人に出会い、互いをよく知ろうとするときに「よくする質問」というのがあります。

仕事や家族については最初に訊ね合うトピックですし、趣味についての質問もその一つといえるでしょう。

趣味について話すことは、自分を知ってもらえると同時に相手を知ることにもなります。

互いにどんな方向に興味があるのかを知ることで、思わぬ共通点が見付かり、急速に距離が縮まるというのはよくあることです。

記事ではそのようなときのために、英語で「趣味について訊ねる」、「趣味について話す」フレーズをご紹介しましょう。

日本語とちょっと違う?英語でいう「趣味」とは?

「読書(reading)」「料理(cooking)」「映画鑑賞(watching movies)」「音楽鑑賞(listening to music)」等々、日本語で話している場合、これらはどれも典型的な「趣味」です。

けれども英語の場合、このような「誰もがすること、出来ること」、「日常的な行動」と思われるようなことは「hobby(趣味)」の範疇にカウントされません。

「趣味はなんですか?」の質問に答えるには、ちょっと的外れな印象を与えてしまう場合があります。

では、英語で「hobby」を訊かれたときはどのように答えるのが適切なのでしょうか?

「趣味」の答え方

「Do you have any hobbies?(ホビーはありますか?)」「What are your hobbies?(ホビーは何ですか?)」と訊かれたら、「誰もが行っているような日常活動」以外のアクティビティが期待されています。

こう考えると、日本語でいう「特技」のようなイメージで捉えてみるとよいかもしれません。

答えるときの例は、次のようになります。

  • I do photography.(写真を撮ります。)
  • I do yoga.(ヨガをします。)
  • I like gardening.(ガーデニングが好きです。)
  • I surf.(サーフィンをします。)

その答えをキッカケにして、さらに話を広げましょう。

  • How long are you doing that?(どのくらい続けているのですか?)
  • I’m doing it since I was a teenager.(10代のときから、やっています。)
  • I just started recently / five years ago.(最近/5年前に始めました。)
  • It’s been 10 years since I started doing it.(それを始めてから10年経ちます。)

「最近はしていないけど、以前は○○をやっていた」というように、過去に様々な趣味をかじったことがある人はたくさんいそうです。

「I used to ~」を使うと「以前~をやっていた」という表現を作ることが出来ます。

  • I’m too busy these days but I used to play tennis a lot.(近頃は忙しくてやっていないけど、以前はよくテニスをしていました。)
  • I used to go camping every summer.(毎年、夏になるとキャンプに行ってたものです。)
  • I used to learn pottery.(以前は陶芸をやっていました。)

物事を「独学で学んだ」というケースも結構あります。

「独学」は英語で「self-taught」といい表します。

文字通り「自分に教えた」という表現です。

  • I’m a self-taught photographer.(写真は独学で学びました。)

「I like blogging(ブログを書くのが好きです)」と答える人も結構いそうです。

  • What is your blog about?(何に関するブログですか?)
  • Really? I also have my own blog.(そうなのですか? 私もブログやってますよ。)

サッカー熱が高い国も多いです。

「I play soccer every weekend(週末はいつもサッカーをしています)」といえば、すぐに話が展開しそうです。

  • Where do you play?(どこでやっているのですか?)
  • Would you like to come and join next time?(次回、一緒に来ますか?)
  • Can I join next time?(次回、私も参加させてもらえますか?)

「I’m a big fan of ○○(○○のファンです)」と、好きなサッカーチームの名を明かしたら、一気に話が弾むはずです。

  • Actually, I’m a big fan of Barcelona.(実は、バルセロナの大ファンなんです。)
  • Let’s go to watch the game at ○○.(試合を観に○○へ行きましょう。)

レストランやパブでは、パブリックビューイングがしょっちゅう行われているところもあります。

人気チームの試合だと相当な盛り上がりになりますので、同じ趣味を持つ者同士の輪が一層広がることでしょう。

  • I do coaching my son’s soccer team.(息子のサッカーチームのコーチをしています)

ピアノやギターなど楽器の演奏というのも是非、人にアピールしたい趣味です。

楽器は英語で「musical instrument」「楽器を弾く」「play a musical instrument」といいます。

  • I play the guitar.(ギターを弾きます。)
  • I love playing the piano.(ピアノを弾くのが好きなんです。)
  • I can play the saxophone.(サクソフォンを吹けますよ。)
  • Do you know what is a hand drum?(ハンドドラムって知っていますか?)

このような会話から、突如、音楽セッションが実現したりすることもあるのです!

「趣味」は何ですか?

「What are your hobbies?」の質問と答え方は上記でご紹介した通りですが、 もっと日常的な過ごし方について訊きたいときは、次のようにいいます。

日本語でいう「趣味」のニュアンスには、「好きなこと、時間があるときによくやっていること」といった意味もあります。

以下の質問は、どれも「空いた時間には何をしていますか/何をするのが好きですか?」といった訊き方になっています。

  • What do you do when you are free?
  • What do you like doing in your free time?
  • How do you like to spend your free time?

「free time」とは、「暇なとき」ということです。

「spare time(空いた時間)」という言葉に言い替えることも出来ます。

  • What do you like to do in your spare time?

他に、こんな訊き方もできます。

  • What are your favourite activities?(好きなアクティビティは何ですか?)
  • What do you do for fun?(楽しいと思うのはどんなことですか?)

そして次のように答えます。

  • I’m learning foreign language.(外国語を勉強しています。)
  • Most of the time I read mystery novels.(たいていはミステリー小説を読んでいます。)
  • Perhaps I do facebooking.(フェースブックを見てるかなあ。)

「I like to ~」「I like ~ ing」などを使って「~するのが好き」と答えることも出来ます。

  • I love to spend time reading books.(本を読んで過ごすのが好きです。)
  • I like watching movies.(映画を観るのが好きです。)
  • I like listening to music.(音楽を聴くのが好きです。)
  • I like cooking Indian dishes.(インド料理を作るのが好きです。)

次のような答え方も出来ます。

  • My favourite thing to do is ~(好きなことは~)
  • My favourite way to spend time is ~(好きな時間の過ごし方は~)

次のような質問を重ねて話を広げて行きましょう。

  • What is the movie you saw last time?(最近観た映画は何ですか?)
  • What is your favourite movie / music?(好きな映画/音楽は何ですか?)
  • What is your favourite author / genre?(好きな作家/ジャンルは?)

英語面接で趣味を訊かれる意図?

面接でよく訊かれる質問の一つに「趣味は何ですか?」というのがあります。

この質問の意図は、あなたの個人的な嗜好、関心を持つ分野やそれに対する熱意、動的な性格か静的な性格なのかなどを判断する材料にすることです。

その結果によって、求めているタイプの人材かどうか、他の仲間との間でどのように立ち回れそうか等々が見極められるというわけです。

例えば、スポーツをしていると答えると、体力があり、チームワークやリーダーシップが期待出来ると考えられたりします。

人と一緒に行う活動であれば、社会性があると理解されたり、継続的あるいは細かい作業などであれば、忍耐力や集中力があると捉えられたりもします。

質問はダイレクトに「What are your hobbies?(趣味は何ですか?)」と訊かれることもあれば、「What do you do in your spare time?(空いた時間はどのようなことをしますか?)」と間接的に訊かれることもあります。

そのようなとき、記事の中で触れた理由から「読書」や「音楽鑑賞」などの答えは適切ではありませんので注意しましょう。

誰もがするような日常行動ではなく、求められている人物像に合致するような「あなたならではの活動=hobby」が求められているのです。

まとめ

誰でも自分の好きなこと、得意なことになると、口を開きやすくなります。

新しい人脈を築くときは、相手の話を上手く引き出すのも大事ですが、自分のことをオープンにして相手に話しのキッカケを与えることも会話を弾ませるためのテクニックです。

同じ趣味を持つ人を見つけるのは、友人を作る近道ですよ!

投稿者プロフィール

西東 たまき
西東 たまき
2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。