電話というのは用件があるからかけるわけです。
では、こちらから電話をする場合、英語ではどのように用件を切り出せばよいのだろう…と、受話器を片手に戸惑ったことはありませんか?
最初に伝えたいことが伝えられれば、会話のキャッチボールは自ずから始まります。
この記事では、自分から電話をかけたときは案外迷う「用件の切り出し方・キャッチボールの始め方」にフォーカスしてご紹介します。
切り出しフレーズに慣れておくだけで、英語の電話も驚くほど気楽かつスムーズにこなせるものですよ!
もくじ
英語の電話「かけ方の基本」
まずは「電話のかけ方の基本」を簡単におさらいしておきましょう。
英語の電話では自分のことを「This」と呼ぶなど、独特のフレーズがあります。
「電話をかける」は「make a (phone) call」または単に「call」です。
「電話に出る」は「answer」を使います。
- I need to make a phone call to school.(電話しないと。)
- I’ll call you at 7.(7時に電話しますね。)
- Can you answer the phone for me?(私の代わりに電話に出てもらえますか?)
もしもし
- Hello / Good morning / Good afternoon(もしもし)
午前中に電話をかけるときの第一声は「good morning」、午後なら「good afternoon」です。
「Hello」なら時間を問わず一日中使えます。
また、通話中相手の声が聞き取れなくなったときなどに「もしもし」と呼びかける場合は、「hello」です。
かけるときに自分の名前を名乗る。
- This is Mikami (calling).(ミカミと申します。)
受けるときに自分の名前を名乗る。
- (This is) Mikami speaking.(はい、ミカミです。)
受けるときに相手の名前を訊ねる。
- Who is calling?(どなた様ですか?)
- Who is this?(同上)
- May I ask who is calling?(同上)
接続を依頼する
本人以外の人が応答した場合は、本人に繋いでもらえるよう依頼します。
- Could I speak to ○○, please?(○○さんはいらっしゃいますか?)
- Can / May I speak to ○○?(○○さんいますか?)
- Is ○○ in the office?(○○さんはオフィスにいらっしゃいますか?)
「○○ is on another phone」と言われたら「他の電話に出ています」ということです。
内線接続を依頼する
「内線」は「extension」です。
「内線311番」は「Extension 311」といいます。
- Can I have extension 311?(内線311番をお願い出来ますか?)
- Hold on a minute, I’ll put you through.(少々お待ちください、ただ今お繋ぎします。)
受け手はこのように返答してくれるでしょう。
「電話を繋ぐ」は「put through」を使います。
「The line is busy」と言われたら「通話中」ということです。
電話を保留にするときのフレーズ
保留にしたいときはこのような一言を添えましょう。
- Hold on, please.(お待ちください。)
- Hold the line, please.(お待ちください。)
不在を伝えるフレーズ
- I’m afraid ○○ is not available at the moment.(あいにく○○は、ただ今不在です。)
- I’m afraid ○○ is currently not around.(同上)
伝言を預かる場面もあります。
「メッセージを承りましょうか?」は、次のように言います。
- What time is she expected to return?(彼女は何時頃に戻る予定ですか?)
- Can you ask her to call me when she’s back?(彼女が戻ったら電話をくれるように伝えていただけますか?)
- Could I leave her a message?(彼女に伝言をお願い出来ますか?)
電話を切るときのフレーズ
要件が終わった時には電話を切る合図がほしいですね。
- Thanks, bye.(では、失礼します。)
- Good bye.(失礼します。)
電話で用件を切り出す基本フレーズ
ではここからは、よくあるシチュエーション別に「用件を切り出す基本フレーズ」をご紹介していきます。
何のためにかけているのかを伝える第一声の基本フレーズは「I’m calling about / to ~(~をするために電話をしています)」です。
- I’m calling about my son ~.(息子のことでお電話しております。)
- I’m calling to check about tomorrow’s event.(明日のイベントについての確認なのですが。)
- I’m calling to ask about the booking I made yesterday.(昨日入れた予約についての問合せなのですが。)
このあと、伝えたいことを具体的に話し始めます。
それを聞いて相手が返答してくれるでしょう。
そのまま応答を繰り返して行きます。
個別のシチュエーションごとに具体的な英語フレーズをみてみましょう。
問合せの場合
何についての問合せなのかを先に述べます。
- I’d like to know about the status of my order.(注文したオーダーの状況を知りたいのですが。)
- I’d like to ask about the water bill for this month. (今月の水道料金の請求書についてお訊ねしたいのですが。)
まずはここまで切り出せれば、「名前」「顧客番号」「請求書番号」など、用件に入るにあたって必要な事項を先方が質問してくれるはずです。
順番に答えていき相手が問合せを受け付ける準備が整ったら、こちらの用件を話し始めます。
- It’s been three days past the estimated arrival date.(到着予定日を3日過ぎているのですが。)
- The payment I made last month is not shown so that the amount is carried over. (先月払った分が表示されておらず、料金が繰越になっています。)
- The usage amount has gone too high despite the same kind of usage.(使用状況は変わらないのに、使用量がすごく上がっています。)
【通話締めくくりフレーズの例】
この場合は以下のようなフレーズで締めます。
- When do you think you could call me back?(いつ頃お返事をいただけそうですか?)
- Please check and let me know. Thanks. Bye.(では、確認してご連絡ください。よろしくお願いします。)
休み・遅刻の連絡
職場に欠席または遅刻の連絡を入れるときの電話フレーズです。
朝であれば、第一声は「Good morning」ですね。
- Good morning, this is Mikami. I don’t feel well since last night. I need to see a doctor today, so I won’t be able to come to work.(おはようございます。ミカミです。昨夜から体調が良くなくて、今日医者に診てもらおうと思いますので出勤出来ません。)
【締めくくりフレーズの例】
急なことなので、sorryの一言を添えるのも大切です。
- Sorry, I’ll let you know if anything.(すみません、何かあればご連絡します。)
次も職場への遅刻連絡の例です。
- Good morning, this is Mikami. I’m now close to ○○. But there’s huge traffic here, so I think I’ll be late, probably like 30 minutes.(おはようございます、ミカミです。今、○○の近くにいるのですが、ものすごい渋滞で30分くらい遅れそうです。)
- Good morning, this is Mikami. I have a slight fever this morning. I already took a pill but I need alittle rest before I can come. I think I’ll be there by afternoon.(おはようございます、ミカミです。今朝は熱が少しありまして、すでに薬は飲んだので少し休んでから出たいと思います。午後までには出勤出来ると思います。)
【締めくくりフレーズの例】
- I’m sorry. I’ll let you know otherwise.(すみません、また何かあったらご連絡します。)
「otherwise」を使うことで「もしも予告通りに行かない場合は」ということを示唆しています。
以下は子どもの遅刻・欠席を伝えるために学校に電話するときのフレーズです。
まずは子どもの名前と自分がその保護者であることを伝えます。
- Good morning, this is Mikami. I’m calling for my son, Makoto.(おはようございます。ミカミです。息子のマコトのことでお電話しております。)
次に用件に入ります。
まずは遅刻のケースからです。
- We got an appointment to see a doctor at 10, so could you tell Ms. Appleton that he’ll be coming after lunch?(今日10時から診察の予定が入りまして、アップルトン先生に息子は昼食後に学校に行くと伝えていただけますか?)
【締めくくりフレーズの例】
- Thank you. Good bye.(それでは、よろしくお願いします。)
こちらは欠席連絡の一例です。
- He has a fever since yesterday, and now he even has a headache.(息子は昨日から熱があり、今は頭痛も訴えています。)
- Nothing is very serious but he should stay in bed today.(大したことはないのですが、今日のところは寝ている必要があります。)
- Could you tell Ms. Appleton that he’ll be absent for today?(アップルトン先生に、息子は今日のところはお休みすると伝えていただけますか?)
【締めくくりフレーズの例】
遅刻の場合と同じでOKです。
もし、「I hope he gets well soon(早くよくなりますように=お大事に)」といわれたら「Thank you」と返答します。
予約の電話
日本語では、病院でもレストランでも「予約」といいますが、英語では相手により「appointment(約束)」と「reservation / booking(予約)」の表現を使い分けます。
病院、歯科医、美容院、コンサルティングなど「人と約束」する場合は「make an appointment」、お店の座席やホテルの部屋など「モノの予約」をするときは「make a booking / reservation」といいます。
- I’d like to make an appointment to see doctor / dentist soonest possible.(出来るだけ早く診察/歯科医の予約をお願いしたいのですが。)
- I’d like to make a booking / reservation for a table / room for tomorrow.(明日のためにレストラン/部屋の予約をしたいのですが。)
【締めくくりフレーズの例】
- Thanks. See you than.(よろしくおねがいします。ではそのときに。)
まとめ
以上、自分から電話をかけたときは案外迷う、「用件を伝えるときの切り出し英語フレーズ」に限定してお伝えしました。
ご紹介したフレーズで話を切り出すことさえ出来たら、あとは流れに任せてやり取りしていけば用が済みます。
英語の電話が断然ラクになりますよ!
投稿者プロフィール
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2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。
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