お茶は英語でteaというのは誰もが知っている事実です。
しかし、海外や飛行機の中でお茶がほしいと思って「tea」というと紅茶がでてきたなんていう経験は一度はないでしょうか?
このように、日本の文化を代表する「お茶」ですが、「tea」だけを知っているだけでは一筋縄ではいきません。
ここでは、日本の文化の一つでもあるお茶に関する英語表現をご紹介してきます。
「お茶しませんか?」
日本で「お茶」といえば緑茶を指しますが、海外で「お茶」といえば紅茶のことです。
飛行機に乗ると「Tea or coffee?」と訊かれますが、「tea」と頼むと出てくるのは紅茶です。
なので緑茶がほしい場合は「green tea」と言わなければなりません。
- Do you have green tea?(緑茶はありますか?)
- Three teas, please.(紅茶3つお願いします。)
「お茶をする」は「have a / some tea」です。
- Would you like to have a tea?(お茶はいかがですか?)
- Why don’t we have some tea?(お茶にしませんか?)
- How about a tea?(お茶はいかがですか?)
- Let’s have a tea.(お茶しましょう。)
イギリスでは、teaは必ずしも「お茶」のことだけではなく、午後から夕方にとる「食事」を指す場合もあります。
- I’m invited to tea this evening.(今夜は、お茶に招かれています。)
お茶を「入れる」と「淹れる」
お茶を入れることを「make a tea」といいます。
- I will make a tea for you.(お茶を入れてあげましょう。)
- I know how to make a good tea.(上手なお茶の入れ方を知っています。)
お茶を数えるとき、カップに入れたものは「a cup of tea」といい、ポットに入れたものは「a pot of tea」といいます。
- Will you give me a cup of tea?(お茶を一杯いただけますか?)
- I’m going to make a pot of tea.((ポットで)お茶を入れますね。)
イギリス英語では「a cup of tea」のことを「cuppa」または「cupper」といったりもします。
- Enjoy your cuppa.(お茶をお楽しみください。)
「お茶を入れる」というとき、makeの他にも「brew」という単語を使った言い方が出来ます。
brewという単語は主に「ビールの醸造」をさしますが、お茶を「入れる」という意味もあるのです。
- I brew tea for myself in the end of a day.(一日の終わりに、自分のためにお茶を淹れる。)
make a teaだと、単に「お茶を入れる」の意味ですが、「brew」を使うと、「きちんと手間ひまかけて入れる」といったニュアンスが含まれます。
make a teaを「入れる」、brewを「淹れる」と漢字を使い分けて訳したら、イメージの違いが理解しやすいでしょう。
他に「prepare」という単語を使って「お茶を入れる」の意味にすることもあります。
- Can I prepare tea for you?(お茶を入れましょうか?)
- Please prepare tea for two.(二人分のお茶を用意してください。)
「お茶を注ぐ」は、pourを使います。
- Can I pour tea into your cup?(あなたのカップにお茶を注ぎましょうか?)
- Pour tea into a big cup not a small one.(小さなカップではなく、大きなカップにお茶を注いでください。)
「お代わりのお茶」は「another cup of tea」です。
- May I have another cup of tea?(お茶をもう一杯いただけますか?)
- Let me pour another cup of tea for you.(お茶をもう一杯注ぎますね。)
お茶の葉は「tea leaf」です。
tea bagに対して、バッグに入っていない茶葉を区別していうには「loose (leaf) tea」といいます。
- I bought a can of loose tea as a souvenir from the UK.(イギリス土産に茶葉の缶を買いました。)
- bottled tea(ペットボトル入りのお茶)
- canned tea(缶入りのお茶)
ティーカップに添える小さなスプーンは「teaspoon」と呼びますが、これには料理のとき材料に使う計量スプーンの「小さじ」の意味もあります。
- Could you give me a teaspoon?(ティースプーンをいただけますか?)
- Add a teaspoon cinnamon.(シナモン小さじ1杯加える。)
なお、計量スプーンの大さじは「table spoon」です。
- 2 table spoon of sugar(砂糖大さじ2杯)
- tea cup(ティーカップ/湯のみ)
- saucer(受け皿/茶たく)
- teapot(ティーポット/急須)
- tea caddy(お茶入れ/茶筒)
- tea strainer(茶こし)
- tea set(茶器)
お茶の種類
先ほどもご紹介した通り海外で緑茶が欲しいときは「green tea」と指定しなければなりません。
green teaと区別するために、紅茶のことを「black tea」あるいは「English tea」と呼ぶこともあります。
- oolong tea(烏龍茶)
- herb tea / herbal tea(ハーブティー)
- lemon tea / tea with lemon(レモンティー)
- milk tea / tea with milk(ミルクティー)
他にも、お茶を意味する「チャイ」という言葉もすっかり広まりました。
「チャイ」といって真っ先に思い浮かぶのは、きっとスパイスとミルクをたっぷり入れたインド風のお茶でしょう。
チャイとはインドの言葉・ヒンディー語(Hindi)で「お茶」を意味します。
しかし、その語源は中国語の「茶」から来ています。
英語の「tea」も同じく中国語から来た言葉ですが、元となった中国語の発音の違いから、お茶を表す世界の言語は「tea」系統の呼び名と「cha」系統の呼び名が共存しているのです。
ちなみにマサラティーの「masala」とは、同じくヒンディー語で「spice(スパイス)」のことです。
- Do you know what kind of spices are used for masala chai?(マサラティーにはどんなスパイスが使われているか知っていますか?)
店で注文するときは「I’d like to take a chai.(チャイをお願いします)」といいます。
日本の茶道は、英語では「tea ceremony」と呼ばれます。
茶道で使われる抹茶は「powdered green tea」または「green tea powder」と呼びますが、日本語の音をそのまま表した「matcha」または「matcha powder」という名も、だいぶ通じるようになって来ています。
- I got an invitation for the tea ceremony.(お茶会の招待状をいただきました。)
- My friend will host a tea party this weekend.(今週末、友人がティーパーティーを主催します。)
ところで、1773年にアメリカ東海岸・ボストンで発生した歴史的事件「ボストン茶会事件」は、英語では「Boston Tea Party」と呼ばれます。
最近でもオバマ政権時代以降、「茶会運動(Tea Movement)」と呼ばれる保守派層があちこちで影響力を見せて来たことが思い出されます。
その名の由来はもちろん、ボストン茶会事件になぞらえたのに加え、「Taxed Enough Already(課税はもう十分)」の頭文字を取ったものです。
- Tea Party supporters(ティーパーティー支持者)
お茶が「濃い薄い」英語で?
英語で「濃い、薄い」は、「thick、thin」で表されますが、お茶に関してこの単語を使うと、茶道でいただく抹茶の「濃茶(thick tea)」と「薄茶(thin tea)」の意味になってしまいます。
紅茶やコーヒーが「濃い、薄い」というには、「strong、weak」を使います。
- This tea is too strong / weak.(このお茶は濃すぎる/薄すぎる。)
- I like strong tea than weak tea.(薄いお茶より、濃いお茶の方が好みです。)
- This is too strong. Could I have some milk?(濃すぎるので、ミルクをいただけますか?)
お茶が「入れたて」というには、単語「fresh」を使います。
- Please have a fresh cup of tea.(入れたてのお茶を一杯、お飲みください。)
- I made a fresh pot of tea.(ポットに入れたてのお茶を用意しました。)
他にもお茶を以下のように表現します。
- hot tea(熱いお茶/ホットティー)
- iced tea(冷たいお茶/アイスティー)
- lukewarm tea(生ぬるいお茶)
紅茶に関するイディオム
お茶(tea)を使ったイディオムも少しご紹介します。
「not my cup of tea」は「私の好みでない、趣味でない、興味がない」という意味のイディオムです。
- Going to the busy shopping centre on weekend is not my cup of tea.(週末の混んだショッピングセンターに出掛けるのは好きではありません。)
反対に、「私の好みである、趣味に合う」というなら「my cup of tea」といいます。
- This type of music is just my cup of tea.(このタイプの音楽が私の好みです。)
「all the tea in China」というと、「非常に価値のあること」の意味になります。
中国のお茶が貴重品だったことから来ています。
- It’s worth all the tea in China.(それには非常に高価な価値がありますよ。)
まとめ
以上がお茶に関する英語表現です。
様々な英語表現を確認した後は、今までとは違った新しい視線でお茶を楽しめるのではないでしょうか。
海外に出たら、その土地のお茶を是非試してみましょう。
お茶を飲んでリラックスした場所では人々も饒舌になり、新しい輪も広がるのではないでしょうか。
投稿者プロフィール
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2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。
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