人の話をさえぎるのはマナー違反ではありますが、時には仕方のないときもあります。

話があまり進んでしまう前に確認しておきたいこと、聞き直したいときなどは、タイミングを逃したくないものです。

途中で退席するとき、あるいは電話がかかってきた・来客が到着したなどのシチュエーションも考えられます。

そんなとき、英語でどのようなひと言を挟んだらいいのだろう?という疑問に応え、この記事では「会話中に人の話をさえぎる英語フレーズ」、さらに「中断があった後に話に戻る英語フレーズ」をご紹介します。

出来るだけ失礼なく、スマートに中断を依頼するときの参考にしてください。

会話中に人の話をさえぎる英語フレーズ

場面によって言い方は様々です。

いくつか例を見ていきましょう。

お取り込み中すみません!

「さえぎる、邪魔をする」は英語で「interrupt」といいます。

この単語を使った「I’m sorry to interrupt you」は、人の話や作業をさえぎるときの基本フレーズです。

  • I’m sorry to interrupt you but could you come and see some documents?(お取り込み中申し訳ありませんが、ちょっとこちらで書類を見ていただけますか?)

「interrupt」の代わりに、「disturb(邪魔する、妨げる)」を使うことも出来ます。

  • I’m sorry to disturb you but I’d like to ask you something.(お取り込み中申し訳ないのですが、ちょっとお伺いしたいことがあります。)

「I’m sorry to interrupt / disturb you」を、人が話し中のときに使えば「お話し中のところすみません」になりますし、電話中であれば「お電話中にすみません」という意味になります。

「interrupt」の名詞形「interruption」を使って「I’m sorry for the interruption」と表現することも出来ます。

  • (I’m) sorry for the interruption but it won’t be long.(お取り込み中すみませんが、お時間は取らせませんので。)

「won’t be long」は、時間が「長くかからない」という意味です。

中断させてもらったときは、「すみません」という気持ちから「手早く、ちょっとだけ」といった言葉を添えることも多くなります。

  • just a minute(ほんのすぐです)
  • It will only take a minute(お時間はかかりません)
  • I’m sorry, l got a message. Let me make a quick reply.(ごめんなさい、メッセージが入りました。急いで返信してしまっていいですか?)
  • Excuse me, let me go to the bathroom quickly?(すみません、急いでお手洗いに行ってきていいですか?)
  • Sorry, can I go grab a coffee just quickly?(すみません、ちょっとコーヒー持って来ていいですか?)
  • I’ll be back shortly.(すぐに戻ります。)

「sorry」の代わりに「pardon(すみません)」や「apologise(謝る)」で言い換えることも出来ます。

  • Pardon me, but it’s time.(すみませんが、時間になりました。)
  •  I apologise for the interruption but you are needed by Mary.(お取り込み中、申し訳ありませんが、マリーが呼んでいます。)

「I’m sorry(すみません)」だけでも、人の話や行動をさえぎるとき表現としてよく使われます。

  • I’m sorry, but you have a visitor.(すみません、お客様です。)
  • Sorry, what did you say?(ごめんなさい、今何て?)
  • Oh sorry, I have to go!(あ、すみません、もう行かないと!)
  • “I’m sorry but it’s your husband on the phone.”(すみません、ご主人からお電話が入っていますよ。)
  • “Excuse me, could you tell him that I’m on a meeting?”(ミーティング中だと伝えていただけますか?)
  • “Excuse me, could you tell him to call me back later?”(後でかけ直すと伝えていただけますか?)

人と話している最中に電話がかかってきてしまったということもよくあります。

  • Pardon, I got my boss on the phone.(すみません、上司から電話が入ってしまいました。)
  • Excuse me, I got an international call.(すみません、ちょっと国際電話が入りました。)

お忙しいところすみません!

人が作業中のところに割って入るには、「Sorry, I know you are busy」ということも出来ます。

直訳は「あなたが忙しいのは承知しています」であるところから、「お忙しいところすみません」にあたる表現になります。

  • I know you are busy now but I need your help.(お忙しいところすみませんが、ちょっと手を貸してください。)
  • Sorry, I know you are busy but could you come for a moment?(お忙しいところ申し訳ありませんが、ちょっと来ていただけますか?)

急ぎの用事であれば「It’s urgent(急ぎです)」といいます。

  • I know you are busy, could I have your signature here, please? It’s urgent.(お忙しいところすすみませんが、ここにサインをいただけますか? ちょっと急ぎなので。)

「It’s an emergency」というと思わぬ事態が起きている「緊急事態・非常事態」ということになります。

  • Sorry! But it’s an emergency!(すみません! 緊急事態です!)

話の輪に入るときの英語フレーズ

話の輪に入ろうとするとき、「何を話しているの?」といって割って入る場合があります。

  • Hey, what are you all talking about?(ねえねえ、みんな何の話をしてるの?)

ビジネスシーンなど、フォーマルな場では上のような言い方は出来ませんね。

すでに行われている話し合いに後から加わりたいという場合は、その旨の許可をきちんと得る必要があります。

  • Would you mind if I joined the discussion / conversation?(話し合い/会議に私も加わらせていただいていいでしょうか?)

話し合いの最中に割って入って意見を述べたいときは、次のようなフレーズが使えます。

  • Excuse me, let me explain the details.(すみません、私から詳細を述べさせてください。)
  • Excuse me, please take a look at this.(すみません、こちらをごいただけますか?)
  • Can I say something?(ちょっと発言させていただいていいですか?)
  • Can I explain my point / view?(私の考えを述べさせていただいていいですか?)
  • Can I add something?(ちょっと話を追加させていただいていいですか?)
  • Can I explain more details?(詳細を説明させていただいていいですか?)
  • Can I add some background information?(話の背景を説明を説明させていただいていいですか?)

発言を許されたら、話し始める前に「Thank you(ありがとうございます)」をいい忘れないようにしましょう。

  • “Sorry, but I have a question!” (すみません、ちょっと質問なのですが!)
  • “Okay, go ahead.”(はい、どうぞ。)
  • “Thanks, Joseph. My question is ~”(ジョセフさん、ありがとうございます。質問というのは~)

話が盛り上がっているところ、強制的にお開きにしなければならないときもあります。

  • “Excuse me everyone! But the time is up!”(すみません、皆さん! 時間です!)

ちょっと聞こえてきたのですが・・・

偶然通りかかったら人の会話が耳に入って来たので、ひとこと言わせて欲しいといったシチュエーションで使うのがこれです。

  • Sorry, I couldn’t help overhearing your conversation.(すみません、ちょっと聞こえてきたもので。)

「overhear」は「偶然耳にする、聞くとはなしに耳に入った」という意味の単語です。

意識して「聞き耳を立てていた」というニュアンスではありません。

「私が口を挟むべきことではないけれど」と前置きしつつ、ひと言わせてもらうときもあります。

英語では「business」という単語を使って次のような表現をします。

「business(ビジネス)」には「干渉、関わり合い」といった意味もあるのです。

  • I know it’s not my business but ~(私には関係のないことだけど~。)

「your」を使って「It’s not your business」といえば、「あなたには関係のないことです」という意味になります。

中断があった後に話に戻る英語フレーズ

こちらでご紹介するのは、電話や訪問客が来たなどで一時中断していた話に戻るときに使うフレーズです。

  • Sorry, I’m back.(すみませんでした、今戻りました。)

元の話に戻るときに挿入したいひと言です。

  • Now getting back to the point, ~(さて、ポイントに戻ると~)
  • What I was saying was ~(私が言っていたのは~)
  • My point was ~(私が言いたかったのは~)

どこまで話していましたっけ?

話に戻ろうとしたものの「話はどこまででしたっけ?」などということもあります。

  • Where were we?(私たちの話はどこまででしたっけ?)

自分はどこまで話していたのだっけ?というときは「I」を使います。

  • Where was I?(私の話はどこまででしたっけ?)
  • Oh no! I lost track of what I was saying.(おっと! 私は何を話していたのでしたっけ?)

まとめ

 

以上、「会話中に人の話をさえぎる英語フレーズ」と、「中断があった後に話に戻る英語フレーズ」をご紹介しました。

人の話や作業をさえぎらざるを得ない正当な理由があるときは、いかに失礼なく中断を依頼出来るかに腕がかかって来ます。

このような「さえぎりのテクニック」を覚えて慣れておくと、お互いに気持ちを害することなく作業を進めることが出来るので役立ちますよ

投稿者プロフィール

西東 たまき
西東 たまき
2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。