健康のためにカフェイン摂取を控えコーヒーを断とうとする人もいますが、コーヒーは依然として、紅茶とともに最も愛されているノンアルコール飲料に間違いないといえるでしょう。

コーヒーメーカーを使えば簡単に入れられることからも、オフィスにいる間はコーヒーばかりという人も多いのではないでしょうか。

今回は、そんなコーヒー好きのために「コーヒーに関する英語表現」をご紹介します。

コーヒーを入れる、飲む

コーヒーを入れる「make coffee」または「brew coffee」「prepare coffee」といいます。

人に「コーヒーを出す」ときは「serve coffee」といいます。

  • Shall I make coffee for you?(コーヒー入れましょうか?)
  • I was served a cup of coffee.(一杯のコーヒーを出された。)
  • Would you like some coffee?(コーヒー飲みませんか?)
  • It’s time for a coffee break.(コーヒーブレークの時間ですよ。)

コーヒーの濃い、薄いを表すには「strong」「weak」を使います。

  • I prefer strong coffee.(濃いコーヒーが好きです。)
  • Americano is a weak coffee diluted with hot water.(アメリカンコーヒーとは、お湯で薄めた薄いコーヒーのことです。)

午前中に人が集まって、コーヒーを飲みながらおしゃべりする会のことを「coffee morning」といいます。

実際に出される飲み物はコーヒーとは限りません。

  • I’ll host the next coffee morning.(次のコーヒーモーニングは、私の家でどうぞ。)

人に会うとき、「お茶しましょう」といいますが、「コーヒーを飲みましょう」と誘うのも誰かを誘うときの定番フレーズです。

  • Are you free for a coffee?(コーヒーする時間ありますか?)
  • Let’s meet for a coffee. (コーヒー飲みましょう。)

「コーヒー好き」を英語で?

「Are you a coffee person or a tea person?(あなたはコーヒー派?それとも紅茶派?)」というのもよく交わされる質問です。

  • I’m a coffee person.(私はコーヒー派です。)

コーヒー好きな人を「coffee lover(コーヒーを愛する人)」と呼んだりしますが、他にも次のような言い方があります。

enthusiastとは「熱心な人、熱中している人」といった意味です。

コーヒーが大好きな人を「coffee / café enthusiast」と呼ぶことも出来ます。

また、コーヒーの知識や味にうるさい人なら「coffee connoisseur」といいます。

「コーヒー通」といったところです。

ところで、洋書屋さんに行くと、何千円もの値段が付いた美しい装丁の厚い本がたくさん目に入ります。

そのような本を「coffee table book」といいます。

写真が多く、読むというより眺めて楽しむ本で、本棚に並べる代わりによく客間のコーヒーテーブルにインテリアの一部として積んでおくところからそのように呼ばれています。

英語で確認・コーヒー器具

本格的にコーヒーを入れるには様々な器具を使います。

世間には「道具好き」という人がいますが、コーヒー好きの中にはお気に入りのコーヒー器具集めに凝っている人もいるかもしれません。

様々なコーヒー器具は、英語では何というのでしょう?

フィルターを使い、挽いたコーヒー豆の上からお湯を注いで入れる方式で作ったコーヒーは「pour-over coffee」といいます。

  • dripper(コーヒードリッパー)
  • drip brewed coffee(ドリップコーヒー)

ドリップを電動式にしたものがcoffeemaker(コーヒーメーカー)です。

  • paper filter(ペーパーフィルター)

日本製ではKalita、輸入品ではMelittaが有名なブランドです。

Melittaは1908年にドイツで生まれ、現在も世界中で使われているブランドです。

  • percolator(パーコレーター)
  • French press(フレンチプレス) coffee plungerという呼び方もあります。
  • espresso machine(エスプレッソマシーン)

カプチーノなどに載っているフワフワのミルクを作る器具は「milk frother 」といいます。

frothとは、「泡」「泡立てること」という意味です。

コーヒー豆について

コーヒー豆は文字通り「coffee beans」です。

挽く前の豆「whole beans」coffee grinder(コーヒー豆挽き器)を使って挽いたものは「ground coffee (beans)」といいます。

groundとは「grind(挽く)」の過去分詞で、「挽いたもの」という意味になります。

ground meatといえば「挽き肉」になります。

  • (roasted) ground coffee beans(コーヒー粉)

コーヒーの挽き加減は次のように表現します。

  • fine grind(細挽き)
  • medium-coarse grind(中粗挽き)
  • course grind(粗挽き)
  • roast(焙煎)
  • grind(挽く)
  • brew(淹れる)
  • Coffee beans are roasted, ground and brewed.(コーヒー豆は焙煎し、挽いてから淹れます。)

アメリカンコーヒー?

「アメリカンコーヒー」は和製英語で、英語で「American coffee」といっても通じないという話をよく聞きます。

確かに「American coffee」といったら「アメリカ産の豆で入れたコーヒー」のように聞こえます。

海外ではそのようなコーヒーは「café Americano」と呼びます。

イタリア語で正に「アメリカンコーヒー」という意味ですが、café Americanoと注文すると、ドリップコーヒー並みにお湯で薄めたエスプレッソ(アメリカンコーヒー)がちゃんと出て来ます。

海外でアメリカンコーヒーが欲しいときは「café Americano」と注文しましょう。

café Americanoは「薄いコーヒー」ということで「weak coffee」と呼ばれる場合もあります。

  • hot coffee(ホットコーヒー)
  • iced coffee(アイスコーヒー)

「アイスコーヒー」もよく「和製英語」といわれます。

「ice(冷やす)」の語尾に「ed」を付けて「iced(冷やした)」とするのが英語の正しい言い方です。

コーヒーの種類

コーヒーは大きく分けて、フィルターを使って入れる「filtered coffee」と、鍋で煮出して入れる「unfiltered coffee」の二つに分類出来ます。

エキゾチックなトルココーヒーやアラブ風コーヒーなどはunfiltered coffeeの代表格です。

エスプレッソ

英語で「espresso」です。

エスプレッソ用に挽いた細挽きの豆を、専用のマシーンを使って入れたエスプレッソコーヒーは、latte(ラテ)cappuccino(カプチーノ)macchiato(マキアート)mocha(モカ)などのベースになります。

私たちがいう「アメリカンコーヒー」に相当するcafé Americanoも、エスプレッソをお湯で薄めたものです。

カフェオレ

英語で「café au lait」となります。

フランス語で「ミルク入りコーヒー」を意味するカフェオレは日本でも人気のコーヒーです。

小鉢状の「カフェオレ・ボウル(café au lait bowl)」にたっぷり入れて出されることもあります。

これをイタリア語でいうと「カフェラッテ(caffè latte)」、スペイン語では「café con leche」になります。

どれも文字通り「ミルク入りコーヒー」という意味です。

カプチーノ

英語では「cappuccino」です。

飲みやすさで人気のあるカプチーノは、エスプレッソのバリエーションです。

カプチーノの上に載っているsteamed milk(蒸気で温めたミルク)の泡「foam」といいます。

お店で頼むと、コーヒーに浮かんだ白いfoamを利用し、表面にハート形をベースにした花や葉を描いて出されることが多いです。

この絵は英語で「latte art」といいます。

ベトナム風コーヒー

英語では「Vietnamese coffee」です。

小さな金属製のフィルターを使って入れるコーヒー(filtered coffee)です。

小さなカップの底に甘く濃厚なコンデンスミルク(condensed milk)がたっぷり沈められているのが特徴です。

トルコ風コーヒー

英語で「Turkish coffee」です。

次項のアラブ風コーヒーと共に、フィルターを使わずに入れるコーヒー(unfiltered coffee)で、挽いた豆を鍋で煮出して作ります。

2013年に「Turkish coffee culture and tradition(トルココーヒーの文化と伝統)」ユネスコ(国連教育科学文化機関・United Nations Educational, Scientific, and Cultural organization)の世界無形文化遺産(intangible cultural heritage)に登録されました。

アラブ風コーヒー

英語で「Arabic coffee」です。

こちらも2015年に「Arabic coffee, a symbol of generosity(アラビアコーヒー、寛容さの象徴)」が、ユネスコの世界無形文化遺産に登録されています。

カフェイン抜きコーヒー

英語では「decaf」となります。

お店のメニューには、「decaffeinated(カフェインを除去した)」を短くしたdecafと記載されることが多い「カフェイン抜きコーヒー」は、健康を気遣う人のあいだで一定の需要があります。

  • Do you have any decaf drinks?(カフェインレスの飲み物は何かありますか?)

コーヒーの注文

コーヒーが飲める店のことをcafé といいますが、coffee shopもまた同じ意味です。

さて、コーヒーを注文するときの英会話もご紹介しておきましょう。

  • Could you take my order?(注文いいですか?)
  • I’ll have a coffee.(コーヒーお願いします。)
    コーヒーの種類の他、regular(レギュラー)やtall(トール)など容器のサイズもここで指定します。

もし「Would you like room for milk?」と訊かれたら、ミルクを入れる容量を残してコーヒーを入れましょうか?という意味です。

英単語roomには「余地、空きスペース」の意味もあるのです。

お代わりが欲しいときは「Can I have another cup?(もう一杯いただけますか?)」とお願いしましょう。

砂糖やミルクの要望は、「with(入れる)」「without(入れない)」で伝えます。

  • With milk, please.(ミルク入りでお願いします。)
  • Without sugar, please.(砂糖抜きでお願いします。)

「with no ○○」としても「○○なしで」の意味です。

  • With no sugar, please.(砂糖抜きでお願いします。)

店内で飲むことも、テイクアウトをリクエストすることも出来ます。

「店内で」「Have here / For here」「テイクアウト」「take away / to go」などといって要望を伝えます。

  • Can I have two coffees to take away / to go?(コーヒー二つ、テイクアウトでお願いします。)
  • I’ll have them here.(ここで飲みます。)
  • Can you add ○○?(○○も追加していただけますか?)

飛行機の中でも、必ず「コーヒーか紅茶か」と訊かれます。

  • Coffee, please.(コーヒーお願いします。)

海外で人のお宅や、よその職場を訪ねると「What would you like to drink?(何を飲みますか?)」と訊かれるでしょう。

  • Thank you, do you have a coffee?(ありがとうございます。コーヒーはありますか?)
  • May I have a coffee?(コーヒーいただけますか?)

まとめ

以上が、コーヒーに関する英語表現です。

慣れ親しんだコーヒーやコーヒー用語も、英語で考えてみると新鮮な響きがしませんか?

旅先では是非地元のカフェに立ち寄ることをおすすめします。

場所によって様々な景色が目に入ることでしょう。

コーヒーの入れ方、飲み方の違いにも注目です!

投稿者プロフィール

西東 たまき
西東 たまき
2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。