったイメージがあることから「外国人/foreigner」という言葉を好ましく思わない人もいます。

それでは、外国人を表す英語表現で他にどのようなものがあるのかご紹介していきます。

 

Foreigner&Alien​

英語で一般に「外国人」というとき、最も広く使われている言葉は「foreigner」です。

「foreign(外国の)」「country(国)」から来た人という意味です。

  • I have some foreign friends.(何人か外国人の友達がいます。)
  • I learn foreign language from foreigner.(外国人から外国語を学ぶ。)

「よそ者、アウトサイダー」といったニュアンスもあるので、この言葉で呼ばれることを嫌う人も中にはいます。

文脈によっては「people from other / different country」などの言葉で言い換えることも出来ますが、「特に意図を持たず」に「外国人」という場合には、やはりこの言葉が一番使われているといえるでしょう。

  • The food that foreigner likes.(外国人が好む食べ物。)
  • Foreigners like this place.(外国人はこの場所を好む。)

けれども、もし「特定の外国人」の話をするとき、そしてその人(達)の出身が分かっている場合なら「外国人」と一括り(ひとくくり)にした言い方をせず、「a person from ○○(○○から来た人)」「people from ○○(○○から来た人たち)」のようにきちんというのがよいでしょう。

「観光客」と分かるなら、「tourist from abroad(海外からのツーリスト)」といえばよいです。

  • She is from Germany / She is a German.(彼女はドイツ人です。)
  • I had a talk with a lady from Colombia.(コロンビア出身の女性と話をしました。)
  • I met people from Singapore.(シンガポールから来た人たちに会いました。)

「外国人」といえば、成田空港の入国審査(Passport control)エリアで外国人用と日本人用のブースを分ける表示「Alien(エイリアン)」と書かれていたのを見たこと、聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。

今は付け替えられたようですが、そのような表示がされている空港は海外でも時折あります。

アメリカのSF映画『エイリアン』があまりに有名だったため、「alien」というと、外国人というより「宇宙人」を思い浮かべて眉をひそめてしまう人が多いかもしれません。

確かに「宇宙人」の意味があるこの単語ですが、法律用語ではちゃんと「外国人」を指す言葉です。

しかし、専門的な言葉なので普段の会話で「外国人」を指してこの言葉が使われることはまずありません。

法律的な文脈では、違法滞在の外国人「illegal alien」合法的に滞在している外国人「resident alien」と呼んだりもします。

いずれにせよ、「alien」は日常は使わない単語ですから、普段は「illegal resident(違法滞在外国人)」「people staying illegally(違法に滞在している人」などと呼ぶ方が自然です。

  • Illegal stay(不法滞在)
  • Make sure to stay legally.(きちんと滞在許可を取って滞在するようにしましょう。)

Immigrant

「immigrant」は、自分の意思で入国する「移民」「移住者」を指します。

自分の国を自分の意思で去って来るのですから、基本的に、よりよい暮らしを求めてやって来る人々です。

  • There are many immigrants living this area.(この辺りは外国人(移住者)が多く住んでいます。)

様々な理由により不法な滞在となってしまった人々は「illegal immigrant」と呼ばれることになります。

この単語が「alien」と異なるのは、「alien」は基本的に一時的滞在者を意味しているところです。

「immigrant」は基本的に「住み着くため」に自国を離れてきた人々です。

Expatriate

「国外追放された人、国籍を離脱した人」という意味を持つこの単語、実は海外ではforeignerに次いでよく聞く言葉といえるかもしれません。

たいていは「expatriate」ではなく「expat」と略した形で、「外国人、foreigner」と同じ感覚で使われます。

ただ、この単語には言外の意味があり、外国人は外国人でも労働者やツーリストは含まれず、「海外で裕福に居住する外国人」といったニュアンスがあります。

「expatiate(海外居住者)」も「immigrant(移民)」の一種であるはずなのにも関わらず、この二つの言葉は明らかに使い分けが見られます。

「expat」は自分たちを「immigrant」とは呼ばないでしょうし、その逆もないでしょう。

  • Events targeting the expat community.(外国人たちをターゲットにしたイベント。)
  • Do you enjoy your expat life?(外国暮らしは楽しいですか?)
  • How is being an expat in this country?(この国で外国人として暮らすのはどんな感じですか?)

海外では、同じ国から来た人(people from your home country)にも出会います。

「自分の国」「home country」といいます。

  • Speaking with people from your home country makes you feel at home.(自分の国の人と話すと、国に帰ったように落ち着いた気がするものです。)
  • I’m living here for a decade but my home country is ○○.(ここには10年住んでいますが、故国は○○です。)
  • People should mingle with the people from different countries, not only with the people from their own country.(自分の国から来た人とばかり付き合っていないで、異なる国から来た人たちと交流すべきです。)

Ethnicity / Ethnic diversity

「エスニックミュージック」「エスニックフード」など、日本語でもよく使われるようになっている「ethnic」という言葉は、「民族的な」「民族的背景がある」といった意味の単語です。

この単語に「多様性」という意味の「diversity」という単語を組み合わせた「民族多様性」という言葉がよく目に付くようになりました。

「cultural diversity(文化的多様性)」という言葉も広がっています。

人を表すとき、どこの「国」の出身かだけでなく、どんな「文化」「宗教」を持っているかという属性もあります。

様々な民族・文化的背景を尊重するときに使う表現が「Ethnicity」「Ethnic diversity」などといったものです。

「foreigner(外国人)」という代わりに、「people from different countries(様々な国から来た人たち」ということが出来ますが、さらには「people with different ethnicity / ethnic background」などということが出来るというわけです。

  • The world has become more diverse.(世界はますます多様になって来ました。)
  • There are many people of different ethnicities in the neighbourhood.(周囲には様々な民族的背景を持つ人々がたくさんいます。)
  • People with different ethnic background are living together.(異なる文化を持つ人々が一緒に暮らしています。)
  • We are all from different ethnic background.(私たちは皆、異なる文化を持っています。)

では「地元の人」は?

「地元の人」「local people」といいます。

「地元」を表すときは「local(ローカル)」という単語を使います。

  • Local language(現地語)
  • Local market / restaurant(地元のマーケット/レストラン)
  • Local food(地元の食べ物)
  • Get to know the local culture and living.(地元の文化や暮らしに触れましょう。)

「native」は、その土地の出身の「地元」の人を意味します。

逆に「その土地の人間でない人=外国人」「non-native」となります。

「native」には「先住民」という意味もあることから、例えば「native American」「native Australian」などといった場合、通常「アメリカ人」「オーストラリア人」を指すよりも「アメリカ先住民」「アボリジニー(オーストラリア先住民)」の意味で取られることの方が多いでしょう。

けれども、自分の出自に誇りを持って、「Native」を使うこともあります。

  • I’m a Native New Yorker.(生粋のニューヨーカーです。)
  • I’m a Native Hawaiian.(生粋のハワイアンです。)

まとめ

英語で「外国人」を表す様々な表現と、それが持つニュアンスや背景をご紹介しました。

日本語では、外国人を「外国人」と呼ぶことへの是否はしばしば話題になって来ましたが、「外国人」に代わる言葉が定着するのはなかなか容易ではないです。

「外国人」に代わる言葉を探すよりも、外国人に対する態度や無意識な偏見などについて考える方が大事になってきます。

投稿者プロフィール

西東 たまき
西東 たまき
2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。