「いろいろな」「様々な」などの表現。

話をする上で欠かせないフレーズですが、英語ではどのような言い方があるのでしょう?

実は、英語には「いろいろな」を表す言葉がたくさんあります。

この記事では11ものフレーズを用意して、様々な表現方法をご紹介していきますね!

「いろいろな」を表す英語フレーズ

以下では英語で「いろいろな」を表現する英語フレーズを紹介していきます。

various

異なる、変わるなどの意味を持つ動詞「vary」から派生した単語です。

「various」は、「いろいろな」「多種多様な」といった意味を持つ単語の代表的なものといえるでしょう。

同じ語源を持つ「バラエティ(variety)」「バリエーション(variation)」などの単語を考えると、この単語のイメージが身に付きます。

  • There are various ways to solve the problem.(問題解決には、様々な手法があります。)
  • Various options are available.(様々なオプションがあります。)
  • He has various knowledge.(彼にはいろいろな知識があります。)
  • An English word with various meanings.(一つで様々な意味を持つ英単語。)
  • It’s exciting to work with people with various backgrounds.(いろいろな経歴を持つ人々と仕事をするのはとても楽しいです。)

a variety of

「various」と同じ語源を持つ「variety(バラエティ)」を使っても、「いろいろ」を表現出来ます。

「 a variety of ~」「様々な~」という意味になります。

「a」で始まっているにも関わらず、その後に続く動詞は「複数扱い」となることに注意が必要です。

  • A variety of sizes are available in this shop.(この店では、いろいろなサイズが揃っています。)
  • Our menu has a variety of healthy smoothies.(当店のメニューには、ヘルシーなスムージーをいろいろ取り揃えております。)
  • A variety of tropical fruits are available here.(ここでは、様々なトロピカルフルーツが手に入ります。)
  • A variety of languages were heard in the shopping mall.(ショッピングモールでは、様々な言語が飛び交っていました。)

「large」を使えば、種類の幅広さを強調することが出来ます。

  • This books store offers a large variety of English dictionaries.(この書店には、幅広い種類の英語辞書が揃っています。)

a wide range of

range「範囲」という意味です。

この単語に「広い」という意味の「wide」を付けることで「幅広い、広範囲に渡る」というニュアンスの「いろいろな」を表すことが出来ます。

  • We have a wide range of products.(様々な商品を取り扱っております。)
  • He can handle a wide range of topics.(彼はいろいろな話題を扱える=彼は話題が豊富です。)

many kinds of

「kind」「種類」を表す英単語です。

many kindsとすると、「多種の=いろいろな」という意味になります。

  • We have many kinds of bread.(当店には、いろいろな種類のパンがあります。)
  • I have seen many kinds of movies.(私はいろいろな映画を見て来ました。)

「many(たくさんの)」の代わりに、前出の「various(いろいろな)」を使って「various kinds of」とすることも出来ます。

  • You can choose from various kinds of subjects.(いろいろな科目から選ぶことが出来ます。)

many types of

kindやsortなど「種類」を表す単語をご紹介して来ましたが、代わりに「type(タイプ)」を使っても同じように「いろいろな」という意味を表すことが出来ます。

  • We are offered many types of food.(いろいろな食べ物が用意されています。)

タイプの違う食べ物といったら、「単にいろいろなメニューが揃っている」というより、「様々な食習慣や食文化に対応したメニュー」が用意されているというイメージです。

  • I can supply many types of batteries.(いろいろな種類のバッテリーをご提供出来ます。)

manyの代わりに「different」を使って「様々な」と表現することもできます。

  • There are different types of people in my office.(職場には様々な人がいます。)

all kinds of

「many」の代わりに「all(すべて)」を付けたら、「あらゆる種類の=いろいろな」という表現が出来上がります。

  • He has all kinds of books.(彼はあらゆる類の本を持っています。)
  • You can find all kinds of wine here.(ここには、あらゆる種類のワインが揃っています。)

all sorts of

「sort」も「kind」と同じように、「種類」という意味を持つ単語です。

  • I’ve been to all sorts of places.(いろいろな場所へ行きました。)
  • We got all sorts of comments from many types of people.(様々な人たちから様々なコメントを頂きました。)
  • Everyone gives all sorts of stories.(誰もが口々にいろいろなことを言う。)

many different

いつもは「違う」という意味で使っている「different」ですが、このように使えば「いろいろな」「様々な」という意味になります。

  • I want to meet many different people.(いろいろな人と知り合いになりたいです。)
  • We prepared many different food. Please help yourself.(いろいろな料理をご用意しました。どうぞお召し上がりください。)
  • Many different languages are spoken here.(ここではいろいろな言語が話されています。)
  • Everyone came up with many different ideas.(みんながいろいろなアイディアを持ち寄った。)

miscellaneous

「雑多な、多種多様な」というように、寄せ集めというニュアンスのある「いろいろな」です。

漢字で表すとすると「雑」に当たるでしょう。

英語の新聞で様々な情報を集めたページのタイトルには「miscellaneous」と書かれています。

  • We can find miscellaneous items at flea market.(フリーマーケットでは、いろいろな品物が見付かります。)
  • The night is long. We can talk about miscellaneous issues tonight.(夜は長い。今夜はいろいろなことを話そう。)

mixed

「ミックスした、混ざった」ということは、すなわち異なるものが「いろいろ」混じっているということです。

  • A box of mixed items.(いろいろなものが入った箱)
  • A group of mixed race.(いろいろな人種が混ざったグループ。)
  • This is a cake with mixed fruits.(いろいろなフルーツを使ったケーキです。)

「mixed feeling」といえば、様々な心象が入り混じった「複雑な気持ち」という意味です。

  • I have a mixed feeling about ○○.(○○に関して、複雑な感情を持っています。)

multi-

「マルチチャンネル(multi-channel)」、「マルチメディア(multi-media)」に「マルチカラー(multi-coloured)」などに共通する「multi-」は、漢字の「多」に相当する言葉です。

この「multi」を使っても「いろいろな」を表すことが出来ます。

  • This is a multi-purpose item.(これは、様々な用途に使えるアイテムです。)
  • We had a multi-cultural guest.(いろいろな国からのゲストを迎えました。)
  • Multi-cultural education is our motto.(多文化を尊重する教育が我が校のモットーです。)

英語と違う日本語の「いろいろ」?

日本語では「いろいろ」というからといって、そのまま「いろいろ」を直訳して「various」「kind」などを使うと、ちょっとおかしくなってしまうケースがあります。

英語で「いろいろありがとうございます」は?

やってくれたこと一つ一つに対してのありがとうはとても言い切れず、感謝の気持ちをひっくるめて「いろいろありがとうございました」というとき、英語でいうなら「Thank you for everything」がよいでしょう。

  • I want to thank you for everything.(いろいろありがとうございます。)

英語で「いろいろ教える」は?

この場合の「いろいろ」は、「many things(たくさんのこと)」という表現を使います。

たくさんの「種類」ではなく「量」ということです。

  • I’ll teach you many things.(いろいろ教えますよ。)
  • Please teach me many things.(いろいろ教えてください。)
  • You taught me so many things.(いろいろなことを教えてくださいました。)
  • Thank you for teaching me many things.(いろいろ教えてくださってありがとうございました。)

英語で「いろいろ聞きたい」は?

新しい話を聞きたいとき、あるいは不明点がたくさんあるため詳しいことをいろいろ聞きたいというとき、英語では次のような言い方をします。

  • I have many questions to ask.(いろいろと聞きたい質問があります。)
  • I want to hear anything from you.(あなたから、いろいろなことを聞きたいです。)
  • Tell me anything.(いろいろ聞かせてください。)
  • Please ask me anything.(私にいろいろ聞いてください。)

まとめ

「いろいろな」を表すのに、英語には「いろいろな」表現方法があることをご紹介して来ました。

日本語を話すときは、気分や状況に合わせて様々に言い替えが出来るのに、英語ではつい、いつも同じ使い慣れた表現に頼ってしまいがちです。

この記事から、今まであまり使ったことがなかった「いろいろな」を、自分の語彙に追加してみてください。

いつもの会話が一味変わって来るはずです。

投稿者プロフィール

西東 たまき
西東 たまき
2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。