ビジネスでもプライベートでも、様々な場面で「お知らせ・通知」をする機会があります。

お知らせ・通知のための英語フレーズは様々ですが、状況により、フォーマルで硬い表現やカジュアルで柔らかい表現など英語フレーズを使い分ける必要があります

この記事では、それぞれのニュアンスも含めて様々な言い回しをご紹介します。

また、職場や友人に遅刻・欠席を知らせる、または引越し・連絡先変更の連絡など、実用的な「お知らせフレーズ」も併せてご案内しています。

英語による「お知らせ・通知フレーズ」の全容を掴みたいという方は是非目を通してください。

通知を送る・受け取る

Notice

「notice」は英語で「お知らせ」を意味します。

「通知」といった方がピッタリ来るような硬くフォーマルな言葉です。

「お知らせする、通知する」give a noticesend a notice「お知らせを受け取る、通知を受け取る」receive a noticeとなります。

  • I will have to send a notice to tell my landlord that I am moving out.(退去する旨、大家さんに連絡しなければなりません。)
  • Notice in advance is required prior to the contract termination.(契約を解除するには事前連絡が必要です。)
  • You will receive a notice when the license is ready.(免許証が出来上がったらお知らせが来ますよ。)

他にも「notify(知らせる)」という動詞を使った表現も出来ます。

  • This is to notify you that your license is ready.(あなたの免許証が出来上がった旨お知らせします。)
  • I was notified that my license was issued.(免許証が発行されたとの通知がありました。)

SNSなどでポップアップされる「お知らせ」「notification」といいます。

  • You have 5 notifications.(お知らせが5件あります。)
  • I received a notification of software update.(ソフトウェア更新のお知らせがありました。)
  • I want to turn off / on the notification.(お知らせ機能をオフ/オンにしたい。)
  • notification setting(お知らせ機能設定)

「short notice」とは「ギリギリになっての連絡、直前の連絡」という意味です。

  • Sorry for the short notice.(直前のご連絡となり、申し訳ございません。)
  • Apologies for the short notice.(同上)

Note

「お知らせ」を意味する単語には、他に「note」もあります。

noticeの硬いイメージに対し、「note」はカジュアルな「メモ」、ちょっとした「お知らせ」といったニュアンスの違いがあります。

  • I will send her a note that I will be coming this evening.(今夜訪問する旨、彼女にお知らせしておきます。)

上の例文で「note」の代わりに「notice」を使ったとしたら、きっと何事かと思われることでしょう。

学校への連絡などのちょっとした連絡事項「note」です。

  • Please give this note to your teacher.(先生にこのお知らせを渡してください。)

このように、普通はカジュアルなお知らせを意味する「note」ですが、フォーマルな場面で使われるケースもあります。

外交文書の一つである「口上書」は、英語で「Note verbal」といいます。

  • I sent a quick note of my absence.(欠席を連絡する簡単なお知らせを送った。)
  • moving note(引越しのお知らせ)

カジュアルなお知らせ

普段、友人の間で何かを「知らせる」ときに最も多く使われるのは「let+人+know」です。

  • I will let you know when the date is fixed.(日にちが決まったらお知らせしますね。)
  • Please let me know if you have any idea.(何かアイディアがあったら知らせてください。)
  • I’d like to let you know that I will be out of town next week.(来週は市外に出掛けて留守にします。)

「let+人+know」の部分を「inform+人」に入れ替えても同じ意味になりますが、直接的な響きのあるinformよりも、letを使った表現の方が柔らかいニュアンスがあるので好まれます。

連絡先変更のお知らせ

メールアドレスや電話番号などに変更が生じたら、早急に知人や関係者に連絡する必要があります。

ビジネスならちょっとかしこまった次のような表現がよいでしょう。

  • Please note that my contacts have been changed as follows.(私の連絡先は以下のように変更になりましたので、お知らせいたします。)

「I’d like to let you know that ~」で言い換えも可能です。

「連絡先」contactsです。電話番号やメールアドレスなど、複数あることから「S」を付けた複数形にしています。

「as follows」「以下のように、以下の通り」というときの決まり文句です。

「Please note ~」は、硬い表現の中でも比較的柔らかい印象がありますが、プライベートの仲間に知らせる文章としてはまた硬いです。

友人への連絡なら「I’d like to let you know」などがよいでしょう。

  • I’d like to let you know that my contacts have been changed as follows.(私の連絡先が次のように変更になりました。)
  • I’d like to inform you that my address has been changed as below.(下記のように住所が変更になりましたのでお知らせします。)

引越し連絡

引越しのお知らせだったら、「We have moved(引っ越しました)」と伝えます。

  • We’ve moved. Our new address is ○○. Come and visit us!(引っ越しました。新しい住所は○○です。遊びに来てくださいね!)

遅刻・欠席のお知らせ

仕事や約束ごとに遅れそうなときは早急に連絡が必要です。

この時点では長々と述べる必要はありません。

下記のフレーズはどれも「遅れる」ということを連絡する文章ではありますが、次のようなニュアンスの違いがあります。

I’m late

この時点で、すでに遅れているという意味です。

I will be late

遅れそうという意味です。

けれどももしかしたら間に合うかもしれません。

I’m going to be late

きっともう間に合いませんという意味です。

理由を伝えるときは「due to ~」を使うと、簡潔に理由を説明出来ます。

「because of ~(~のために、~の理由により)」と同じ意味です。

  • due to a headache since last night(昨夜からの頭痛により)
  • due to an emergency(緊急により)

もちろん、遅刻、欠席・欠勤の連絡時は、謝罪のフレーズ「I’m sorry / Sorry」「I’m afraid」を添えましょう

遅刻の連絡

遅刻の連絡をするときは以下のように伝えます。

  • Good morning. I’m sorry. I will be late due to heavy traffic.(おはようございます。申し訳ありませんが、渋滞のため遅れます。)
  • Sorry, I’m running late. I will be there in ten minutes.(ごめんなさい、ちょっと遅れています。10分ほどでそちらに行きます。)

「running late」「予定に遅れている」という意味のフレーズです。

  • I’m on my way.(今向かっています。)

到着したとき、待ってくれていた相手にいうフレーズは「Sorry for being late(遅れてすみません)」です。

「待たせてすみませんでした」「I’m sorry for keeping you waiting / I’m sorry to have kept you waiting」です。

欠勤・欠席の連絡

欠勤・欠席の場合は以下のように言います。

  • Good morning. Sorry I won’t be able to come today due to ○○.(おはようございます。申し訳ありませんが、○○の理由により本日は出勤出来ません。)
  • I cannot come today.(今日は出勤出来ません/行けません。)

「cannot come(来られません)」という文字通りの表現の他にも、何かを成し遂げる、やり遂げるという意味のフレーズ「make it」を使って表すことが出来ます。

  • I can’t make it today.(今日は行けません。)
  • I don’t think I can make it today.(今日は行けそうにありません。)

見込み時間の連絡

「あと○分ほどでそちらに着きます」というように見込み時間を伝えると、待つ方は助かります。

「I will be there in ○ minutes」も定番表現として覚えておくと役立つでしょう。

  • Can you be here in 10 minutes?(あと10分でここに来られますか?)
  • Sorry, it looks like I’m taking another 10 minutes.(すみません、さらに10分かかりそうです。)
  • I’m going to be 10 minutes late.(10分ほど遅れそうです。)

渋滞などで時間を連絡しようにも先が読めない状況もあります。

とりあえず、現在地を伝えるだけでも連絡を受け取った方は目処が立つものです。

  • I’m at ○○.(今、○○にいます。)

通知文で使う省略語

お知らせの文章で「TBA」「TBD」などといった表記が見られることがあります。

これらは今後のお知らせ予定を意味する略語です。

TBA(To Be Announced)

「追って連絡・通知」という意味です。

TBAは他にも「To Be Arranged(追って手配予定)」という意味で使われることもあります。

TBD(To Be Determined、To Be Decidedなど)

「現在のところ未定で、決まり次第連絡」という意味です。

例えば、イベントの開催連絡はすでに連絡済みですが、詳細については「決まり次第連絡」といった場合に使えます。

TBC(To Be Confirmed)

「確認待ち、確認中、要確認」といった意味です。

FYI(For Your Information)

「お知らせまで」「ご参考までにどうぞ」といった感じで使います。

NB(Nota Bene)

ラテン語で「注意せよ」の意味です。

「注記」のように、注意事項を別記するときに使えます。

ビジネスメールの書き出し

ビジネスメールでお知らせをする場合は、次に挙げるような書き出しが定型としてよく使われます。

This is to inform you ~

「~についてお知らせいたします。」という意味です。

  • This is to inform you that we are holding a bidding meeting next month.(来月、入札会を開催する旨お知らせいたします。)
  • This is to inform you that we will be purchasing two units of machine by the end of this year.(年内に機械を二機購入予定の旨お知らせいたします。)

We are writing to inform you ~

「~についてお知らせすべくご連絡しております。」という意味です。

  • We are writing to inform you about our requirements.(当方が必要としている条件についてお知らせすべくご連絡しております。)

We would like to inform you ~

「~についてお知らせいたします。」という意味です。

  • We would like to inform you that the signer of the contract shall be Mr ○○.(契約書のサイナー(署名者)は○○氏である必要がある旨お知らせいたします。)

Please be advised ~

「ご承知おきください」といった意味です。

  • Please be advised that the door will be closed at 12:00 noon.(会場は午後12時に閉じられます旨ご承知おきください。)
  • Please be advised that you will be disqualified if you miss any required documents.(必要書類が揃っていない場合は失格となりますのでご承知おきください。)

「Please be informed ~」という言い方もあり、そちらも同じように使うことが出来ます。

共に「お知らせ」というより「通知」という方がふさわしい硬く形式ばったフレーズです。

  • Please be informed that the model number ○ is going to be discontinued next year August.(品番○は、来年8月で廃番となる旨お知らせいたします。)

社内向けに通知する場合も使えるフレーズです。

  • Please be informed that the request of refund shall be submitted with receipts.(返金依頼書は、レシートを併せて提出すること。)

We are pleased to inform you / announce ~ など

「~について通知出来ることを喜ばしく思います。」という意味です。

  • We are pleased to inform you that your company has been awarded as the contractor.(契約先として御社が決定したことを喜んでご連絡いたします。)

まとめ

ビジネスでもプライベートでも、スムーズなコミュニケーションと信頼を維持するためには、適切なタイミングで適切な連絡をすることが欠かせません。

「お知らせ」といっても、内容や状況別に異なるニュアンスを伝えるには様々な表現を使い分ける必要があります。

この記事を参考として役立てていただけると幸いです。

投稿者プロフィール

西東 たまき
西東 たまき
2012年より東アフリカの英語圏の国・タンザニア在住。英語は貿易業務、国際機関勤務などにおいて、実務で身に付けた叩き上げ。
現在はフリーライターとして、日本語および英語による記事を執筆している。