世界中どこへ行っても共通の話題の一つといえるのが「職業」ではないでしょうか。

どんな職業に就いているかによってその人の背景が分かり、仕事内容や経歴にまつわる話題が広がって共通点が見つかるなんてことも多々あります。

中には、その土地ならではの珍しい職種を知ることもあったりして、異文化理解が深まるキッカケになったりもします。

英語で職業に関する話題に入るためには、ある程度の職種名を知っておかなければなりません

そもそも自分の職業を英語で伝えたり、業務内容を説明することは出来ますか?

この記事では一般的な職種の英語名を確認していきます。

まずは、自分や家族の職業、あるいは今後就きたいと考えている職の名前を英語で言えるようにしてみましょう。

お仕事は何をされていますか?

まずは職業の話題に入るための質問「お仕事は何をされていますか?」のフレーズを確認してみましょう。

  • What do you do?(何をされているのですか?)
  • What is your job?(お仕事は何ですか?)
  • What is your occupation?(ご職業は何ですか?)

「どのように生計を立てているのか」といった質問も有り得ます。

  • “How do you make your living?”(どのように生計を立てているのですか?)
  • “I’m retired, currently living on my pension.”(定年退職して現在は年金暮らしです。)

自分の職業を答えるには、「I’m ~(私は~です)」、「I’m working for ~(私は~で働いています」「I’m doing ~(私は~をしています)」などのフレーズを使います。

  • I’m a florist.(フローリストです。)
  • I’m working for an educational institute.(教育機関で働いています。)
  • I’m working in the medical sector.(医療分野で働いています。)
  • I’m doing biological research.(生物に関するリサーチを行っています。)

「I’m engaged in ~(~に携わっています)」という表現も出来ます。

  • I’m engaged in horticulture.(園芸に携わっています。)

時には過去の職歴(work history)に話題が及ぶこともあるでしょう。

「I used to」のフレーズを使って説明出来ます。

  • I used to work as a teacher.(教師として働いたことがあります。)
  • I used to be a ski instructor.(スキーのインストラクターをしていました。)

勤務先や肩書きを述べても分かりやすい説明になります。

「副」の立場を表すには「vice」や「deputy」を使います。

  • vice principal(教頭)
  • deputy governor(副知事)

業務によっては「assistant」が付くものもあります。

  • assistant director(アシスタントディレクター、副支配人)

一方、職探し中であれば次のような言い方があります。

  • I’m between jobs.(失業中です。)
  • I’m in search of a job.(求職中です。)
  • I’m looking for a job.(仕事を探しています。)
  • I’m in training.(職業訓練中です。)

「サラリーマン、会社員」を英語で言うと

どんな仕事に就いていようとも、会社に雇用されている限り「サラリーマン」ということが出来ます。

「サラリーマン」が和製英語であるということは、すでにご存知の方も多いかもしれませんね。

オックスフォード英英辞典には「salaryman(サラリーマン)」について次のように書いてあります。

“(especially in Japan) a white-collar worker.”(ホワイトカラーの労働者を指して主に日本で使われる言葉。)

英語では職業を大別して「white-collar worker」と「blue-collar worker」という言い方があります。

日本語でも「ホワイトカラー/ブルーカラー労働者」という言葉が使われていますよね。

スーツの白いワイシャツの襟(white-collar)と、作業服の青い襟(blue-collar)を象徴した表現です。

「white-collar worker」は事務職、専門職を指し、「blue-collar worker」とは肉体労働従事者を指しています。

一般に「会社員」は「white-collar worker」ということが出来ます。

オフィスに勤務しているので「office worker」とも言えます。

ちなみに、日本語ではサラリーマンとほぼ同義で「ビジネスマン」という言葉も使われていますね。

しかし、英語の「businessman」は「独立して事業を行っている人=経営者、事業者」を指す言葉ですので、雇用されているサラリーマンは当てはまりません。

「businessman / business woman」という言葉は、「自営業者(self-employed)」を指して使うのがふさわしいでしょう。

なお、職業を性別で区別しないように言い替えが進められたため、性別を表さない「business person」という言葉が浸透しています。

英語で「バイト、パートタイマー」は?

では、英語で「アルバイト」は何と言えば良いでしょうか?

「アルバイト(arbeit)」はドイツ語であり、英語では使われません。

英語で「アルバイト」にあたる表現は、「part-time job」になります。

パートでもアルバイトでも、フルタイム勤務でない働き方は全て「part-time job」と言い、パートタイムで働いている人は「part-time worker」と呼びます。

  • I got a part-time job at an insurance company.(保険会社でアルバイト/パートタイムの仕事を得た。)

英語で「公務員」は?

職種は様々ですが「公務員」の方は世の中にたくさんいます。

国によっては最も多い職種が公務員というところもあるくらいです。

さて、「公務員」は英語でどう言うのでしょうか?

よく聞かれる表現に「public servant / civil servant」というのがあります。

「servant」とは「使用人、奉仕者」という意味であることから、公務員は「公共のために奉仕する人」ということです。

他にも公務員であることを表現するのに、「I’m working in the public sector(公共分野で働いています)」や「I’m working for the government(行政に関わる仕事をしています)」というのも良いでしょう。

地方行政に関わっている(地方公務員)なら、「municipal government」に言い替えればOKです。

「municipal」は「地方自治体の」という意味です。

  • municipality(地方自治体)

英語で表す様々な職種

ではここからは具体的な職種を挙げていくことにしましょう。

専門業務
  • エンジニア:engineer
  • 建築家:architect
  • 大工:carpenter
  • 測量士:surveyor
  • 電気工:electrician
  • 配管工:plumber
  • 整備士:mechanic
医療関係者
  • 外科医:surgeon
  • 内科医:physician
  • 小児科医:pediatrician
  • 皮膚科医:dermatologist
  • 歯科医:dentist
  • 看護師:nurse
  • 薬剤師:pharmacist
  • 栄養士:dietician
  • 介護福祉士:care worker
  • 理学療法士:physiotherapist
  • 鍼灸師:acupuncturist
  • カイロプラクター:chiropractor
  • 獣医師:veterinarian / vet
教育関係者

  • 校長 principal
  • 教頭:vice principal
  • 教師:teacher
  • 保育士 childcare worker
  • 教授:professor
  • 準教授:associate professor
  • 助教授:assistant professor
  • 講師:instructor / lecturer
  • 研究員、調査員:researcher
  • 学芸員:curator
  • 図書館司書:librarian
行政関係者
  • 知事:governor
  • 市町村長など地方自治体の長:mayor
  • 政治家:politician
  • 国会議員:member of the Diet
  • 公務員:public servant / civil servant
  • 地方公務員:municipal officer
  • 社会福祉士:caseworker
  • 消防士:fire fighter
  • 郵便配達:mail carrier
  • 警察官:police officer
  • 自衛官:Self-Defense official 「the Japan Self-Defense Forces=自衛隊」
  • 外交官:diplomat 「ambassador=大使」
  • 裁判官:judge
  • 検察官:prosecutor
  • 弁護士:attorney / lawyer
金融関係者

  • 銀行員:bank clerk 「banker=銀行経営者」
  • 会計士:accountant
  • 税理士:tax accountant
  • 投資家:investor 「invest=投資する」
  • アナリスト:analyst 「analyse=分析する」
マスコミ、アート関係者
  • ジャーナリスト、新聞記者:journalist
  • 通信員:correspondent
  • 編集者:editor
  • 評論家:critic
  • 翻訳家:translator
  • 通訳者:interpreter
  • 映画監督:film director
  • 映像作家:film maker
  • 台本作家:scriptwriter
  • 作家:author
  • 小説家:novelist
  • 随筆家、エッセイスト:essayist
  • 写真家:photographer カメラマンは和製英語です。
  • デザイナー:designer
サービス業

  • 小売業者:retailer / shopkeeper
  • 店員:shop clerk / shop assistant
  • 販売店員:sales assistant / shop assistant / sales person
  • 飲食店員:restaurant staff
  • 受付、フロント係:receptionist
  • 客室乗務員:cabin attendant / flight attendant
  • 美容師:hairdresser
  • 理容師:barber
  • 料理人:cook 「料理長=chef」
  • ケーキ、菓子職人:patissier / confectioner
  • 警備員:security guard
生産業者
  • 農家:farmer
  • 酪農家dairy farmer
  • 養蜂家:beekeeper
  • 漁師:fisherman
  • 職人、工芸作家:artisan
  • 陶芸家:potter
  • 染織家:textile artist
  • 仕立て屋:tailor
家庭内の職業

海外では国によっては家庭内で人を雇うのが一般的なところもあります。

  • お手伝いさん:house keeper / domestic worker
  • 庭師:gardener
  • 門番:door keeper
  • ベビーシッター:babysitter / nanny

まとめ

以上、主な仕事を表す英語表現をご紹介しました。

最も一般的な職種である「会社員、サラリーマン」あるいは「パート、アルバイト」といった言葉には、和製英語が混っていたり英語では意味が違ったりしていて少し注意が必要でしたね。

時代と共に新たに生まれる職種もあれば、廃れる職種もあります。

新しい職種にはカタカナ表示のものが目立つなど、職種名には時代が反映されると言えるでしょう。

投稿者プロフィール

西東 たまき
西東 たまき
2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。